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負け悪役貴族に転生した俺は推しキャラである師匠を攻略したい  作者: えん@雑記


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第440話 一応の決着……? 前編

 一夜明け、俺はまた牢屋にいる。



「いや、なんで?」



 思わず口に出る。

 俺のマイホームは何故いつも牢屋なのか。



「生まれて来て1回も悪い事してないのに……いや、牢に入れられるほど悪い事してないのに……ねぇ。なんでなんミゲール村長」



 昨夜までにっこにこで俺を歓迎してくれたのに、朝一番で話がある。と言われてついて行ったら縛られて牢に入れられたのだ。


 別に破っても良いけど、一応訳を聞いておきたいので黙って縛られた。

 ミゲール村長は牢屋越しに俺をにらむ。



「村外れに住む若い夫婦が行方不明なのだ」

「え。ミザリーちゃんが!?」



 思わず返事をするとミゲール村長は俺をにらんで来る。



「はっはっは、尻尾を出したな! なぜお前がミザリーの名前を知っているのだ! この盗賊よ、昨夜お前がアレンの家に行った。のだな! 村の若者がアレンの家の方角から来るお前を見てるのだ」



 行方不明。

 うーん、俺の記憶ではそんなイベントがあったのか思い出せん。

 この村では混浴にするための魔物退治と、余った薬を貰うだけだし。


 あれか? 隠した薬を取りに行った。とか?

 でも、どこに隠したのかは知らない、棚にあるもんじゃないの?



「ぶつぶつと……悪いがこの村に悪人はいない事になっている。君はここに1人で来たんだろ? 1夜たっても仲間らしき人はいない。君がこの村に何をしに来たのかは知らないが、明日の朝日は拝めないと思ってくれた前。このミゲールもつらいのだ」



 ミゲール村長が、俺を脅してるっぽいがまずはスルー。


 少し考えを整理したい。


 1。もうそろそろメルナの匂い柔らかい部分を揉みたい。

 2。代わりと言ったら悪いんだけどアリシアのお腹でもいい。

 3。じゃなくて、ここに来たのが間違いだった。

 4。よく考えれば薬なんだし、まずはメルナに相談したほうが良かったのでは?

 5。ってか絶対にメルナ絡んでるだろ……転移の魔石で気づくべきだった。

 6。先ほどから俺を罵倒してくるミゲール村長がうざい。



 アンジュの剣を取り出し牢を斬る。

 鍵の部分じゃなくて大きく斬った。



「はっはっは、この頑丈な牢を破ろうなど恐ろしくて声もで──」

「用は探してくれば良いんだろ? うるさいから黙っていてくれない?」



 俺は村長の真正面に立つ、お掛けでミゲール村長の髭が俺の口元にあたり不機嫌だ。



「────は、はい」



 ミゲール村長が尻もちをつくと、様子を伺っていた村人も俺を見ては動かなくなった。

 俺に正体がばれたからって逃げた。って事も無いわけじゃないけど、昨日のあの喜びようからそれはない。



 と、信じたい。


 じゃぁどこに行ったか。

 薬を取りにか? どこかに隠してるか埋めたか。

 


「ソーサラーの小屋。間欠泉の道。寂れた山道……後は暴れ狼の巣か」



 ソーサラーの小屋は。はぐれ魔法使いがひっそりと暮らしている場所。

 間欠泉への道は温泉イベント。

 寂れた山道は、俺が飛んできた山。

 暴れ狼の巣は、この辺にいる魔物の巣。



「消去法的に暴れ狼の巣かなぁ」

「あのう……」

「何?」

「こ、殺さないでください!! 村長です!!」

「…………別に殺さない。で?」



 なぜか怯えだしたミゲール村長が何か言いたそうだ。

 俺は心優しいから話を聞く。



「何時の情報なのか……暴れ狼はもういない。あとソーサラーと言うのは、魔法使いドンブリンですな。暴れ狼のボスと相打ちで死にましたが」

「…………マジで?」



 ミゲール村長が静かに頷く。

 これが6年の月日か。


 確かにだ。

 DLCなんて本編クリア後から長くて数ヶ月のお話。

 俺の情報が古いのだ。



「他にあの夫婦が行きそうな場所ある?」

「知っていたらアンタを捕まえない」

「何か言った?」



 俺はアンジュの剣をちらっと見せた。



「な、何でもない! そういえばあの2人はドンブリンの廃屋を管理しているな……先ほども様子を見に行った者から誰もいないのに地下から物音が聞こえた気がしたとかなんとか……」



 それじゃねーか!

 やだ、何このクエスト。

 ゲーム中のはぐれ魔法使い、確かに椅子から一歩も動かなかったもんな。


 となれば、その下に地下室でもあったのか。



「ちょっと様子見てくるわ」

「そ、そのまま逃げるのか!?」



 …………逃げないよ? いや、逃げても良いんだけど逃げるアイテムが無い。

 リターンの魔法だって使えないしさ、とにかくイベントをこなさない事には何もかも中途半端だし、仮に俺が余計な事をいってあの2人が死んでいても困る。


 だって薬の場所がわからないから。



「いや……多分戻ってくるよ」

「頼むから逃げてくれ、平和な村だったのに……2人が行方不明でそれを探す殺人鬼」

「いやいやいや、《《まだ》》誰もやってないし」

「ま、まだ!?」




 ミゲール村長の切実な願いを確かに聞いて、村の外に行く。

 ぜってえ帰って来て、その顔拝んでやる。


 固まったミゲール村長の横を通り村の中を歩く。

 昨日までフレンドリーだった村人は急いで家の中へかくれていく、子供なども近づこうとしたら、その手を引っ張られ消えていった。


 そんなしなくても良くない?


 おじさ……お兄さん泣くよ?


 白い目で見られたままソーサラーの家を目指す。

 一応地図は頭の中に入っているので、よほど違わなければいけるはず。


 歩く事数十分、仮設トイレぐらい小さい小屋が見えて来た。

 外観は石で出来た小屋で窓はついてる。


 扉を開くとゲームそのままで逆に感動した。

 だって4畳ぐらいの部屋にベッド、机、椅子、棚、台所と全部ついてるのだ。

 いかにも怪しい椅子を持ち上げ……。



「この椅子。床とくっついてやがる……!」



 無理やり引っ張って持ち上げると隠し階段が出て来た。



「はぁはぁはぁ……世の中の隠し階段って全部こうなわけ……? と、とにかく進むか。あっこれ迷宮か……?」



 周りの空気が一気に変わる。

 魔力濃度というのか、綺麗な空気になり俺の吐く息も白い。

 カツンカツンと大理石みたいな床を歩く。


 迷宮モンスターが地面から湧き出てくると俺に襲い掛かって来た。

 暴れ狼に、オーガマスター、パン売りおじさんに、ダークフェアリーなど。



「…………今思うと、パン売りおじさんって魔物なのか?」



 白いコック帽をかぶったおじさんで、2ゴールドのパンを強制的に2000ゴールドで売り付けてくる。断ると、フランスパンのような固いパンで攻撃してくるのだ。

 弱点はコック帽。

 帽子をとると、失業したおじさんになりダンジョンに消えていく。



「かわいそうだけど……すまん」



 水槍・連。

 短く唱えた魔法で魔物を串刺しにしていく。

 魔物の血を吸った水槍が液体に戻ると魔物も迷宮の床へと沈んでは消えていった。



「さすがに初見のダンジョンは奥まで行きたくない……ミザリーちゃーん。アレンくーん」



 返事はない。

 しばらく歩くと話声が聞こえて来た。


 足音を立てない様にそっとそっと……壁を隔てた向こうからの声だ。



「で。君達は狂った男に薬を持って来い。と言われたわけか」



 誰の声だ?

 若い男の声がする。

 魔力気配は無い。


 だからこそ不気味だ。



「そうなんです! ですから助けてください!! 私達は平和に暮らしたいだけなんです」

「ミザリーと同じ意見です! ここにあるのはすべて差し上げます!」



 ミザリーちゃんとアレン君の声だ。



「人間の金を自分が貰ってもねぇ……まぁお土産にはなるか。しかし君達人間もこんな場所でお人形遊びとは、ああ……作ったのは君達じゃないか。さて、頼まれていた秘薬も手に入ったし自分は帰るとするよ。そこの壁の裏側にいる虫を潰してからね」



 その言葉で俺は壁から離れる。

 スポンジケーキの様に壁から4本の爪が伸びて来た。

 基本壊れないはずの迷宮の壁が崩れ落ちると魔力の流れが一気にうごめく。



 人形遊び。

 その言葉の通り、壁には女性の裸に見える人形が何十体も並んでいた、今にも目を開けそうで怖い。


 俺はナイの顔を確認し、ナイも俺の顔を確認した。

 よし。


 やっぱりか、声からしてそうじゃないかなって思っていたんだ。

 そもそもこんな場所に魔力消して入る奴なんて変人しかいない。


 俺は一気に加速してナイの眉間を右肩をアンジェの剣で貫いた。



「久しぶりにあったのに、君のそういう所大好きだよ……で、君さ自分の攻撃で腹から色々出てるけど、いくら再生もちでも出血多量で死ぬんじゃないかな?」

「ぶっ……」



 俺の腹は切り裂かれていて、中身が出てる。

 それを見たミザリーちゃんが悲鳴とともに失神した。



「あ、悪魔だ! 悪魔たちが!!」



 アレンは叫ぶとミザリーを担いで遠くに走ってく。

 何なんだあいつは!!


 壁際に背中を預けて自分自身に回復魔法をかける、失った血はポーションと書かれた薬品を飲んでは回復させた。その間もどこかの竜人は嬉しそうに人形を眺めてる。



「そうか、そうだよな」

「何だい?」

「いや、お人形遊びしか出来ない竜人は可愛そうだなって思って、見た所無事なの数体あるから持って帰ったら? 腰振りすぎて壊れたり」



 いくら友人となったとはいえ! 嫌いは嫌いだ。

 俺の精神攻撃に青筋を立てたナイは俺ぴきってる。



「君ねぇ……何でここに君がいるのかは、このさいどうでもいいや……自分は頼まれた薬を取りに来ただけだし。帰ったら君の可愛い恋人に伝えておくよ。無能に会ったって」

「無能なわけあるかい! ここにお前が居なかったら俺がちゃんと回収してたの。横取りだ横取り」

「君……まだ子供っぽい事いうの? 30歳近いんだろ?」



 はぁ!?



「20代中盤だ中盤!!」


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