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負け悪役貴族に転生した俺は推しキャラである師匠を攻略したい  作者: えん@雑記


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第116話 脱がした下着で鍋をしたいだけの男

 俺。ギース。メーリスの3人で別室で皇女サンを待つ。

 暫くすると皇女サンが入ってきて俺達を見た。

 ってか、俺を見てる?



「終わりましたわ……さて次はメーリスさんでしたね」

「はいはいーいやぁこう鍛冶師してると出会い無いのよねぇ」

「誰に言い訳してるかしらないが別に気にしてないし」

「あんたねぇ。そういう所よ、私にもサンさんみたいに気遣いして欲しいけど……」



 十分してるつもりなんだけど。

 いや、基本誰に対してもそんなしてないよ。なるべくストレス貯めたくないし。



「じゃぁちょっと恥ずかしいけど占い行ってくる!」



 メーリスが部屋から出ていく。

 さて暇である、この世界にテレビがないから仕方がない事だ。

 ギースのほうは無言で目を閉じて壁に寄り掛かってる、お前は石造か。



「ギースさん。早く行きたいでしょうに申し訳ございませんわね」

「…………こちらこそすまない。皇女様の力無くして友は救えないのを勘違いしていた」

「ほとんどはクロウベルさんのお力ですけど」



 突然に俺に振られたので皇女サンを見る。

 暇すぎて本でも読もうかと思っていた所だったので意表をつかれた。



「特に俺は何もしてないけどな、遺体処理はギースだし。船を作ったのはサンだ」

「まだ死んでいない!」

「っと、瀕死の状態か。いやぁ棺に入ってると思うとついついね。この飛空艇『コメット』を作ったのも俺じゃないし」

「ご謙遜を…………そんなあなたにコレを差し上げますわ」



 皇女サンが俺に一枚の小さい紙を渡して来た。



「まさか請求書」

「…………返しなさい」

「いや、やっぱ中身を見ないと」



 俺は折りたたんだ紙を開くと『フェーン山脈』とだけ書かれている。

 懐かしい地名だ。

 ゲームであれば本来呪いを解いたクウガ達、自由編成になって飛空艇で飛べるフェーン山脈にある隠れ家で聖女アリシアの先生。そう魔女メルギナス事、師匠に会えるのだ。



 俺が感情深く地名を言うと皇女サンのりりしい声が聞こえてくる。



「そこに、メルという女性がいるらしいですわよ」

「は? え……? え、どうやって知って」



 フレンダは占いを教えてくれない。って言っていたし皇女サンが知るよしもない。



「もしかしてゲームマスター?」

「…………突然ゲームマスター……? 何の話です? いま私と貴方は何かゲームでもしてましたか?」

「全然」



 話の通じなさを見ると違うようだ。



「じゃぁあれ?」

「フレンダさんは言いましたよね。《《ド変態》》であるクロウベルには言えない。と。ですからわたくしから貴方に教えるのはルール違反ではない。と思いまして」

「ド変態ではない。ちょっと師匠の下着を鍋で煮てみたいな。とか思う程度の健全な男だ」

「………………貴方、それ本人の前で言わない方がいいですわよ」

「え。言ったけど」

「ゾワっとしましたわ。知らせない方がよかったですわね……」



 聞いてしまったものはしょうがない。



「この事件……? が終わったら一度行こうとも思っていたし感謝するよ」



 転移の門で移動しまくるよりも飛空艇で一気に行けるならその方が早いし。



「どういたしまして」



 皇女さんは俺の近くに座ると優雅にメーリスを待つと直ぐにメーリスが戻って来た。



「おまたせ!」

「待ってないけどな……運命の人占えたか?」

「もち。所で全然関係ないんだけどクウガ君ってどんな人?」



 …………ほわ?



「そうですわね。わたくしも少し興味がありますわ」



 なんと……!?

 もしかしてもしかしてなんだけど、聞くべきか。

 いや聞いてしまえ。



「もしかして2人とも、運命の人ってクウガが出た?」

「いいえ」

「そ、そんな事ないよ?」




 否定された。と、言う事は俺の考えすぎか。

 サブヒロインみたいな人達だしな、これと言ってクウガと付き合ったりはしなかった2人だから一瞬ヒロインに昇格したのかと思ってしまった。



「別に普通にむっつりスケベな男だよ」

「アイツは自分の命よりも友の命を救う熱い男だ!」



 おっと、話を聞いていたギースが熱く語る。



「俺が魔力が付き動けないのに、目の前に立ち二角ユニコーンの角を胸に……アイツこそ英雄になる男。俺はそのためだったら借りた命を返すつもりだ」

「命助けてもらって自分の命差し出したらクウガも迷惑だろ」

「………………そういう気持ちがある!」

「クロウベルさんあなた。水を差すのはよくありませんわね」



 俺が悪いのコレ?



「じゃ、用事も終わったし『邪竜の山』いこっか」

「邪竜……対策はあるのか。聖女は死なないのか? 自分は何をすればいい。そもそも戦えるのか?」

「竜の残した街があったと言われる場所ですわね」



 ギースが質問しまくる。



「俺が知っているのは帝都グランバールから北西にある山を切り取ったような場所にある街ホウセンカ。邪竜っても昔いたらしくて今はいない」

「そうなのか!?」

「いやだっていたら今頃世界終わってるよ? 暴れたら最後帝都ぐらいふっとぶんじゃない?」

「帝都はふっとびませんわ。そのために軍事力を貯めているのです」



 皇女サンがそう言っているけど、ゲームで遊んだ感じやばいのはわかる。

 山を切り取った形はその昔、邪竜が山を吹き飛ばして出来た平地って言われてるからだ。



「じゃぁ何で……黒い竜に襲われる。とアレは言ったんだ」

「アレじゃなくてフレンダな。俺の友達なんだしアレ呼ばわりは辞めてくれ」



 ギースがむすっとするが一応は注意する。



「毎年いけにえを崖から落とすイベントがあるんだけど、村娘にかわって聖女アリシアが身代わりになるだ。そこをクウガが助けて終わりのイベント」



 助けてもらった村娘はその後帝都に住んで村の男と店を持つ。

 お礼アイテムがあり選択式で素早さが上がる『ラビットパラダイス』などが貰えるってわけだ。



「…………まるで見て来たみたいに言うのですね、あとその崖から落ちる聖女さんを助けるはずのクウガさんは現在瀕死ですわよ?」

「え。ああ……そういう感じだったらいいなって……それと黒い竜ってのはたぶん俺の事じゃないかな……なぁメーリス」



 噂を流したメーリスを見るとメーリスは視線を外した。



「やだなー黒き水竜使いクロウベル。絶対にカッコいいよ? 愛の伝道師とかちゃらくてかっこ悪いし感謝して欲しいなぁー……ってごめんってまさか広がるとは」

「なんだその黒き水竜使いとは」

「この方の二つ名ですわ、本人は嫌がってますし噂程度の物ですけど……操る竜は世界を変える、とか」

「……………………マジで辞めてくれ」



 本気で拒否すると皇女サンも言葉を止めた。



「魔力の消費が大きくて使うと寿命使うのよね。俺は死にたくないし世界を変える力があるなら既に変わってるっていうの! 普通に《《不老不死》》になって師匠とイチャイチャするのが俺の目標だっていうのに!」

「も、申し訳ありませんわ。そこまで不機嫌になるとはよっぽどですのね」



 皇女サンが凄い丁寧に謝って来た。

 逆に俺が謝る。



「いや、俺の方こそごめん。少し熱が入った」

「いいえ。悪いのはわたくしとメーリスですわ……でも貴方《《不老不死》》にならないとなぜ駄目なんです」



 俺は事情を少しだけ知ってるギースの方を無理向いた。

 口パクで『助けて』と合図を送る。



「……コイツは不老不死になり愛する女性を最後まで看取りたい。と」



 さすがギース。それらしい理由を俺の合図で出してくれるだなんて。

 でもおれ、師匠の事を魔女だって話したっけ。

 長寿族を知ってる。っていっただけで師匠が長寿族とも話してないような。



「…………それでは残った人は悲しい思いを残す事になりますが……クロウベルさんらしくてステキと思いますわ」



 乗り切った。

 ここで探してる人が『魔女なんです』ってばれてみろ。

 何を言われるか『滅ぼしましょう!』って言われたら最後、俺は帝国と戦わないといけない。


 うん。余裕で負ける。


 


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