小規模惑星
面白そうだから泥船に乗れ!
死ぬことが怖い。
自分の兄は首を吊って死んだ。
遺書もなく、遺言もなく、ただ死んでしまった。
兄の遺骨をひとつ、じっと見て思った。
死にたくない、ずっと生きていたい。
兄が死んでからも、その思いは続いて。
いっそ不老不死になれれば。気楽な、楽観的な人生を送ることが出来るのか。
妄想して、迷走した。
死にたくない思いが薄れて、忘れて、ふらふら進んだ。
「ああ、ああ」
これが魂の叫びなら、心震わせる歌なら。
死にたくない。けど、そう考えて、震えて、何もしないのはもっと嫌だ。
何かを、自分を残したい。
踏んで踏んで踏んで踏んで踏んで踏んで踏んで踏んで、証を残したい。
ああ。今なら、いける気がする。
嗚呼、歌わせてくれよ