第1章最終話「█は███を殺しに来た」
────逃げて、逃げて、逃げ続けた。
4人は顔を見合わせた。みんな笑っている。
私たちは海を見ながら語り合った。
「幸奈はこの後どうするの?」
璃が綺麗な声で私に話しかける。
「実は…JLNに入ろうと思ってるの…」
私も息切れしながらも璃の問に応じる。
「いいね!それ!私もなっちゃおうかな〜JLN!」
「危ない事はやめなさいって言いたいところだけど、私も感情は全員にあるべきだと思う。今そう思った!」
「お前ら!皇族の前でそんな事いうなんていい度胸だな!俺も入っちゃおうかな〜」
私たちは笑いに包まれている。
「なぁ!みんなで海入んねぇか!?」
オリヴィエがチョケ始める。オリヴィエってこんな人なんだ。
「いいね!今日は遊びまくろう!!!」
私もそれに乗っかる。
────突然、視界がぼやけた。
目から水が出てきた。唐突に。なんでだろう。
「幸奈!何泣いてんだよ笑!楽しもうぜ!」
「泣く?」
「知らねぇのか?目から水を流すこと!悲しい時に流すらしいぜ。何か悲しいことでもあったのか?」
「いや、全然悲しくないよ!嬉しいよ!私!今、最高に楽しいよ!」
「じゃあ、なんで泣いてんだ?変なやつだな笑」
「あんま遠くまで行っちゃダメよ〜」
後ろから璃を抱えた花さんが走ってくる。
走ってくる。走ってくる。
────ドンッ
花さんの頭に穴が空いた。
血液が噴水のように飛び散った。
抱えられていた璃は振り下ろされた。
────いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(おい!殺すなと言っただろ!)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(ハッ!すいません!)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
璃は機械のような高い音を発していた。
────手を上げろ
私たちはリヴァイと20人程度の兵士に囲まれて、銃口を向けられている。
逃げきれなかった。でも、私の人生は楽しかった。感情があったから人との関わりを楽しめた。お母さん。ごめん。私はここまでらしい。
────黒い天井、薄汚い床。ここは…牢獄…?
花さん…花さん…花さん!!
なんで…なんで…!
クソッ…リヴァイ・ノア!!!!!
許さない!!!絶対に殺してやる!!!!
────オリヴィエ…王が呼んでいる…ついてこい…
みんな大丈夫かな…大丈夫な訳ないか…俺が皆を巻き込んでしまった…クソッ…クソッ…
────おい!聞いているのか!オリヴィエ!
ん?なんか言ってたのか。このおっさん…
「ついてこい。王が呼んでいる。」
王?王が日本に来ているのか?
「分かりました…」
────あれから何日経ったんだろう…
ずっと暗いから分からない。
ガチャ…
「おい、おきろ。青葉幸奈、海棠璃の死刑が確定した。移動するぞ」
私は死刑になるのか。そっか。そっか。そっか。あぁ、もう少し生きたかったな…涙が流れる。璃と花さんを思い出す。あぁ、生きたいよ。助けてよ。オリヴィエ…
────ガチャ、ガチャ、ガチャ
歩くたびに手錠の音が響く。
「璃!?大丈夫?」
璃は顔をクシャクシャにして、目を赤黒くさせて、死刑台に立っていた。
「うん…幸奈こそ…大丈夫…?」
喉が枯れているのだろう。璃は壊れかけのラジオのような声でそう言った。
「そこに立て」
────かたっかたっかたっ
誰かの足音が聞こえる。死刑を執行する人だろうか。
私はこの人に殺されるのか…
「オリヴィエ!?助けに来てくれたの!?」
歩いてきた人はオリヴィエだった!
「みんな。巻き込んでごめん。」
「いいよ!そんなこと!早く逃げよう!」
「駄目だ。俺はお前らを殺しに来た」
彼は今までで1番低い声でそう言った。
これにて第1章「恋」完結です。
是非第2章からもご愛読ください。
初めて小説というものを書いてみました。まだ、至らぬ点が多いかも知れませんが何卒よろしくお願いします。
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