第7話「俺には関係ない」
海棠は璃と花の苗字です!
────私は海棠家に居候することになった。
花さんが提案してくれた。
「帰ろっか、私たちの家に」
花さんは優しい人だった。
璃に、花さんに、私がJLNに入りたいと思っている事を言っていいのだろうか。
多分、2人とも止めはしないだろう。
────ガタッッッ
赤い鉄の塊が今にも落ちてきそうだ。
私は走った。その下に10歳くらいの女の子がいたからだ。助けないといけない。
女の子の左手を無理やり引っ張った。
────ガシャンッッッ
助かっ…
そこにいたのは右腕が丸ごと無くなっている女の子だった。そして、関節部からは赤い血が滝のように流れていた。
────ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
これは私の声だろうか。女の子の声だろうか。いや、私も女の子も叫んでいた。
女の子は右肩を左手で無理やり押さえつけ流血を防いでいる。
どうしよう。助けたい。助けないといけない。
花さんが走ってきた。女の子の右肩に赤い布を巻いている。違う。赤くなった布を巻いている。
3人くらいの赤く汚れた服を着た大人の人がきた。
その1人にどかされた。私が邪魔だったらしい。
その後はもう覚えていない。
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────1週間後江東区内の人間を人種、性別問わず全員殺せ
お父様は言った。
「なぜですか?」
意味が分からない。なぜ急にそうなるのか。
「お前が寝込んでいる間、江東区で小型地震が起きたらしいな。そうだろう?ナナ」
俺が屋敷から出たことはバレていないらしい。良かった。
「はい」
ナナが短く返事をする。
「だとしたら、江東区内の人間を生かしておく事はできない。殺せ」
「は?」
舌が勝手に動いてしまった。意味が分からない。それは説明になっていない。
「それは『増える』目的に反するのではないですか?お父様」
「これは命令だ。そうせざるを得なくなった。従え。これは『増える』為の行動である」
「分かり…ました…」
まずいことになった。最悪だ。
もう俺には感情がある。人殺しなんてできるわけがない。まして、幸奈たちを殺すことなんて絶対にできない。
なぜ江東区なんだ?地震がおきたから?意味がわからない。
しかし、なぜわざわざ俺に殺させる必要がある。お父様の軍を動かせばいいだけではないか…
俺に命令する意味…感情の保有を疑われている?そんなことはない。大丈夫だ。大丈夫だ。大丈夫だ。大丈夫だ。
「お父様。申し訳ございません。私は体調が優れないため、軍を指揮することはできません……………」
「まだ、体調が優れないのか。そうか。なら私が行こう。」
お父様は目を細めながらそう言った。
────俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。俺には関係ない。
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