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第2章最終話 「無機質な声」


────ここは避難施設だ。私は意識がなくなっているオリヴィエと共にここで暖まっている。みんな大丈夫かな…


民間人も少しいるようだ。ん?あの子…?


そこには右腕がなくなっている女の子がいた。多分、江東区で地震が起きた後に私の目の前で右腕を無くした子だ。


そして、多分だが、その子は「Emotion」を使っている。私には分かる。


「あの…すいません…」


もし、「Emotion」を使っているなら調べないといけない。


「あ、もしかしてあの時助けてくれたお姉ちゃん!?」


────何か…安心するような暖かいものを感じる。


「あなた、もしかして…何か特別な能力とか持ってる?」


「んー?なんか目を見ると相手が笑顔になってくれるの!そのこと?」


おそらく、それが「Emotion」なのだろう…相手の感情を変える力のようだ。


もしかしたら、私がこの子の助けを求め、強く感情を出してしまった時から感情があるのかもしれない。「Emotion」はその時から自覚があるのかな…


「それで、何をしてるの?」


「みんな地震で疲れちゃったみたいだから、みんなのことを元気にしてるの!」


「そっか…偉いね!」


「幸奈…ここにいたのか。ん?オリヴィエも捕まえたのか。話がある。ついてきてくれ」


突然、お父さんたちが入ってきた。


「あの…この子!『Emotion』を持っているみたいなの!」


「なんだと!?…分かった。そのことも含めて話すことがある」


お父さんは何か、いつもと違っていた。色々な人の死を目の当たりにしたのだろう…


今は生存者を集め、群馬県内にある補給施設で話し合いをしている。


この場の雰囲気は最悪であった。


ほとんどの人が死んだこと。


生存者は第1隊、第8隊のみであること。


オリヴィエを捕らえることに成功したこと。


新たな「Emotion」を持った子供がいること。


璃が死んだこと。


私は冷静であった。何も感じなかった訳では無い。悲しかった。それだけだ。


こういう時、本当はもっと悲しまなくてはいけないはずだ。なぜか、涙がでてこない。愛していた人が死んだのに。なぜだろう。


分からない。とにかく、冷静だった。


これからのことを話し合わなければいけない。


「まず、オリヴィエの処遇だが…」


「私に任せてください。私なら、話し合えます」


「…分かった、それまで生かしておこう」


「次だ。『Emotion』を持っている子供ー早乙女瀬奈についてだが…」


「瀬奈はおそらく相手の目を見るとその人の感情をコントロールするという能力です。先程、私に教えてくれました。彼女は協力的です」


「なるほど、では生かしておこう」


「そして、最後。私たちはこれからどうする?今や軍の大半を失った。もうどうすることも…」


「私に考えがあります。瀬奈と私の2人でアメリカ内にある政府の本拠地に侵入します。私が相手に感情を与え、瀬奈が相手の感情を操る。これでおそらく侵入可能です。そして、王を殺します。私の作戦は以上です」


「しかし…瀬奈は軍人ではない…この子を巻き込むのは…」


「何を言っているのですか?私たちは全人類から感情を取り戻すためにここまでやって来ました。それを無下にするのは今まで死んできた人たちがかわいそうです」


なぜか全員が私を困惑した目でみている。これが1番合理的なはずだ。


「…幸奈…私は…私は…お前まで失うのか…玲奈…ごめん…私はまた…」


お父さんが急に抱きついてくる。涙を流しているようだ。意味がわからない。


何かがおかしい。全員、何かが変だ。人の死を見すぎて頭がおかしくなったのか?


「ごめん…ごめん…幸奈ちゃん…璃は私を助けて死んでしまったの…ごめんなさい…」


璃は皇隊長を助けて死んだのか。優しい璃らしい最後だ。


「そうですか」


部屋の中には美しく、無機質な声が響きわたっていた。



第2章最終話です。第3章は最終章となります。


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