第3話「これからも、お父さんと」
────なんで、最後までお母さんのそばにいてあげなかったの?
口が勝手に動いていた。いや、私がこの口にそう動くことを命令した。私が言ったのだ。
発してから気づく。それはお父さんを傷つける言葉だ。
でも、もう遅い。
────ごめん、ごめん、ごめん…私は父親失格だ。妻を守ることができなかった。娘と過ごすことが出来なかった。ごめん…
「私も…ごめん…仕方なかったんだよね…私も感情が大切だと思う。だから、これからは一緒に戦おう。お父さん。私は全人類に感情を渡す。これが私の使命」
「ダメだよ!!幸奈!そんなことしたら玲奈さんみたいになっちゃうんでしょ?」
「確かに…でも私の命で何万人もの感情が蘇るなら、私はその方がいいと思う。ごめんね璃。ずっと心配かけちゃって」
「私はまた、玲奈と同じように娘までも…」
お父さんが目線を上げながら言う。
「そんなことないよ。お母さんはこれまでお父さんと戦えた。私もこれからお父さんと戦える。ずっと一緒だよ」
「私は日本人、いや、全人類の感情を取り戻す!」
────お父さんと璃と抱き合った。
璃はずっと泣いていた。
────準備はいいか!!
第1隊隊長ー青葉圭吾
第2隊隊長ー望月綾人
第3隊隊長ー佐藤結
第4隊隊長ー今井勇人
第5隊隊長ー山口康介
第6隊隊長ー小嶋愛
第7隊隊長ー片桐彰
第8隊隊長ー皇一花
1部隊20人程度
第1隊は精鋭隊として20年程度生き残っている人達だ。
第8隊は作戦行動隊と呼ばれ、作戦を立案し、各員に指示を飛ばす役割を担っている。
私と璃は第8隊に配属された。
1番安全で全体が見えやすいのでここから人を探し、感情を与える。
お母さんの影響で東北の大部分はJLNの領土となっている。
私たちの大きな目的は東京都を陥落させ、JLNの領土にすること。そのたためにまずは、東京都の周りの県を陥落させる。
今日は埼玉北部を潰しに行く。
────こんにちわぁ幸奈ちゃん♡璃ちゃん♡
皇一花隊長だ。なんというか…ちょっと怖い。
悪い人では無さそうだがやけに馴れ馴れしい。
『こ、こんにちわ!』
璃と声が被ってしまった。
この人の前だと少し緊張する。
「今日からよろしくねぇ〜」
『は、はいよろしくお願いします!』
────彰くん!九時の方向に発砲!
────結ちゃん!二時の方向に爆弾!
────綾人!後ろ!
すごすぎる。皇隊長はずっと地図だけを見ながら各員に的確に指示を出している。
全員の動きを同時に予想しながら敵の位置まで当てている。こんなことできるのか…
「そ、そこ左下から…」
「ハッ!康介くん!7時の方向から敵襲!!」
«了解!!あっぶねぇ〜笑助かったぜ!»
「やるじゃない璃ちゃん!!」
「はい!ありがとうございます!」
璃…分かったのか…私には全く分からなかった。
「やっぱ、璃ってすごいね!」
「幸奈も頑張るんだから!私も頑張らなくちゃ!」
────埼玉北部は陥落した。
JLNの勝利だ。
あまりにも呆気なかった。でも、これがJLNの強さなのか。
「幸奈ちゃん!出番よ!」
「はい」
────銃口を突きつけられた民間人は誰も抵抗をしない。
それが「増える」に1番近づくからだ。
────幸奈…この人たちのことを強く思うんだ。
────どうか、この人たちから感情が芽生えますように。
璃と手を繋ぎながら祈り続ける。
祈り続ける。
祈り続ける。
祈り続ける。
────タッタッタッタッタッ
誰かの足音が聞こえ…え?
私に銃口を、向けている人がいる。
顔は見えない。隠している。
────ドンッ
死…
銃口の前にはお父さんがいた。
────ドタッ…
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