表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/137

第四十七話 悔しいわたし (異母姉サイド)

 わたしが殿下の婚約者になり、王妃になると、公爵家当主と兼任することになるが、それについては問題ないと思っている。


 領内経営などどうでもいい。


 領民はわたしが贅沢をする為にあるのだ。


 従わないものがいたとしても、弾圧すればいいだけのことだ。


 父はすぐに了承してくれるものと思っていた。


 しかし……。


 婚約者候補はリンデフィーヌに決まってしまった。


 継母も強力に推していたにも関わらずにである。


 わたしは、父とリンデフィーヌに腹が立った。


 結局のところ、リンデフィーヌの母の影響力は、こういうところにまで残っていたのだ。


 しかも、それからしばらくして、リンデフィーヌは正式に殿下の婚約者になった。


 これはわたしに大きな打撃を与えることになった。


 どうしてわたしが婚約者じゃないのだろう。


 わたしの方がゴージャスなのに……。


 しばらくの間、悲しみに沈んでいた。


 しかし、いつまでもそうしているわけにはいかない。


 こうなったら、せめてこの王国で一番といえるほどの贅沢をしよう。


 それで領民が苦しもうが、どうでもいい。


 そう思い、心を切り替えることにした。


 継母も、自分の嫌いなリンデフィーヌが婚約者になったことで大きな打撃を受けていた。


 わたしとしばらくの間、話も出来なかったほどだ。


 しかし、やがてその打撃から立ち直ると、わたしにこういう話をしてきた。


「わたしの情報だと、殿下とリンデフィーヌの関係はうまくいってないらしい。もともとあなたのようなゴージャスな人が好みだったのに、そういう人ではないのだから。まあもっと言うと、わたしが結婚していなければ、わたしが婚約者になっていただろうけど」


 普段は、わたしに嫌味を言わなくなっている継母だが、このように言う時もある。


 やはり、本質的には、わたしのことは決して好きではないのだろう。


 継母に反論したい気持ちになるが、それは我慢する。


「それはそうかもしれません。お継母様は、わたしよりもはるかにゴージャスですから」


「あら、あなたもわたしを褒めてくれるのね」


 と言って継母は笑った。


 人のことを見下した笑いだが、ここも我慢する。


「とはいうもの、もう間もなくすると結婚までいくことには変わりないように思いますが」


「そんなことはない。あなたにもまだチャンスがあるわ。殿下はゴージャスな方が好み。あなたなら、絶対に殿下の婚約者になることができると思っているわよ」


 やけに自身満々だ。


「そんなことが可能なのでしょうか?」


「もちろん。とはいっても、わたしの思い通りに動いてもらう必要があるわね。それができると約束してほしいと思っているわ」


「思い通りに、とはどう言う意味でしょうか?」


「言葉通りの意味よ。わたしが思ったことにはすべて従ってもらいます。そうすれば殿下の婚約者になれるわ」


 継母の話をこうして聞いていると、腹がだんだん立ってくる。


 表面上はわたしのことを思って言っているようだけど、内心は見下していることが言葉の調子から伝わってくる。


 特に、


「わたしの思い通りに動いてもらう」


 というところが、どうしても腹立たしく思ってしまう。


 わたしは継母と対等でいたい!


 そういう気持ちは強かった。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


と思っていただきましたら、


下にあります☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。


ブックマークもいただけるとうれしいです。


よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ