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第二十一話 わたしに興味を示さないマイセディナン殿下

 こうしてわたしは殿下の婚約者になったのだけど……。


 殿下は、わたしに興味を示そうとしない。


 今まで聞いていた女性遍歴からすると、婚約してすぐではないとしても、二週間以内ぐらいで体を求められるのではないかと思っていた。


 わたしはそれまで、お祖父様やお父様以外の異性の方と手をつないだ経験はなく、異性と話した経験すらあまりない。


 それがいきなり殿下に求められたらどうしょう、という気持ちはどうしてもある。


 経験がないので、怖いという気持ちもある。


 心の準備をしなければ、と思ってはいたが、なかなか心は言うことをきかない。


 求められるのは、もうちょっとお互いのことを理解してからの方がいいと思う気持ちも強かった。


 しかし、一方では、もう婚約したのだから、お互いの理解を促進する大きな手段として、二人だけの世界に入っていくべきではないか、という思いもあった。


 とはいっても、こちらから誘うわけにはいかない。


 こちらから、


「二人だけの世界に入りたいのですが……」


 と言うのは、恥ずかしすぎて言えるものではない。


 殿下にも嫌われてしまうだろう。


 さりげなく誘うという方法もあるのかもしれないが、わたしにはそれはわからない。


 いずれにしても、殿下は、わたしが来訪しても、義務的な会話をするだけで、仲を良くしようという様子もない。


 嫌っているというところまでは行ってなさそうなところだけが救いだった。


 しかし、このままでは、結婚できたとしても長続きはしそうもない。


 もししたとしても、会話のない冷たい夫婦になってしまうかもしれない。


 わたしに魅力がないから、殿下は親しくなろうとしないのだろうか?


 努力はしてきたつもりだったけど、まだまだ足りなかったのかもしれない。


 殿下はそのことも話してくれないので、わからないが、とにかく魅力のある女性になるようにもっと努力しなければならないと思った。


 そして、殿下に対する好意をもっと高めていかなくてはいけない。


 わたしは殿下のことが嫌いというわけではない。


 ハンサムだし、容姿が美しいので、心を動かされるところがある。


 しかし、女性遍歴のことを聞くと、心のどこかで好意を持てないところはあった。


 それでも婚約者になった以上は、好意を持っていかなければならないだろう。


 それに、約束した方であれば、そういう努力をしている内に、お互い約束を思い出し、相思相愛になっていくに違いない。


 そうなっていくことを信じたい。


 いずれにしても、魅力的な女性になり、殿下に好意を持っていくことが大切だ。


 そう思ったわたしは、今まで以上に自分磨きを行うように心がけた。


 殿下への好意を高めていくように努力し、その好意を殿下に伝えるように努力した。


 その努力の成果かどうかはわからない。


 しかし、少しずつではあるが、殿下と話ができるようになっていった。


 殿下の方は楽しいかどうかはわからなかったが。それでも仲が良くなり始めていると思っていた。


 約束したことを思い出す様子は、殿下もわたしもなかった。


 それでもわたしは、このままいけば、約束のことを思い出せそうな気がしていた。


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