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第百三十一話 反乱に対する継母と異母姉

 継母と異母姉は反乱が発生すれば、今度は鎮圧すると言っている。


 しかし、今回の人数ですら鎮圧することが難しいのだから、もっと多くなればより一層難しくなる。


 このままでは公爵家は立ちいかなくなるということで、もともと継母や異母姉のやり方に反発していた公爵家内の人たちが動き出した。


 数日後、再び屋敷の門の前に領民たちが参集した。


 今度は、規模がさらに大きなものになっていた。


「あのものたちを追い返しなさい。すぐに鎮圧しなさい」


 と継母や異母姉は叫んだそうだ。


 しかし、鎮圧などできるわけがない。


 それほどの大人数になっていた。


 そして、


「継母と異母姉を修道院に入れ、新しい当主を立てろ!」


「リンデフィーヌ様を当主にできないのなら、適任なものを当主に立てろ!」


 というように、要求はエスカレートしてきていた。


 領民たちに妥協する気のなかった二人は、執務室で右往左往するばかり。


 そんな中、公爵家の長老が病気の体に鞭打ってやってきた。


 わたしの遠い親族で八十代の方。


 もう引退してからかなりの年月が経っていたが、穏やかな人柄で、人望は厚い。


 最近は政治に関わることは全くなかったが、今回は公爵家の一大事ということで、周囲が頼りにしてきたようだ。


 領民たちが最初に押し寄せた後の数日、公爵家内の人々が長老のところに集まって協議を行い、そこで対応策をまとめた。


 その方が、二人に対し、


「公爵家内の意見を代表して申し上げたい。領民たちは苦しんでおります。既に反乱と呼べる状態になってきていますが、このままではますます規模が大きくなり、公爵家は存続の危機に立ってしまいますし、何よりもお二人の生命が危なくなると思います。ここは領民の要求通り、お二方は修道院に入っていただくのが一番いいと存じます。後継者は、国王陛下と相談をして決めるつもりでおります」


 と淡々と話をした。


 それは、最後の力を振り絞って言っているようだったという。


 周囲にいた公爵家の人たちも賛同したので、二人は孤立無援になってしまった。


 それに対し、


「ふざけたことを言わないで!」


「お継母様の言う通りです。誰があなたたちの意見に従うものですか!」


 と二人は抵抗する。


 しかし、それは時間の空費でしかなかった。


 そうして言い合いをしている間に、ついに屋敷の門が破られ、領民たちは屋敷を取り囲んだ。


 怒声が屋敷の中に響いてくる。


「この王国をダメにする二人を許すな!」


 要求はますます激しいものになってきていた。


 今にも屋敷の中に乱入してきそうな雰囲気。


「乱入されたら、領民たちの間の統制がきかなくなって、それこそ生命の危機を迎えることになります。ご決断をお願いしたいと思います」


 長老は、体力の限界まできていてつらかったと思うが、それでも説得を続けていた。


 頭が下がることだ。


 この状況では、さすがに二人もあきらめざるをえなかった。


 二人の修道院に行きを決め、後継ぎを国王陛下と相談することにし、税も軽くしていく。


 このことを長老が領民たちに伝えた後、協定を結んだので、領民たちはようやく納得して帰っていった。


「面白い」


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