次の夢へ-2
土曜日深夜の人気番組馬サタデーにドリームメーカーの馬主として出演する事になった。
他に相羽ゆりと高橋氏も出演する。
外車ナナのコーナーに俺たち三人は並んで座らされた。
相羽ゆりと高橋氏はメディア出演は慣れたもんで堂々としている。
俺?もうガクガクのプルプルだ。
それにしても外車ナナ…馬券は当たらんが…綺麗な女だ。
ナナ「それでは本日のゲストは今年の競馬を盛り上げた、ユリノアマゾンのオーナー相羽ゆりさん、デビルカッターのオーナーであるダーリージャパンの高橋代表、ドリームメーカーのオーナー飛田牧場の飛田雅樹さんです」
相羽「どうぞよろしく~」
高橋「よろしくお願いします」
俺「よよよよろしくおおおお願いしましゅ!」
ナナ「まずは高橋さんにお聞きいたしますが、デビルカッターはこのレースで引退だそうですね?」
高橋「ええ。来年からはダーリージャパンの繁殖施設で種牡馬生活に入ります。」
ナナ「まだまだ走れるんじゃないですか?」
高橋「そりゃあれだけの馬ですから。しかし現役だけがサラブレットの仕事ではありません。その辺はファンのみなさんにもご理解いただけると思っています」
ナナ「そうですか。それでは有馬記念がラストランになるわけですね?」
高橋「はい。最後に最高の走りを見せて欲しいですね」
ナナ「続きまして、相羽さんにお聞きいたします。」
相羽「は~い、どうぞ~」
ナナ「ユリノアマゾンの秋のローテーションに関して、一部新聞等で批判されていますが?」
相羽「オホホホホ~!菊花賞に出さなかった事ね~わたくしはダービーしか興味ありませんの~菊花賞は7年前に勝ってますし~それに距離にも多少の不安がございましたので~」
ナナ「それでダート路線へと?」
相羽「だって、そちらが確実でしょ~?
わたしくしの今の興味はドバイですの。あの賞金は魅力だわ~
まぁ馬場適性が万能で中距離がベストな馬ですから、他の馬主様でもあの選択をされるんじゃないですか~?
ナナ「もしユリノアマゾンが皐月賞とダービーを勝っていたら?」
相馬「オホホホホ~!そりゃあなた菊花賞に出してたわよ。三冠はボーナスでるからオホホホホ~!」
ナナ「では飛田さん、ドリームメーカーのジャパンカップ制覇はお見事でしたね?」
俺「ああありがとうございましゅ!」
ナナ「あのレースはどんな気持ちでご覧になっていましたか?」
俺「はい!もうキ××マが縮みあがるような思いでした!」
突然、コーナーは打ち切られた。
明日の有馬記念に備え前日から上京して馬サタデーに出演したが、突然テレビ局から追い出されてしまった。
一緒に来ていた瑤子は真っ赤な顔して足早に歩いていった。
なんでだろう…。
でも全国ネットの生放送に出られたんだから、いい思い出になった。
宝田から電話があって大笑いしていた。
ん…?なにがそんなにおかしいんだ?
翌日、中山競馬場につくと俺の顔を見た人が指を差して笑っていた。
みんな昨日の馬サタデーを見たんだろう。
しかし…なぜ笑う…?
瑤子は昨日から無視されてる。
なんか悪い事したかな?
突然俺の携帯電話がなった。
龍田仁だ。
「飛田…おまえ…プッ…ヒャッヒャハャ…」
「龍田、残念だったな香港カップ…」
「プツン…プー…プー…」
切れた。