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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン1 chapter7
61/364

鎮静歌-4

NHKマイルカップ(GⅠ 3歳限定 東京競馬場 芝1600m)はユリノアマゾンが直線一気の追い込みで圧勝。

日本ダービーでGⅠ3勝目を狙う。



これで3歳馬の有力所が日本ダービーに名を列ねた。



デビルカッターがシンガポールICを勝ちワールドツアー2勝目を飾ったころ、うちの牧場は種付けシーズンで忙しかった。

ファンタジア亡き後、牧場の繁殖牝馬の筆頭になったのはフォーリンレイン。重賞を制したドリームメーカーの母である為、評価が上がったのだ。

トウカイテイオーを付けた。



オークスをプリンセスプリンが制して迎えた翌週。


運命の日本ダービー当日を迎えた。



1番人気は皐月賞馬

ロンバルディア


2番人気

ファンタジスタ


3番人気

(外)ユリノアマゾン


4番人気

ドラゴンウイング


5番人気

ドリームメーカー


6番人気

フォークギア




壮絶な戦いが幕を開ける…!


日本ダービー(GⅠ 東京競馬場 2400m)。


日本中の競馬に携わる者が、この日の東京競馬場を最大の目標に日々苦難や逆境と戦っている。


ダービーと言う名のステータスに勝る栄誉や名声はないと言っても過言ではない。


その舞台に俺はやってきた。

馬主として…生産者として…そして新たな時代の証人になるべく。


そりゃもう落ち着かね~。


瑤子なんてのは堂々としたもんで、知り合いの馬主に挨拶にまわったりして。


俺はさっきから隅でプルプル震えちゃってる…。


春文が近づいてきた。となりにいかにもお嬢様な女性がいる。

春文が来月結婚する女だ。


一応これからご近所になるから挨拶はきちんとした。

だが、俺はこのお嬢様に心の声で一言添えた。


馬しかいない、なんにもない所だから覚悟して来い……と。




パドックが始まり俺は下見場に向かった。

瑤子は馬主席に残った。レース前にコナンに姿を見せられないからだ。


さっきから俺に絡んでくる龍田仁。こいつは意外と馬主に友達が少ない。知り合いの俺を見つけて尻尾を振って寄ってきた。


「どうだ~あの芦毛の素晴らしい馬体は?

気品に満ち溢れた風格はまさに華麗なる一族にふさわしく…」


こいつウゼェ~



「おっと?1頭牛が混ざってるな?

(係員に向かって)ちょっとキミ!早くあの牛を外に出してくれ!

ん?馬!?あ~良く見れば飛田の馬じゃないか~。」


むかつく…。


「いや~何を食わせばあんなに…」


喋り続ける龍田をシカトして俺は高橋氏に近づいた。


「ロンバルディアはいい出来ですね?」

俺が話しかけると

「やぁ飛田社長。ちょうどよかった。ちょっと相談があるんだ。また後日そちらに伺うよ。」

なんだろう相談って…。


その後も高橋氏と話をしていた。


ふと龍田の方を見ると一番隅で淋しげに立っていた。




一方、飛田雅樹をパドックに送りだした瑤子は馬主席でターフをひとり眺めていた。

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