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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン1 chapter4
41/364

稲妻-10

ロンバルディアの中京2歳ステークス。

新馬戦とまったく同じレース展開で優勝。

しかしやはり幼さを残すレースぶりに長部の表情に笑みはなかった。

次走は年明け共同通信杯(GⅢ)。


マイルチャンピオンシップ(GⅠ 京都競馬場 芝1600m)は天皇賞馬ヒシガーディスが、ジャパンカップはドイツ馬のベッケンバウワーが制した。



12月、ファンタジスタの2戦目エリカ賞。


この日俺は自宅でのホースチャンネルでの観戦だ。何度も言うがうちは小さな牧場だ。毎回現地には観戦に行けない。


ビンゴがんばれ~!


俺はテレビに叫んだ。


『さぁファンタジスタ2戦目。どう言ったレースを見せてくれるでしょうか?』


固唾を呑んで見守る俺。瑤子が入れくれたコーヒーをすする。今日もニガい。


このレースのライバルはダーリージャパンがフランスから輸入したマル外馬ミシェルプラティニ。

なかなかいい馬体の馬だ。コナン程ではないが…。


『さぁスタートしました!』


ファンタジスタはいいスタートだ!

『さぁまずはランボルギーニがハナに立つ、その後にアグネスマスク、ここにいましたミシェルプラティニ!ダーリージャパンの新たな刺客!

ファンタジスタは中団に控える!』

滝豊は握る手綱を抑えた。


『ランボルギーニが先頭のまま第3コーナーに差し掛かります!

ミシェルプラティニが二番手に上がってきたぞ!

まもなく最終コーナーに入ります!』


前走とは違い滝豊は早めに追い出した。


『ファンタジスタも徐々に前とを詰めてきたぞー!

ランボルギーニが先頭で残り400通過!しかしミシェルプラティニが並びかかる勢いだ!

ファンタジスタもいい脚で迫ってきているぞ!

ミシェルプラティニがここで先頭に立った!残り200m!ミシェルプラティニにムチが入る!さぁーっここでファンタジスタが一気にやってきた!3馬身まで差を詰めた!

外からファンタジスタ外からファンタジスタ!

滝のムチが今一発入ったぞ!

一気に一気にファンタジスタ!

100を切ってファンタジスタがミシェルプラティニを差しきった!

ファンタジスタが1着でゴール!

危なげなく二勝目を飾ったファンタジスタ!』


「やったー!」

俺と瑤子と宝田は飛び上がって喜んだ。


素晴らしい!


世界中のみなさ~ん!あれはここの牧場で生まれた馬ですよー!


俺は叫びたかった。


宝田と握手。瑤子とハイタッチ。

今夜も宴だ。


臼井調教師のコメント

『気性的にも素直で騎手の指示によく従う。次は様子を見てだが年内もう一度使いたい』


臼井調教師のコメントを聞いて思った。年内って…ラジオNIKKEIか?ドラゴンウ

イングと早くも対決?

まだまだ安心して年を越せそうにないな…

だってその日は…コナンのデビュー戦もあるから…。


滝豊騎手のコメント

『本当にいい脚を使ってくれますね。

追い出してからの手応えが素晴らしい。』


阪神ジュベナイルフィリーズをマイネモーメントが勝ち2歳牝馬のチャンプとなり、翌週の朝日杯フューチュリティステークス。

四天王からはユリノアマゾンだけの出走となった。

粘る逃げ馬バンゲリングベイを必死の追い込みで中山の坂の頂上で差しきり優勝。

ユリノアマゾンは3連勝でGⅠ制覇。

翌年は毎日杯→NHKマイルカップのローテーションで日本ダービーを目指す。


同日、香港から吉報が届いた。

香港マイル(国際G1)でヒシガーディスが優勝。来年はドバイデューティーフリー(国際G1)への挑戦を早くも発表した。


香港ヴァース(国際G1)はデーモンヒルが二着、香港カップ(国際G1)もアドバイザメモリーが3着と善戦した。



翌日、ダーリージャパンからデビルカッターの有馬記念出走が正式発表。現役古馬の2強アドバイザシュートとイーグルショットへの世代交代を狙う。



そして…12月4週土曜日の阪神競馬場では俺の馬、ドリームメーカーがデビュー戦、ドルフィンリングが未勝利戦に出走し、ファンタジスタがラジオNIKKEでドラゴンウイングと対決する。


今年の俺の年末は、いつもと違う緊張感に包まれそうだ…。

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