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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン6 chapter4
331/364

Starting Over-2

3

8月3週。

『札幌記念!最終コーナー周ってセキトバが先頭!

グングン後続を引き離す!

2番手のスピードオブライトは伸びてはいるが差は広がっていく!


これは強い!


3歳馬セキトバが1着でゴール!

ラジオNIKKEI賞に続いて重賞2連勝!

初の古馬相手に完勝です!


1番人気昨年の皐月賞馬スピードオブライトは2着に敗れました!』


ジョッキールームに引き上げてきたスピードオブライト騎乗の岡恭一郎は少し残念な表情で次のレースの準備を始めた。


「岡く~ん。残念だったね~~

オラは7着だったぞ~~」

野田新之助が岡の肩を叩きながら声をかけた。


「あっ・・・お兄さん。」

翌日、野田の妹のひまわりと結婚する岡は、すでにお兄さんと呼んでいた。


「ひまわりもテレビで見ているだろうから、次の最終レースは独身最後の勝利を見せて欲しいぞ~~」

野田の言葉に岡は、

「はい!でも・・・1番人気はお兄さんの馬ですね・・・。

絶対に勝ちますから!」

とギラリとした目で言い放った。


「よし!勝負だ!」


野田の威勢のいい声と共に、二人は最終レースのパドックへと向かった。



【ホースニュース緊急号外】


『人気騎手

岡恭一郎死亡

札幌最終レースでの悲劇…!』


夏競馬も佳境を迎えた札幌記念の直後に大惨事がおこった。


最終レース、1600万下条件戦で3番人気のオリハルコンに騎乗した岡恭一郎騎手(24 角井厩舎所属)が最終の直線で落馬転倒。

オリハルコンは右前脚骨折により安楽死。

頭部より落下した岡騎手は、すぐに病院に搬送されたが2時間後に死亡。享年24才。奇しくも翌日は自身の結婚式を控えていた。

『次世代の天才』と将来を期待され、人気も高かっただけに、若すぎる死に競馬界は悲しみに包まれている。


岡騎手は中学卒業後に競馬学校騎手過程に進み、デビューした年は新人賞に輝く。

三年目にはエリザベス女王杯で初GI制覇。

通算GI4勝。

現在もスピードオブライト(牡4)やシューティングレイ(牡3)などの有力馬の主戦騎手であった。


葬儀は身内だけで行われる。

喪主は母の岡めぐみさん。


ターフで散った若い命に心から冥福を祈りたい。


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