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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン6 chapter1
311/364

翔べ!ドリームメーカー-10

16

そしてドバイシーマクラシック。

ヨーロッパ勢が多く参戦するこのレースの出走馬は素晴らしいラインナップとなった。


自国ドバイからは昨年まで英国を拠点に走ってきたプロミネンス。英国ダービー、愛国ダービー、キングジョージを制した昨年の活躍。鞍上はキャスパル・ダイクに替わった。


英国からはインターナショナル・ステークス馬ガーファンクル。鞍上のレスター・アゴットはドバイ初参戦となる。


ドバイ・ミーティングには珍しく南アフリカからの参戦馬ケルベロス。マイケル・ロジャースが手綱を握る。



アメリカからは、芝路線の兵ヘヴンズゲートが参戦。昨年はカナディアン国際を制している。騎手は本日二度目の騎乗キャサリン・エバンス。


日本からも1頭、昨年の菊花賞馬エクスキューションが急遽参戦を表明し、ドバイにやってきた。

鞍上は日本の天才三田崇。



実力馬が凌ぎを削る激戦が予想される。




(レスター・アゴット・・・

生ける伝説か・・・。

しかしドバイじゃ好きにさせん。)

キャスパルはガーファンクル鞍上のアゴットを強い視線で見ていた。

欧州遠征で何度もその騎乗を生で見てきた。スキのない位置取りに年齢を感じさせないパワフルなレースに、初めて世界の広さを感じた。


そしてもう一人。南アフリカ出身で欧州を中心に活躍を見せているマイケル・ロジャース。彼も世界的にトップクラスの評価をうけるジョッキーである。


(あの馬・・・素晴らしい!!)

キャスパルはロジャースの乗るケルベロスに感心した。黒光りする漆黒の馬体。昨年のケープダービーや南アフリカンダービー、ダーバンジュライなど国内戦で大活躍を見せ、今日のドバイが初海外遠征となる。父ディバインアクトはプリンスリーギフト系の活躍馬であった。


キャスパルはプロミネンスの首筋を軽く叩いて手綱を握った。

(どんな相手だろうが勝つのはプロミネンスおまえだ。

世界最強の走りを見せてやれ!)


それぞれの威信を胸に、各馬ゲートにおさまった。

『さあ!ドバイシーマクラシック、芝2400m14頭ゲートに入りました!


スタート!


まずはガーファンクル!

続いて地元ドバイのガルバルディーがいきます!

その内にヘヴンズゲート!

1馬身離れてプロミネンス!

それを見る位置にケルベロス!

1団となった馬群の最後方に日本のエクスキューション!


ほぼ一塊の集団で1000mを通過しました!』


シンガリで三田崇はペースの遅さを感じていた。

海外遠征は何度も行ってきた日本のトップジョッキーだが、いつもこの道中スローペースの直線一気な展開に翻弄してきた。

日本のようにコーナーを何度も周る展開とは違い、緩やかなコーナーを好位で2回周って直線勝負となる欧州やドバイの競馬場は、日本の競馬とはまったく次元が違う。


三田崇は徐々に前に詰めるために手綱を緩めた。

『快調に先頭を行くガーファンクル!レスター・アゴットがレースを引っ張る展開です!

続くガルバルディーの後ろにヘヴンズゲート!キャサリン・エバンスが好位で追走!

その後ろプロミネンス!今年より英国からドバイに移籍!現在の世界最強馬を操るキャスパル・ダイク!ドバイを代表する英、愛、米3ヶ国のダービージョッキーです!

それを見る位置にケルベロス!南アフリカが生んだ天才騎手マイケル・ロジャース!

中団から徐々に前に押し上げます!

そしてシンガリから位置を上げてきたエクスキューション!三田崇が世界を相手に追撃を開始!


さぁ!このような展開で残り800!間もなく直線にはいります!』

『プロミネンスが一気に差を詰めて3番手に上がってきたぞ!

先頭はガーファンクル!2番手は差がなくヘヴンズゲート!


それに馬体を併せるプロミネンス!

外からケルベロスも上がってくる!

エクスキューションはまだ馬群の中だ!


4頭が抜けたところで残り600を切った!


先頭はまだガーファンクル!

しかしヘヴンズゲートが馬体を併せた!


それに半馬身迫ったプロミネンスとケルベロス!


残り400!


やっと馬群からエクスキューションが抜け出してきたが差は先頭から4馬身!


前は完全に4頭が並ぶ展開!


残り200を切ってプロミネンスが前に出た!

ケルベロスも食らい付く!

ガーファンクルもまた巻き返すぞ!

ヘヴンズゲートは遅れた!


前は3頭!


残り100!


プロミネンスが先頭!

ケルベロスも必死に追っている!


しかしプロミネンスだ!


プロミネンスが一着!

二着はケルベロス!


三着にガーファンクル!



激戦を制したのはやはりプロミネンス!』


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