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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン3 chapter6
187/364

夢を信じて-2

『素晴らしい晴天に恵まれました有馬記念。今年も様々なドラマが繰り広げました。

その主役たちが、今日さらなるシーンを見せてくれる事でしょう!!


さぁターフに入ってくる各馬!!


1番人気ロンバルディアも最高の仕上げで挑んできました!

三田崇と共にラストラン!覇王ロンバルディア!


2番人気スターレジェンド!菊花賞で見せた3歳馬とは思えぬあの豪脚!覇王伝説に終止符を打つのはこの馬か!?

滝豐と新たな伝説へ!スターレジェンド!


3番人気フェニックス!そろそろ次のビッグタイトルが欲しい今年の春の天皇賞馬!

野田新之助と不死鳥フェニックス!


4番人気ドラゴンスペシャル!兄のアローやウイングに負けない実力!日本ダービーで見せた末脚は今日も炸裂するか!?

華麗なる一族ドラゴンスペシャル!


5番人気ピンクオメガ!GⅠ5勝の女王が男馬たちを脚殺します!


6番人気ファンタジスタ!凱旋門の奇跡から2年!この有馬記念を引退レースとし流星の系譜を繋ぎます!

電撃ファイナル!ファンタジスタと原田成二!!


7番人気シャイニングハート!流星の系譜を継ぐもう一頭!見事に制した秋華賞はまさに電撃の花嫁!

安田富一とシャイニングハート!



8番人気フサイチチャンプ!


9番人気アドバイザキュート!




以上16頭!』

ゲートへ向かいターフを走るファンタジスタ。俺はこのファンタジスタのラストランをより間近で見るべく、馬主席から観客スタンドに降りてきた。


さぁファンタジスタ!

元気に走って帰ってこい!



『さぁ枠入り開始です!


ゲート付近にはフィールドレポーターの元ジョッキー堀江純子さんがいます。


堀江さーん?』


純『はい堀江です!』


『堀江さんから見てどの馬がよく見えますか?』


純『はい、ロンくんは大変落ち着いてますね。ダークくんもスムーズにゲートに入りました。ピンちゃんとシャイちゃんは少し首を上下して…』


『さぁ有馬記念…各馬ゲート入り完了!!


スタートしました!』


先頭に立ちレースを引っ張るフサイチチャンプ。

先行集団にアドバイザキュートとロンバルディアとピンクオメガ。その中程にファンタジスタもいた。

その後ろにシャイニングハートとフェニックス。

最後方にスターレジェンドとドラゴンスペシャル。

ほとんど一固まりの展開で一周目のスタンド前を通過していった。



気分よく回って来い…。


祈る気持ちで馬群の中でターフビジョンに映るファンタジスタを見ていた。



一方シャイニングハートもフェニックスに並んで追走。なんとか同じ牝馬のピンクオメガとアドバイザキュートには先着したい。



レースは1000mを通過。ほぼ平均ペース。


最後方から徐々にスターレジェンドとドラゴンスペシャルが前に詰めてきていた。


『レースは残り800m!徐々に後続が差を詰めてきます!

ほぼ一団です!

ほぼ一団で最終コーナーに入ります!

外目を突いてスターレジェンドとドラゴンスペシャルがスルスルっと前へ!

先頭はフサイチチャンプからロンバルディアに変わって直線へ!

すぐ後ろにピンクオメガとファンタジスタ!

その後方にフェニックスもやってきた!


さらに後方大外スターレジェンド!』



ファンタジスタがピンクオメガとアドバイザキュートに挟まれていた。前には先頭のロンバルディアとフサイチチャンプ。身動きがとれない。


『残り400!

さぁ外からスターレジェンド!

フェニックスもいい脚だ!


先頭ロンバルディア必死に逃げる!』



ロンバルディアが伸びる。

外からフェニックスが2番手に上がった。その時前に1頭分のスペースができた。

そこに食い込むべくピンクオメガとアドバイザキュートにムチが入る。


『馬群から1頭飛び出した!?


ファンタジスタだ!!

ファンタジスタが3番手に上がった!!』


いち早くスペースに突っ込んだのはファンタジスタだった。


『先頭はロンバルディア!3馬身後ろにフェニックス!

そのすぐ内にファンタジスタもやってきた!


そして大外からスターレジェンドが凄い脚で4番手に上がってきた!


レースは残り200mをきった!』



なに!?


俺は3番手に上がったファンタジスタの姿に驚いた。

大観衆の中でファンタジスタの雄志を見ていた俺の耳に飛込んできた熱い声援。

「ファンタジスタがんばれ!!」

「ファンタジスタ!!差せるぞ!!」

「ファンタジスタぁー!!」



ファンの胸に今だに刻まれ続けている電撃の末脚…。


俺も必死に叫んでいた。

「ファンタジスタがんばれっ!!」


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