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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン3 chapter4
180/364

夢見る幼駒じゃいられない!-9

…くそっ……負けた…。


これでドリームメーカーは2度とインフェルノに勝つ事ができなくなった…。


「これも競馬だな…。まぁおまえの牛もよくやったよ」


龍田なりに慰めてくれてるみたいだが、俺はドバイでドリームメーカーが流した涙を思い出すと悔しさの大きな波が激しく襲ってきた。


そして何より一番悔しいのはドリームメーカーだろう…。

アイツはインフェルノに勝つために世界中を飛び回り激しいレースを戦い続けたのだから。

「ところで飛田?ドリームメーカーは次はどうするんだ?」


次か…。次は日本に帰国して休養させるつもりだ。

当初はこのレース後の状態しだいでジャパンカップや有馬への出走も考えたが、アイツはいつだって一生懸命走ってしまう。

長旅の疲れをしっかりとって来年の国内制覇に向けて仕切り直しだ。


「なるほど。年内は休養か。まぁそれがいいかもな。まぁどっちにしろジャパンカップと有馬はうちのドラゴンスペシャルがいただきだがな。」

龍田の言葉を聞きながら俺はテレビに視線を戻した。


ユリノアマゾンのBCクラシックが始まろうとしていた。

浦河美幸は必死に追い込んだ。

ユリノアマゾンの手応えも抜群だ。

ラストハリケーンを捕えるまで後一歩…。


(ゴールよ…まだ来ないで…!!)


浦河美幸の願いも虚しく今一歩及ばず2着。


ラストハリケーンもラストランを勝利で飾る結末となった。



このレースの後、ユリノアマゾンの引退が正式に発表された。

最強世代の一角は種牡馬として来年より活躍する事になった。

それはまたひとつの時代が終わった事を意味していた。


ブリーダーズカップのすべてのレースが終わり俺と龍田はクタクタになっていた。


とにかく…ドリームメーカーが無事帰国するように万全な手配をしよう。


結果インフェルノには勝てなかったが、凱旋門とBCターフ2着って事は世界で2番だ。

インフェルノが引退したらこれで世界一。来年も安泰だ。


…虚しいが、もうリベンジが叶わない現状これで自分を納得させるしかない…。



すでに寝息をたてる龍田。自分の部屋で寝ろよ…。


いろいろ考えているとさらに疲れが増す。



突然ホテルの電話が鳴った。

おそらく瑶子だろう。このホテルに泊まる事を教えてあったからね。


「もしもし…」


「瑶子です!」


なんか慌てているみたいだがなんかあったのか?


「雅樹さん!!」


「なに?どうしたの?」


「ドリームメーカーがいなくなっちゃったの!!」


「え゛~~~~~~ッ!?」


「相羽の叔母さんがどっかに連れていっちゃったらしいのよ!!」


あのババァ~どう言うつもりだ!?



事態は思わぬ方向へ動き出していた。


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