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【10万PV!!】 競馬小説ドリームメーカー  作者: 泉水遊馬
シーズン1 chapter1
12/364

流星-12

夢を見た。


コナンの父馬ゴーゴーヘヴンの夢だ。


あの日…ナリタブライアンが三冠を達成した日。その日の未勝利戦にうちの生産馬が走ったので親父の代理で京都競馬場に俺はいた。別に未勝利戦だから生産者が行く必要もなかったが、三冠と言う歴史的瞬間を見たかったから親父に頼んで行かせてもらった。


クラシック第三弾、菊花賞。二着以下を8馬身ちぎって見事三冠馬となったナリタブライアンの遥か後方にゴーゴーヘヴンはいた。小雨ぱらつくこのレースで追い込み馬のゴーゴーヘヴンは泥だらけの八着でゴールした。


なぜか俺はそのレースでゴーゴーヘヴンの馬券を買っていた。負けはしたが、その日からうちの生産馬でもなく縁もゆかりもないゴーゴーヘヴンのファンになった。


その後ゴーゴーヘヴンはアルゼンチン共和国杯で重賞初優勝し、年明けの日経新春杯と中日新聞杯を連勝、天皇賞春(着外)と宝塚記念に出走。ライスシャワーの競走中止などで波乱となったこのレースでも惨敗となったが、秋の天皇賞では大健闘の5着。暮れの有馬記念の着外を最後に引退して種牡馬になった。

父馬サッカーボーイの後継馬として期待されたが、GⅠ勝ちもなく、また当時はサンデーサイレンスやブライアンズタイムなどの輸入種牡馬が大流行した為、内国産馬冬の時代であった。種付け料20万円であったにも関わらず毎年数頭の種付けを余儀なくされていた。俺は親父に頼んで昨年やっとゴーゴーヘヴンをうちのフォーリンレインに付ける事ができたのだが、種付けシーズン終了後、放牧中に急な心臓麻痺でゴーゴーヘヴンはこの世を去ってしまった。


現在までにゴーゴーヘヴンの産駒に活躍馬はいない。ほとんどが地方の所属になっている。


コナンはゴーゴーヘヴン最後の世代。その数は4頭である。


目が覚めた俺はひどい二日酔いだった。


宝田を起こして朝の作業に向かった。


宝田の言葉がまた頭をよぎる。

『コナンはめっちゃ期待できる…ビンゴよりも・・』          


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