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らじおいせかい  作者: 非晶質昆布(あもるふぁすこんぶ)
2/5

第2回

週一とは

[前奏]


「さとうーー!!」

「吉野のーー」


「「らじおいせかいー!!」」


「いやー、逃げずに来たね」

「来ました」

「最近皆さんはいかがお過ごしですか? こちらと日数が同じなら多分冬まっしぐらくらいだと思うんですけど」

「寒そう」

「そう、寒そう。そうなんです、こっち寒くないんですよ!」

「常に適温」

「まさに快適そのもの! しかもここ数ヶ月ずっとこの気候ですからね。もう気分はリゾート!」

「リゾートなんて甘っちょろい生活してないですけどね」

「言えてる。大人の辛さってやつが先んじて理解できたよ。生活のためにゃ、人は働かにゃならんと身をもって実感してます」

「内容はおいおい。えーと、この番組は、異世界に飛ばされながらも生き長らえてる私達同級生コンビが、なんだかんだこちらのことを話したり話さなかったりする凸凹テンソ(・)ントー……ミスった。……トーク番組ですっ!」

「前回の伏線回収お見事!」

「……気を抜いたのが運の尽きだった」

「そして最初に噛んだ方は明日昼食を奢るのだー!」

「はいはい、それでは本日も30分、よろしくお願いします」


[間奏]


「改めましてこんにちは。……こんばんはかな? おはよう? JK1号の佐藤です」

「わからないですけどとりあえずこんにちは。2号の……これ続けないといけない?……吉野です」

「本日も張り切って参りましょう!」

「そうですね。えーお便りのコーナーです。まだ少ないですけどね」

「そりゃあ前回を見たって言う人なんて殆どいないでしょうからね。こんな突発的にやってコメントくれる人とか度を越した聖人か暇人か変人のどれかですよ! そもそも私達を知ってる人もいないんですから、少しずつでいいんです」

「佐藤がまともな長文を。びっくり」

「照れるなぁまともだなんて。ただこうやって誰かがお便りくれないか煽ってるだけだって」

「感心して損した」

「まあまあ、とにかくお待ちしておりますよっと。はい、1つ目、よしのん読んでー」


「はい。これがやりたかった。ラジオネーム『第四宇宙速度』さんから頂きました。『佐藤さん、吉野さん、こんにちは』こんにちは」

「こんにちはー」

「『最近、現世での生活が辛く、どうにか脱出したいと苦心しています。』解脱すれば?」

「違う、多分そういうことじゃない。」

「『具体的には、常日頃から俗世間との関わりを断ち、隠棲しています』」

「そういうことだった!」

「『そして、ゲームや漫画で教養を蓄え、悟りを開こうとしています』もしかして」

「それ引きこもりじゃねーか! そして俗! 断ててないじゃん!」

「『そこで、俗世を離れたお二方に質問です。どういう経緯でそちらに行くことになったのですか。後学の為にお願いします。』即実践しそう」

「この人は絶対やるで。……そうですか、ここに来た経緯。でもこれベタだけど真似できなそうだからなー」

「物理的には可能。けど」

「真似できない。ていうか真似しちゃダメ。責任を負いかねます、真面目な話」

「確証もないし」

「そう、だから第四宇宙速度さんには残念ですが諦めてもろて。私達とは別の方法を探してくださーい。」

「別の行き方もあるかもだし」

「そう、実例があるんだから他もあるかも! 希望を捨てるな! あと現世の希望も捨てるな!」

「はい、次行きましょう」


「はい、私のターン! ラジオネーム『匿名希望の田中』さんから頂きました」

「匿名の意味……」

「いや、田中さんは全国第4位の苗字。田中という概念そのものが匿名性を帯びているという事実を利用した高度な戦術ですよ! そして私はそれをも超える全国1位である!」

「……」

「『佐藤さんと吉野さん、こんにちは。』こんにちはー」

「こんにちは」

「『シンジです。』……ッスゥー」

「匿名性の利点全部消してきた」

「プライバシーを犠牲に何をそこまでっ……! クレイジー過ぎるわ! ……これは負けを認めざるを得ないですね」

「何に対する負けなのかさっぱり分かりません」

「続けます。『先日、何の気なしにネットに潜っていると、ここへと辿り着きました。』ありがとうございます」

「ございます」

「『クレイジーな話ばかりで私にはどう反応していいのやら……』いやあんたも大概だぞ? 『これからも聞きたいのですが、如何せんどうやって聞きに行けばいいのか分かりません。何か録音とかって出来ないでしょうか?』」

「欠陥番組の証明が出来てしまいました」

「由々しき問題だけど、これほんともうどうしようもない。この番組不定期もいいところになりそうだしね。まさかこんなクレイジーな人に指摘されるとは」

「いや、誰でも気付いてたと思う」

「そこで解決する方法が一つ。私達が今何処にいると思っているのですか? ……やはりっ、魔法っ!!」

「魔法と言えばなんでも解決すると思ったら大間違いだぞ?」

「これを始めた我々がこのミスに気付いていないとでも思ったか!」

「実際前回の時点では思い浮かんですらいなかった」

「シャラップよしのん!! 『我々の配信のアーカイブを閲覧できる方法がわかる魔法』を開発しました!

……もはやWebでいいのではと思った人、ここにインターネットが通っているとお思いですか?」

「言い方。矛盾点に気付いた皆様方、ありがとうございました。指摘されたミスは順次解決していきたい所存です」

「全部魔法で解決します!」

「魔法は魔法の言葉じゃないとあれほど……」

「分かってるよ、数学とかできるだけしたくないし」

※この世界の魔法の行使には方程式を解かなければなりません。

「数学だけで異常現象を起こせる魔法にはもっと経緯を払った方がいいと思う」

「でもよしのんもしたくないでしょ?」

「うん」


「番組ではまだまだお便り募集してます。よろしくー」


[間奏]


「なんか無茶ぶりに応えるコーナー!」

「コーナー名にやる気が微塵も感じられない」

「リスナーの無茶ぶりになんとか応えていくコーナーです。被害者が確定している王様ゲームですねこれ。あ、年齢相応にね」

「ツッコミはなしで。えー、今回はお試しということで私達が互いにして欲しいことをやっていくということで」

「どっち先でやる?」

「じゃんけん負けた方から」

「はいはいー」


「「……最初はグーッ、じゃんけんっ!」」


佐:パー

吉:グー


「っしゃぁああ!!」

「声、声」

「お、おほんっ」

「で、どうするの? さっさと終わらせたい。心を無にしてるから」

「お前に課すものはもう決めている! よしのん、柔軟体操ー! Foooo!」

「……そ、そんなご無体な」

「柔らかい体は女子には不可欠。私は善意だよ善意。さあ、足を広げた広げた。私が直々に押してやろう。ぐえっへっへ」

「……うぅ、次覚えておけよ。……はい」

「前に倒すよー」

「…………ぁ痛たたたたたたいたいたいたいたいあぁぁぁぁ」

「まだこれだけだって。まだまだいけるいける」

「……はぁ…待ってもう無理、限界、しぬ」

「はいまだ全然。次右倒してー」

「……やぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


〈今しばらくお付き合いください〉


「足の裏合わせてー、そのまま膝を地面にー」

「むり、むり、つかない、つかないようにできてる」

「人体はやれば出来るって」

「できない、できない、できなぁぁぁあたたたあぁぁぁぁ」

「はいあと5センチ」

「……ゆるして、もうゆるぅぅぅしぃぃぃ」

「あと3センチ」

「ひゃぁぁぁぁぁああぁぁぁあああぁぁぁぁ」


「ぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「……ぁぁぁぁぁぁ」


「…………」


「……はい、終了ー!」

「……もう……好きにして……」

「非常に良い声でした。ラジオの向こうにも届いてるかなー?」

「……皆さんは、これだけは、振って来ないでください、お願いします……」

「迫真。いいフリだと思うよー」

「フリとかじゃないから。ほんとやめて」



「私の番か」

「思いつかないならやらなくても……」

「断固やる」

「ですよねー。お手柔らかに」

「あそこまでやって自分に手心が加えられると?」

「反応がいいから仕方ない」

「よしわかった覚悟しろ。貴様は腕立ての刑に処す」

「体育会系ー! ……何回?」

「30回」

「死ぬってそれ!」

「私がそう言った時、佐藤はやめたか?」

「反省はしている、後悔はしていないっ!」

「いい遺言だ、やれ」

「Yes,ma'am!! いーち!! にー! …さーん! ……よーん、……ごー、」


〈今しばらくお付き合いください〉


「はーち。……もっと腕下げて」

「むり、だってうでぷるぷる」

「泣き言言わない。きゅーう」

「温情、おんじょうを」

「なんて? もっとキツくして欲しい?」

「十二分に!! まんぞくです!! じゅー!!」

「あとこれ2回。へばるな」

「だって、肉体的に、むり」

「じゃあ肉体を超越しよう」

「それ幽体離脱! しんでるから!」

「……じゃああと5回だけでいい」

「……ほんとにいいの?」

「時間も押してるから。残りは裏でやってもらう」

「はいっ!! じゅー、っいっーちっ! じゅう、にぃーいぃぃいっ、じゅ、ちょっと待て、今何をしようとした」

「あと3回、頑張る佐藤の応援のためにアシスト」

「私の背に乗ってる気がするのですが?」

「そうだけど」

「いやいやいや、おかしい。応援というかむしろ重り」

「重り? 言うに事欠いて重り? 私の、ことを、重いと?」

「い、いやー、軽いなー、りんごのようにかるいなー、……じ、じゅぅうう、さ、さ、さんんー!」

「いいぞー、頑張れー!」

「こいつ、普段見せない満面の笑みを……じ、じゅぅぅぅ、よんーー!」

「ラストー!」

「全体重ぅうー!! じゅぅぅぅぅぅう!!、ごぉぉぉぉぉおおおお!!! ……ぐぇぇぇ」

「バトルもの顔負けの気迫、お疲れ様です。だが、因果応報」

「ふへぇ、あと半分残ってるのか。しかし、リスナーよ。私のことはどうでもいい、どうでもいいからよしのんに柔軟のリクエストをぉぉ! むぐ」

「余計。皆さん、真に受けないでください」


〈間奏〉


「さて、長らく続いた番組も、そろそろエンディングの時間になりました。異世界要素が申し訳程度にしかないのですが」

「それも個性と言い張る勇気こそを、私達は求められているのかもしれない。それはさておき、リスナーの皆さんには、お便りをどんどんお待ちしております」

「何回言っても言い足りない」

「ふつおた感想に加えて、私達が暮らす異世界についての質問、あと私達への無茶ぶりなど。特に! よしのんへの柔軟のリクエストを!!」

「やめれ。あと、こんなコーナーとかどうですか、などのリクエストも積極的に取り入れていく次第です」

「つまりなんでもオールオッケー! どしどし頂戴!!……と、本日はこんな感じでしたがどうでしたか」

「異世界タグに見合う内容を入れたい」

「個性も大事だけど、確かにこのままじゃタイトル詐欺になりかねないからねー。そろそろそこのところの方針も固めていきたい」

「あわよくばこの番組が知人に届いて消息が伝えられると」

「という訳で、今日はここでお別れです」

「お相手は、体の固い吉野と」

「明日絶対筋肉痛の佐藤がお送りしました。また次回お会いしましょう!」


「ばいばーい!」 「さよーならー」



「不協和音」

「だからどっちか寄せようって」

感想乞食

もはや評価より欲しい感想

順番が逆であることに気づくべき作者

しかし請わずにはいられない


感想を、ください!(迫真)

あと暇だったらブクマとかお願いします。

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