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異世界転移・転生対策課  作者: 紫烏賊
case1 オリュンポス帝国
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ようこそ創造課へ

 私の心配が顔に出ていたみたいで隊長が


「案ずるなアイビー、そんな奴らと私たちは幾度も戦いそしてすべて殺してきた。

だから大丈夫とまでは言わないが、そんなに心配するもない。」

 

 そう言いました。


「そうっスよ。緊張したりして動けなくなるのが一番だめっス」


「対象の前で慢心したり時間を与えたりすると逆転のチャンスを与えてしまうからね

油断なく殺すのが一番です」


「そういうことだ、さて作戦開始は7日後それまでに準備を進めていくよう」


『はい』


「この後だがユッカとバロックは記録課から対象と騎士団そして許嫁の詳しい資料を持ってきてくれ」


「了解っす」


「すでに記録課には連絡済みで今回は特別に用意してくれる様だ」


「そうなんスか、珍しいっスね」


「まぁ・・・一応、資料をもらったらチェックしておいてくれ」


「了解です」


「アイビーはセラ、ナギと共に創造課へ行き装備の確認と調整を行うように」


「は、はい」


「そちらもすでに連絡はしてあるいつも通り88182室に行くようにとのことだ」


「ユッカとバロックも資料の運び込みが終わったら、創造課で装備の確認と調整を行うように」


「私は能力課に行く何かあったら連絡してくれ、では各自行動開始」


 隊長がそう言い終わった後のユッカさんとバロックさんの行動は早かったです。


 まるで脱兎のごとく駆け出して部屋から出ていきました。


「さて私達も行きましょう」


「あ、はい」


 そう言って私達は部屋を出ました。


 部屋を出た廊下にユッカさんとバロックさんの姿はもう見えませんでした。


「何でユッカさん達はあんなに急いでたんでしょうか?」


「まぁ、記録課からここまで遠いからね」


「しかも人一人分でなかなかの量になりますから~それを対象者と許嫁それに騎士団で123人ですから急いで運ばないと1日が終わってしまいますね~」


 そう言ってナギさん達は、ユッカさん達が行ったであろう方向を眺めていました。


「さてと、私達も創造課に行くわよ。場所はわかるわね?」


「はい大丈夫です」


 歩き出しながら私は答えました、なんたって私が作られた場所ですから





 軽く10Mを超えていると思う鉄製の扉、そのどちらかというとシャッターみたいな扉の隣の小さな扉が出入り口です。


 「万物創造課」と書かれたプレートのある小さな扉の前に私たちはいます。


 このシャッターを使うようなものがあるのだろうかと、ここから出るときにも思いました。


「このシャッター使われているところ見たことないんだけど」


「一回だけあったようですよ~たしか対象が超巨大ロボットを使っているので対抗して超巨大ロボット作られたときに使ったそうですけど~」


「神様も盛りすぎね」


 そういってナギさんが扉をノックしました。


 少ししてガチャリと扉を開きました。


 出てきた方は私の胸当たりの高さでぼさぼさの髪は肩ぐらいの高さで切られています。


 黒いシャツの上には所々汚れが目立つ白衣を着ている女性でした。


「異世界転移・転生対策課 実行部隊 第753部隊隊員ナギです」


「万物創造課 88182室所属 カルセだ。話はシェフレラ隊長から聞いている。部屋に案内しよう」


 そう言って扉を引き中へと入れてくれました。




 中は外の廊下とあまり変わりありませんでした。


 強いて言うなら廊下の幅と天井の高さが外の何倍も広く高いということでしょうか


「出るときも思ったんですがロボットとか装備とかを作る場所ってベルトコンベアーとかもっと工場みたいなのが知識にあったのですが、ここは何もないんですね。」


「ベルトコンベアーとかの工場みたいなのは量産品を作ったりするのに便利だけど~

ここでは能力者に対抗する為に全部オンリーワンな装備だから、そういう設備はないのよ~」


「そもそも『万物創造課』という名前も間違っているのだ。」


 カルセさんが会話に参加しながら続けます


「まるで私たちが装備を生み出しているようではないか。」


「違うんですか?」


「違うとも」


 カルセさんは後ろに振り向き後ろ歩きをしながら話し続けます。

 

「私たちの仕事は武器や防具の材質やデザインを聞き設計図に書きそれを『ソ』に見せ

『ソ』から出てきた部品を組み立ててそれぞれの所に渡すだけだ」


「へぇ、とても大変そうですね」


「そうだとも特に材質と組み立てが大変なんだよ、強すぎる武器にならないように出力や武器に付与する能力とかをターゲットのランクに合わせて調整したり、たまにやたらデザインに凝ってくる奴がいたり完成間近にオーダー変更してくる奴もいるし、要望聞くと抽象的過ぎてわからないし」


「これは・・・スイッチ入ってしまいましたね」


「そうだね~まぁ足は止まってないから部屋が近づいたら止まると思うから、それまでの辛抱だね~」


「そうですね。それにこうしてある程度発散した方がいいですから」


「その内カルセさんを誘って女子会旅行もいいかもね~」


「いいですね。流石に次の休暇は予定がありますのでその次ぐらいに、隊長も誘いましょうアイビーさんもどうですか?」


「あ、はい是非」


「楽しみね~、あら」


 コンクリート質だった壁が急にガラス張りになり、白く光る巨大な丸い物体が見えた。


「いつ見ても綺麗だと思うけど少し不気味なのよね。」


「そうですね~あれが私たちを作り出した『ソ』と言われても信じられないですね~」


「そうよね、でも実際に作り出している所とか見たら信じるしかないしね」


 そう言って見ている球体から何かが浮いて人の形になって出てきた。


 こうして私たちの新たな仲間が作られていく。


「アイビーさん、先に行ってしまいますよ」


 どうやらいつの間にか足を止めてしまっていたようです。


 ナギさんとカルセさんとセラさんが少し先を歩いています。


 私達は二人を追いかけるために、走って追いかけました。


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