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異世界転移・転生対策課  作者: 紫烏賊
case3 たとえ生まれ変わったとしても
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射撃場にて

「隊長銃を持っている何て珍しいですね」


「そうだな、今回は少し相手が強いからな。私も少し武器を変えるさ」


 隊長がオーバーヒートして倒れた次の日、私達は創造課で武器の調整というか確認の為にやって来ました。


「今回は転生者と言うことで少し装備の質を上げますね」


 カルセさんが言った通りに全員の武器が新しい物に変更されたので今は奥の射撃場で武器を慣らしています。


 少し驚いたのは今までグレネード以外の遠距離武器を持っていなかった隊長が、やたらごつくて大きな銃を持っていることです。


 普通の刀も腰に吊っていますので完全に遠距離に切り替えたわけではないようです。


「シェフレラ隊長が今持っている銃は、XM29というアサルトライフルです!!」


 ヘリオ室長が武器について話をしているのを聞きつけて近づいてきました。


「この銃が開発された世界ではサイズや重量などの理由で開発中止になり、少し変わった計画に変更されました!!しかし!!ここでならば!!コストなど『ソ』から部品を生み出している私達には気にしなくていい事!!重量も君達ならばあってないようなもの!!この銃は炸裂弾ランチャ―とライフル銃の二つを合わせたロマン武器です!!さらに本来は上部に射撃管制システムつけているんですが!!これをオミットし、代わりにフロントサイトを取り付けることで上部の炸裂弾ランチャーをグレネードランチャーとして運用することにして、銃を少しだけ軽量化しました!!」


 銃について熱く語る室長のセリフの中に遠回しに私達をマッチョと言われて少し傷つきました。


 隊長は室長の話を聞きながら、相槌を打っていますが多分話の半分は理解していないと思われます。


「おい室長!!熱く語っている暇があるなら、そっちの二人の武器の調整を手伝ってやれ!!」


「おっと怒られてしまいました。では皆さん要望などは死にたくなかったらドンドン言ってくださってかまいませんから!!では!!」


 向こうでナギさんとセラさんの武器の調整をしているカルセさんの怒号が響いて、室長は説明を止めて、そそくさとユッカさんとバロックさんの所に向かいました


「カルセさん普段とは全く違いますね」


「あれは室長が熱くなっている時に普段の言い方だと聞こえなくなるから、あのような言い方にしているとずいぶん前に言っていたな」


 隊長はリロードの手順を確認のためにマガジンを取り出しながら教えてくれました


「確かにあの状態の室長の耳に聞こえるようにするにはあれくらいの口調じゃないと聞こえないですよね」


私はあの勢いに飲まれてしまいますし、カルセさんだからしっかり室長の手綱を握っているように感じます。


「あと、徹夜が続いて期限が悪くなっている時にも口調が荒くなっているな」


・・・本当にお疲れ様ですカルセさん


「さて私も試し撃ちをしてくるとしよう」


 隊長は向こうに歩いていきました。


 そろそろ私も試し撃ちに行きましょう


 私の今回使う武器は前回使ったオーベルテューレを小型化した携帯レールガン『カンタービレ』と新型ライフルのXM8の二つを主に使う予定です。


 カルセさんの説明を聞くとXM8は隊長のXM29のライフルの部分を独立させて進化させた物らしく、欠点はプラスチック部分による劣化による破損ですがそんなに長く使い続けるわけではないので問題ないですね。


 カンタービレはオーベルテュレを小型化させてはいますが普通の拳銃よりより少し大きい程度に小さくなり冷却時間と装填時間の短縮化を達成させたようです。


 しかし小さくなった分動力の出力が落ちているので威力も落ちています。


 それでも人間を吹き飛ばすほどの威力が出るみたいなので転生者以外には撃たないようにしておきましょう


 本当は人には向けたくないのですが、この仕事をやると決めたからにはそろそろ覚悟を決めないと皆さんに迷惑をかけてしてしまいます。


 いえ、こうしてうだうだ考えているのも駄目な所ですね。とりあえず撃ちに行きましょう。私は銃を持って試し撃ちをする場所に向かいます


 私が着くと隊長がセラさんに銃の構え方を教えてもらっていました。何でしょう今までとは違いますね。


「隊長がセラさんに教えられている・・・」


 少し新鮮な感じの光景を見てボソっと言うと隊長に聞こえていたようで、隊長がこちらを向きました


「まぁずっと近接武器しか使ってなかったからな、少し教えてもらっているのだ」


 セラさんも私の方を向きました。


「でも隊長は結構覚えているんですよ~」


「いや、稀にマガジン入れた後にコッキングレバーを引き忘れてしまうんだ」


 そう言って隊長は空になったマガジンを吐き出して新しいマガジンを装填して、少し的に向かって撃ちこみました。


「私はリベレイターぐらいしか使ったことないからな。リベレイターとはリロードの仕方がまるで違うからな」


「その割には、結構手馴れていませんか?」


 私はリベレイターがどんな銃なのかは分かりませんけど、隊長の銃の扱いが手馴れているように見えます。


「まぁ仮にも長い間隊長やっているからな。他の人が使っている所を見る機会が多かったから、それを見て覚えているだけだ」


「それでもすごいです~流石隊長ですね~」


 ・・・と言うかセラさんも隊長に負けないぐらいの結構ごつい武器を持っていません?


 私のライフルよりも大きいのに二丁も持っていますし、それにセラさん片手持ちでそれぞれ二丁持っていますね


「あのセラさん?その銃は?」


「・・・え~と、何でしたっけ~?隊長~?」


「私に聞かれてもな・・・長くなると一回で覚えきれなくてな・・・」


「74式車載7.62mm機関銃です!!」


 ユッカさんが今使っている中折れ式リボルバーを弄りながら、ヘリオ室長が教えてくれました。


「・・・そう言う名前の機関銃で~す」


「それで、その機関銃ですけどセラさん二丁持っていますけどまさか二丁持ち出来るんですか?」


「そうなの~流石に走りながらは撃てないけど~しっかり踏ん張れば撃てるわ~」


「すごい」


「たとえ『ソ』から作られた体だとしても、簡単に二丁持ちなんてできるわけもなく、銃の特性をキチンと理解して反動を受け止められるようにして、さらに撃った時に銃口が上がり過ぎないようにする等の対策と訓練をしたから撃てるのだから、間違ってもアイビーはいきなり二丁持ちをすることは無いようにな」


「分かっています。これでも銃の反動の凄さは分かっているつもりです」


 これでもスナイパーライフルとか大型レールガンとか撃っていますから銃の反動は理解しています


「そうか、それならいいんだ。さて話はここまでにして、次はアイビーの番だ。小型化してもレールガンはレールガンだ、尻もちをつかないようにな」


「はい!」


 隊長に立つところを代わってもらって的に向かって照準を合わせて狙いました。



小型レールガン『カンタービレ』

でかい!一発に時間がかかる!そもそもこれは巨大な物を撃つために使うような物だから小回りの利く転移者や転生者に躱されるから小型化して欲しい!と言う部隊の要望で小型化した物

小型化により腕をすっぽりと覆っていた砲身は肘から先が覆われる位になった。

また背面に接続されているバックパックもショルダーバッグほどの大きさになった

追加装備としてバックパックから動力供給用のパイプとは別に稼働するアームがあり、手から取り外す時に稼働してバックパックの後ろに密着する形で収納される。この状態で後ろから見るとバックパックにバーニアが付いているように見える

砲身とバックパックが小さくなったので破壊力の減った代わりに連射能力と取り回し易さが上昇した。

因みにこれを見た転移者達は口々にこう言った「コ○ラじゃねーか!!」もしくは「ロック〇マンだろ!それ!!」と

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― 新着の感想 ―
[良い点] 銃のカッコよさが良い具合に表現されている。 [一言] カクヨムはなろうと平行して同じ作品を出すことが可能です。 なのでその点はご心配なさらず。 明日で丁度企画が作れるようになります。 た…
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