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異世界転移・転生対策課  作者: 紫烏賊
case6 幸せな未来を壊せ
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後始末

 753部隊の部屋の前にたどり着くと異様な空気を感じ取りました。


「な、何か空気が変じゃありませんか?」


 こう…重いような…暗いような…そんな気がします。見ると扉の隙間からも黒い空気のような物が漏れ出ている幻覚が見えます。一体中で何が起きているのでしょうか?


「そうですね~中に入ればわかると思いますよ~」


 そう言って少し目の光を失ったセラさんが微笑んでいます。

なるほど…一度ドアノブに手をかける前に、大きく深呼吸をしてから意を決して勢いよく扉を開けます。


「おはようございます!!あの…ヒッ?!」


 天井の明かりがついていない部屋の中にポツンと机の上にある照明が机の上を照らしています。そして、机に座って黙々と作業をしている人影が二人、壁置いてあるソファーに一人寝転がっているのが見えます。そして一番視界に入ってくる机の上と床一面に広がっている紙束。足元にある紙を一枚拾ってみると、よくわからない金額が並べられている請求書の内の一枚でした。


「何故…」


「あれを見ればわかりますよ」


 バロックさんが机に向かっている人影の内の一人を指差します。


「あれは…隊長…ですか?」


 目の下に隈が出来て髪がボサボサになっていて一瞬誰か分かりませんでしたが、何か憔悴している隊長でした。二人とも私の声に気が付かずに黙々と紙のチェックとサインを行っています。


「はい、隊長です。現在ほぼ寝ないで四日目に突入しています」


「一体どうしてあんな状態に…」


 いつもの隊長とは別人のように見た目が変わっています。薄暗い廊下でいきなり出てきたら腰を抜かすと思います。


「室長が渡して壊したバイク、倒すためとはいえ通路の天井を破壊したり、創造課の扉を粉砕したりしたのでその始末書と請求書が色んな所から来ているんですよ」


「それにしては多すぎません?!足の踏み場がほとんど無いですよ!」


 紙束は一部が崩れてそれがドミノのように連鎖して倒れたらしくて、崩れた紙束がただでさえ少ない床を覆い隠してしまっています。何より聞いた話と紙の量があっていない気がします。


「それは仕方ないですよ~何せ最初に転移者と戦った所から創造課までの道中の通路を破壊しつくして、天井を落として、ドア破壊して、ガラスをバイクで割ったので一つ一つはそんな難しい内容ではないのですが数が多いですからね~しかも終わったら次が来るので休めてないんですよ~」


 バロックさんの言う通り、よく見れば一枚の紙に書かれている内容は大したものではありませんが、どれも隊長に請求が来ているので全部隊長がさばいているんですね。


「でも、それならもう一人…ユッカさんが同じような状態になっているのはどうしてなんですか?」


 机に向かっている人影の内一人は隊長で、もう一人はユッカさんなのですが隊長と同じように目の下に隈ができています。隊長は仕方ないのは分かりましたがユッカさんが同じような状態になっているのかが分かりません。


「あれは、隊長が効率よく処理できるようにサポートしているんですよ」


 腰をかがめてバロックさんとセラさんが床に落ちている紙を集め始めました。サポートはしていますが処理した資料の片付けはしていないようなので、それを適切な所に運ぶのがバロックさんとセラさんの仕事だそうです。自分たちはそれほど頭がいいわけでは無いので書類仕事をサポートできなく、大体ナギさんがユッカさんがサポートに回るそうです。

となるとソファーで寝ている最後の一人は消去法でナギさんですね。ナギさんは現場監督的な事をしているのをセラさんから聞きましたから、あまり驚きはしませんがなるべく起こさないように静かに動くとします。


 とりあえず、セラさん達の手伝うことにしましょう。今の部屋では床の踏み場が無いので歩くところを作るのが先です。間違えて踏んでそれが重要な書類だったりしたら隊長達に何言われるか分かりませんし最優先ですね。


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