第三話 マイホーム (前編)
ギルドマスターに付いていくと、如何にも防音出来そうな部屋に連れていかれた。
「君が、英雄と同じ名の新人で間違いないかね?」
「はい。ですが、英雄などではありませんよ。ただの小娘です。」
「ほう?ただの小娘があんなステータスだと?」
「あれは故障では?受付はそう言っていましたよ?」
「ふふ、まあいい。」
「そんな粗末なことは置いておきましょう。」
開幕から火花を散らして言い合いになってしまったが、
これはあくまで挨拶の範疇だろう。
「では、何故ギルドマスターが私などに声を掛けたのか、
説明をいただいても?こんな部屋なのですから、重要なことなのでしょう。」
「本当に食えないな、さて、本題としては簡単だ。
君のホームダンジョンを見つけた。是非、
君に攻略してほしい。それだけさ。」
「そちらに何の利益が?私が得をするだけでは?」
「先ず、君のダンジョンはレベルが高い、よって、我々でも制御出来ない。
そして、君に恩を売れる。それだけさ。」
納得した。確か700レベル以下は制御出来ないようにしていたハズだ。
一般的に中級者のラインで、勝ったときの報酬がはね上る。
だからそう設定した。刈るために。PVPがあったので、
こう設定したのだが、どうやら今の世界は、700レベ未満が普通らしい。
但し、この世界の住人からすれば、ただの厄介な建物だ。
なぜなら防御用のゴーレムを配置しているから。
たったそれだけのことだが、すべて5000レベオーバーなのだから、
今の世界の平均が500レベルにいかないかぐらいなので、先ず勝てない。
それに、領土、大体半径500キロ以内に入り込めば、
ゴーレムからの洗礼を受けることになる。
その管理をしてほしいと言うことだろう。
どのみち行くつもりだったのでちょうどいい。あとのことは着いてから考えよう。
「分かりました。その依頼、受けましょう。」
「そうかそうか、受けていただけるか。では、場所なのですが、、、」
「いらっしゃいませー。」
「エリカちゃん!良いもの選んであげるねー!」
「ちょっと!私の方が良いもの選べるわよ!」
私は一応武器を買いに来ている。この装備ではもはや必要ないと思っていたのだが、、、
ことの発端はホームの位置を教えてもらったあとのこと、
「さすがに英雄をソロでダンジョンに行かせるわけにはいかないので、
2人ほどパーティーメンバーを用意しておきました。入りなさい。」
「ヤホー、君が英雄ちゃんニャ?私はエディ!エディ トライゼンニャ。
ヨロシクニャ、英雄ちゃん。」
「私はクロエ グラシネル、よろしくお願いします。英雄様。」
「彼女らは、エルフとキャットマン、レベルは600だ、きっと活躍してくれるだろう。」
(コイツ英雄ってこと全然隠して無いじゃないか!まさか市民にまで言いふらしてないだろうな、、、)
ギルドマスターは、心の声が聞こえたかのように答えてくれた。
「何、市民にまで言いふらしてはいないさ。パニックになるからね。
取り敢えず、何かしらの武器を買っていきなさい、流石に素手では行かせれない。」
反論できる余地などなく、無理矢理つれてかれたのだ。そして今に至ると、、、
ようやくかきおえましたー。遅くなってごめんなさい。m(__)m
遅れを取り戻すためにどんどん進めていきますよー。