第一夜
長い間お待たせして申し訳ございません。
諸事情により3年もの間、急筆していました。
続きを待っていてくれた方、改めて掲載の許可をしてくれたGMとPL各位に感謝致します。
馬車を降りると一人の少女が駆け寄ってくるのが見えた。
「あれが依頼主か?」
キリーは呟きながら少女のステータスを確認する。
たったったっとリズミカルな足音とともに君たちの前まで来た少女は立ち止まりその顔を上げる。
伊達龍之介はかけて来る少女の胸元をガン見してサイズを測ろうとしてるのをいち早く察知したキリーの手にはハリセンが握られ無造作に伊達龍之介に振るう。
「獅子〇吼」
キリーの呟き共に魔力で出来た獅子が伊達龍之介を襲い吹っ飛ばす。ゲームが違うとツッコミが入りそうだが魔力に形を持たせただけの基本魔法攻撃にすぎないし、街中でも使用可能な様にダメージは無く、獅子で驚かせ吹っ飛ばすだけの技だ。口伝扱いにはなるが。
他の女性達も冷ややかな目で見ていて、ため息をついていた。
「あっ、あの。みなさんがアキバから来られた冒険者さまでしょうか?」
走って来たためか息を弾ませがら話しかける少女。
「そうだが…。村長の次女だな。大体の話は聞いている」
ラクリマは頷き、チラッとステータスを見る。
「ええ、ザインさんの紹介でやって参りました。あなたは…?」
XQとラクリマはそれぞれに尋ねる。
「連れが失礼しました。依頼主はあたなですか?」
キリーは伊達龍之介の不躾な視線の事を謝る。
「あ、えっと。は、はい!」
依頼主のミナは伊達龍之介の不躾な視線に気付いておらず、何故か吹っ飛ばされた彼におろおろしながら返事する。
「いてててて・・・」
派手に吹っ飛ばされて尻もちついた伊達龍之介は呻く。
「あ、兄上様?」
カエデは吹っ飛ばされた義兄、伊達龍之介の元へ行ってヒールをかけようとする。
「あの大丈夫でしょうか・・・?」
ミナは伊達龍之介の方を見て、おずおずと尋ねる。
「…あれは気にしないでくれ」
ラクリマは「(ホントなんでこの人選なんだ…)」と頭を押さえつつ答える。
「はぁ・・・?」
ミナは意味が分からず困惑する。
「時間が惜しい。仕事の話に入っていいか?」
ラクリマは仏頂面で話を進めようとする。
「大丈夫ですお嬢さん。どうかお気になさらず」
伊達龍之介は尻もちをついたままミナに笑顔で言う。
「すみません。はい。申し遅れました。私はこの月見の里の村長の次女でミナと申します。この度は遠方よりお越しいただき感謝で言葉にもなりません」
ミナはそう言って頭を下げる。
「いえいえ。かしこまらないで下さい。まずは先ほどの、無礼をお許し下さい。それで、行方不明になったお姉様のことを・・・」
カエデは伊達龍之介の様子を看て大丈夫と判断して戻り、彼の無礼を謝り、事件の事を尋ねようとする。ラクリマは自分が交渉に向いてない自覚はあるので、他の者達に話し相手を譲る。
「ええ。所でどこかで詳しい話をお聞かせ頂けないかしら?」
「行方不明になった経緯を教えてください」
XQとキリーがそれぞれ事件の事を尋ねる。
「はい。道すがらでもよろしいでしょうか?」
ミナは申し訳なさそうに言うと皆を案内する様に歩き始めた。
「はい、大丈夫です。では参りましょうか?」
「急ぎ探しに行きたいので、お願いします」
「ええ構いませんよ。お願い致しますわ」
カエデ、キリーとXQはそれぞれ了承する。
「ありがとうございます。姉さんの行方が分からなくなったのは2日前の早朝のことでした・・・」
歩きながらミナは説明を始め、ラクリマは皆の後を追いながら村の様子や造りを見ている。
「いつもなら起きてくる時間になっても部屋から出てこなかったので、また体調を崩されたのかと思い部屋まで行ったところ」
「ふむ」
キリーは相づちをうつ。
「姉さんの姿がなく、それから一度も家に戻ってないのです」
「自ら出て行ったのか、何者かに連れ拐われたのか分かりますか?」
ミナに居なくなった経緯を聞き、キリーは家出か誘拐かを尋ねてみる。
「いえ、思い当たる節もなく。姉さんに家を出て頼るところなんて・・・」
「部屋は荒らされてませんでしたか?」
「いえ、部屋には特に」
ミナの話だと連れ去られたら形跡は無いが、家出するにしても頼る所は無いようだとキリーは思う。だとすると……。
「また、ということはお姉様はお身体が弱いのですか?」
カエデは気になる点を尋ねる。
「はい。姉さんは生まれたときから身体が弱くて病気がちでよく床に伏せてました。でも姉さんはすごい努力家なんです。身体が弱いことを言い訳になんてしない人で、いつも私に優しくしてくれて」
「そうなのですか、それはさぞ御心配でしょうね。ところでミナ様がお部屋を確認されたときに争った形跡などは?部屋の窓は空いていましたか?」
カエデはミナに同情し、部屋の状況を尋ねる。
「それはお姉さんのことさぞご心配でしょうね…。ミナさん」
XQはミナに同情していた。
「ここ最近、お姉さんに会いにきていた方は居ますか?」
キリーは誰かにそそのかされて家出した可能性がないか確認する。
「いえ、姉さんに会いに来られた方などは・・」
ミナは思い出しながら言う。
一方、ラクリマは村の様子を伺っていて、村人から自分達に害意を感じ取っていた。「(ただの外部からの人間に対する物ならいいが…)」と思いながら周りを見ていると、ふと伊達龍之介が視界に入る。
「………なにを見ている。伊達」
「あっ、いや、別に褐色巨乳エルフが珍しかったわけじゃないからね!?」
伊達龍之介は他の事に気を取られていた様だ。ラクリマは伊達龍之介を呆れ果てた目で睨み、一発殴りながら、ボソッと伝える。
「この村の住人に気を付けろ」
「おごっ?!……了解っと」
ラクリマに殴られて、伊達龍之介は頭をおさえながら了承する。
「ふん。あと、次だらしない顔したら蹴るからな」
ラクリマは伊達龍之介に言い放ち、ミナたちの話に聞き耳を立てる
キリーはラクリマ達の会話を聞いていて、そっと近づくと伊達龍之介の耳元でボソッとつぶやく。
「八薙に言いつけるぞ」
八薙は伊達龍之介の押しかけ相棒の1人で、面倒見の良い姐御肌の肌の女性でキリーの友人だ。
「わーかってますって、そろそろ真面目に働きますよっと」
伊達龍之介は2人の女性に怒られて、ようやくスイッチを切り替えたようだ。
「私共もお姉さんのことを調べる上でミナさんの協力は不可欠です。…とりあえず、お姉さんの部屋を見させて頂きたいのですが、よろしいでしょうか?」
「その申し訳ないのですが家のほうには・・・」
XQは姉の部屋に何か手がかりがあるかも知れないと思い調査をさせて欲しいと言うが、ミナは申し訳なさそうに首を横に振った。
「では、夜に出歩く事はありましたか?」
「そのようなことはなかったと思うのですが・・・」
「失礼だと思いますが、あえて質問します。普通娘が行方不明になれば親が依頼してくるはずですが、何故あなたが依頼されたんですか?重要な事なので、できればお答えしてもらいたい」
「それは・・・」
キリーの矢継ぎ早な質問に言いづらそうにミナは押し黙る。
「…なら、その間私は村の周りを軽く見てきていいか。全員が行く必要性はないだろう」
ラクリマはこのままゾロゾロついてまわっても時間がかかるだけと判断し、単独行動したいと言う。
「お一人じゃ危険じゃありませんか?私もご一緒しますよ?」
しかし、カエデは村の外に独りで行くのは危険だから自分もついて行くと言ってきた。
「これでもソロ向きの職業だ。無茶をしなければ、そうそう何かあることもあるまい」
「でも万が一ということもあり得ますし、犯人が特定できてませんから単独行動は・・・」
「…ふむ。できればカエデには家の方に向かってほしいんだが…」
単独行動は慣れているからとやんわり断るラクリマに対しカエデはなかなか譲らない。
「わかった。カエデは屋敷の方へ。ラクリマには俺が付いていく」
見かねた伊達龍之介が代替案をだす。
「兄上様・・・ありがとうございます」
独りで行くのではないと安心したカエデは伊達龍之介に礼を言う。
「戦士職はばらけておきたかったんだが…まあ、いい。こちらも妥協しよう」
ラクリマは多少不満があるが仕方がないと妥協する。
「・・・撒き餌は多くて困ることはないだろ?バラバラに移動するぜ」
「理解してもらっていて何より」
伊達龍之介はカエデに聞こえないようにラクリマに言うと、彼女は自分の意図を理解されてほっとしていた。
「いい加減真面目に働かなきゃいかんからな」
今度はカエデにも聞こえるように伊達龍之介は言う。
「ああ、カエデ、村人には気を付けろ。あまり歓迎されてないようだ」
ラクリマはミナに聞こえないように、こそっとカエデに注意を促す。
「あら、そうなのですか?分かりました。気を付けますね」
「他のやつにも、伝えておいてくれ」
「分かりました」
ラクリマはカエデに周知を頼み、伊達龍之介と共に村の外の方に向かいだした。
◆ここからはミドルミッションとなります。2d6を順に降り、出た目の探索表イベントを介して情報トークンを7つ集めていきます。
※ 出目とイベント表の内容は伏せておきます。(とはいえ、会話の内容や行動で察する事は出来ると思います)
いざ、村を探索しようとすると、空が曇りだしぽつりぽつりと大粒の雨が降り出す。
「あらっ雨ですわ。傘持ってきてませんのに」
XQはぼやき、雨宿り出来そうな場所を探す。雨は次第に勢いを増し、軒先に入るのが遅れたXQ達の衣類をしっとりと濡らす。
「幸先が悪いな…」
ラクリマは持ってきていたマントを傘代わりに被る。
「ふぅ・・・雨に濡れて少し気持ち悪いですね・・・。」
「もう、タイミングが悪いですわね…。いくら装備品は洗浄されるとはいえ濡れるのは心地いいものではありませんわ」
カエデもXQも濡れて貼り付いた服の感触が気持ち悪く不満をもらす。
「流石に服が濡れて気色悪いな・・・あまりじろじろ見るなよ伊達」
キリーも服が濡れた感触に気持ち悪さに渋面になり、濡れた服が透けている者達が居るのに気付き、伊達龍之介に注意をする。
「そろそろ真面目にやるって自分で言ったしな。見られたくねーならさっさと行った行った」
伊達龍之介はキリーからの注意に渋面になりながら先に行けと促す。
「この後の捜査も難航しそうだな」
幸先の悪さにため息をつくラクリマ。
「あ、XQさん、髪吹いて差し上げますね・・・。村人さんから不穏な視線を感じるとラクリマ様が、要警戒です」
「あら、ありがとうカエデさん。・・・成程、そんなことが」
カエデはXQに近寄り髪を拭いてやりながらミナに聞こえないようにラクリマからの情報を話す。
◆キリーと伊達龍之介、カエデは 【疲労:25】を受け、ラクリマとXQは因果力が1点下がった。
雨雲が通り過ぎ、次第に日が再差し込みだした。気を取り直して、伊達龍之介とラクリマは村の外の方へと向かって行った。
「では、後でな」
「あ、兄上様!ラクリマ様、どうぞ御武運を!」
伊達龍之介は背中越しにカエデにサムズアップしながら歩いて行き、ラクリマも軽く手をあげて歩いて行った。
ラクリマはカエデ達から見えない所まで行くと伊達龍之介と別れて、村の外周を調べていると、森から漏れ出すような殺気と飢えた獣の唸り声が聞こえた。
「…野犬に襲われた、なんてことはないよな」
ラクリマは長女のセリアが野犬に襲われてないかと危惧しながらも、相手にするのも面倒だと、カバンからサンドイッチを二個放り投げると、野犬はラクリマの方を警戒しながらサンドイッチを咥えると森の中へゆっくりと戻って行った。
その後もラクリマは周囲を警戒するが、あたりには村人の姿もないようだ。小さな獣道には人が通ったような形跡はなかった。
「…監視をされているわけではないか。本当にただの外の者に対する敵意か…?ここの品はアキバと関係ができるほど売られているのに、何故…?いや、それゆえか…?」
ラクリマは現状考えられる最悪な状況を想定して、少し森の奥の方へと向かった。
◆ラクリマはお好みサンドイッチを2個失った。
「私もお役に立たないと」
XQはカエデ達から離れ、村はずれの方へと移動する。カエデは村の中ならばと単独行動を了承する。どうやら周囲の森には多くの野生動物がいるようだ。
「この辺にも野犬が出るのね…今倒してしまうと村の人に変な疑いをかけられてしまうかもしれないわ」
XQはカバンからポトフが入った容器を2個を地面に置くと、野犬たちはしばらく警戒しながらも食べてしまい、その場を去った。
「食糧ですめば安いものね」
XQはPT念話で村はずれに野犬が出たことを報告する。
「野犬がこんなところまで出るとは・・・」
報告を聞いたキリーはため息をつきながらつぶやく。
◆XQは季節の野菜のポトフを2個失った。
ラクリマと別れ、伊達龍之介は村はずれの畑で作業している村人を見つけた。「(害意か・・・いっそこっちから出向いてやるのも手だな・・・よし)」と思い声をかける。
「なんだい、こっちは畑仕事でいそがしいんだが」
近寄ってきた伊達龍之介を睨みつける村人。
「まぁまぁ、そう言わずにさ。ちょっと世間話に付き合ってくれよ。それ、馬鈴薯だろう?」
伊達龍之介は他愛ない雑談から情報を引き出していく。頑なだった村人の態度も伊達の軽快な会話と自費で持ち込んだ茶菓子などに次第に心を許してぽつりぽつりと話していた。
「……つまりはそういうことじゃよ。おれはまだ畑仕事があるで。あんたもこんなとこほっつき歩いてないでほかのとこへ行きなぃ」
「なるほどねー。教えてくれてありがとよ、おっちゃん。その馬鈴薯、市場で見かけたら絶対買うからよっ」
伊達龍之介の言葉に村人は手をあげて答えるだけで振り返ることもなく畑へと戻っていった。
「さてさて、どう報告したもんかなっと」
伊達龍之介は報告を後回しにするのもなんなので情報を共有する為にPT念話する。
『何か情報あったのか?』
キリーはPT念話が開いた事に気付き、 村の中心へと戻ろうとしていた伊達龍之介に話しかけた。
『まずは行方不明の長女に関して一つ。既に妹さんから聞いてるかもしれねえが、お姉さんは昔から病弱だったらし』
伊達龍之介は村人から聞いた情報を話し出した。
『ふむ、それだけじゃないだろ?』
キリーは続きを促し、ラクリマは捜索を続けつつ、静かに聴いてる。
『んで、そのせいで嫁の貰い手に困るもんだから、村長・・・親父さんは妹のミナ嬢を跡取りにしようと考えていたらしい。要するに、お姉さんの存在そのものが村に取っては厄介事のタネだったわけさ』
『…あまり気持ちの良い話ではありませんわね』
伊達龍之介の情報を聞いてXQがしんみりとつぶやく。
『すぐに捜索依頼を出さなかったのも、その辺の事情が関係してるんじゃねーかな』
伊達龍之介は情報から推察される事を話す。
『…なるほど。なら、私たちのしていることは好意的にはとられないな』
ラクリマはなるほどなという様に呟く。
『村の存続のために次女を跡継ぎにするのはいいが、親が娘を蔑ろにするのか?』
あまりにも気分の良くない話に憤りを感じるキリー。
『・・・・・・・・・あまり気持ちの良いお話ではないですね』
カエデもボソッと呟く。
『それからもう一件。この村じゃあ最近ヤギやらニワトリやら、小さめの家畜が連続して盗まれているそうだ。村人たちがピリピリしてんのはソレが大きな原因だったようだ』
『龍之介さん、最近…とは何日前くらいからか聞いておりませんか?』
『それいつ位からだ?』
XQとキリーが伊達龍之介に尋ねる。
『ふむ。野犬の可能性はあるか?飢えた野犬と鉢合わせたんだが』
ラクリマは家畜を襲ったのは野犬ではないかと推察し、伊達龍之介に尋ねる。
『詳しい時期は教えてもらえなかったなー……。野犬の可能性も否定できないが』
伊達龍之介は考えながら話す。
『家畜が被害にあってて野犬が飢えてるってことは野犬が原因ではなさそうと思いますが……。野犬の食事を邪魔する何かがいる……?』
XQは村はずれで飢えた野犬に遭遇した事から推察した事を言うと、
『そう考えるのが自然だろうな』
『なるほど。…ふむ』
伊達龍之介とラクリマは同意する。
『流石に居なくなったお姉さんが盗むと考えたのは無理がありますか……』
XQはまさかないよねと思いつつ言葉にする。
『この辺に何かの巣か遺跡あったかな?あっても関連してないと良いんだけど・・・』
キリーは姉が何者かに操られ家畜を盗み出した可能性も視野に入れて言葉にする。
『調べてくださってありがとうございます、龍之介さん」
「今回のヤマはどうにも遊んでる余裕は無さそうだしな、これくらいはお安いご用さ』
XQは丁寧に礼を言うと伊達龍之介は大した事はしてないという様にかえす。
『生態系の変化も視野に入れて調査が必要でしょうか・・・』
『入れたほうが無難だろうね』
カエデはおずおずと意見をと言うとキリーは肩を竦めながら応えた。
◆伊達龍之介の所持金が20G減った。
強い横風が不意に伊達龍之介を襲う。
「ちっ、今度は風が出てきやがったか……」
彼のマントが横風に煽られ激しくたなびき、身体が揺さぶられるのでしっかりと足腰に力を入れ大地を踏みしめる様に立つ。
「あ、兄上様・・・ふふ、普段はおどけてらっしゃいますが、カエデは知ってます・・・。兄上様の覚悟と気高さを・・・。」
カエデは村はずれの畑の側に立つ険しい表情の伊達龍之介の姿を見つけ、うっとりと見つめて呟いた。
「何カッコつけてるのさ」
キリーは強風から顔を手でガードした際に伊達龍之介の姿を見つける。彼が風にマントをたなびかせる様子は何処かの特撮ヒーローの様に格好つけているみたいに見え、思わず笑ってしまった。
「あそこにいるのは龍之介さん?・・・なぜあんなにマントがたなびいているのかしらね。可笑しいわ」
XQは村はずれを異動中に伊達龍之介を見つけて、くすりと笑う。
ラクリマは村からちょっと離れた森の中から村の方を見下ろすと、伊達龍之介の姿を見ることが出来た。
「……ああしていれば、まともに見えるのだが…」
ラクリマはため息をつきながら呟いた。
一方、見られていた事に気付いているのかいないのかわからないが、伊達龍之介は風にマントを煽られながら佇む。
「(……きな臭い話を聞いたせいで、嫌な予感がずっと止まない。太陽もツキも完全にこっち向いちゃいないが…やるしかないんだってな)」
と焦燥感を感じながら気を引き締めていた。
◆キリー、ラクリマ、カエデの因果力が1増えた。
※ 一歩間違えたら……になるところだったイベント。物語的には大惨事に成らずに済んだが、参加者達の腹筋はしばらく再起不能になった。
キリーは村の中にある井戸の近くで、おしゃべり好きのおばさんと話していた。
「村長さんとこの娘さん。あぁ長女の方よ。あの子ったらね・・・」
「ほうほう、それで……このお茶おいしいですね」
「そぅ?それうちのおばあさまが育てた大麦を使ったお茶なのよ」
「なるほど、それで美味しいんですね」
一口お茶を飲んでほぉ〜と息をもらし、微笑むキリーの姿に少々目を奪われ顔が赤くなった、おばさんはバタバタと茶器等を片付けた。
「あぁっといけない、そろそろお夕飯の支度をしないとごめんなさいね。長話に付き合わせちゃって」
「いえいえ、いろいろとありがとうございました」
「あなた明日もこの村にいるの?いるんだったら帰りにうちに寄りなさいな。このお茶包んであげるから」
「そうですか?明日にでも寄らせてもらいます」
「それじゃぁね」
彼女はそう言って家へと帰って行ったのをキリーは確認すると井戸のそばをそっと離れてからPT念話を開く。
『新たな情報だ。彼女はここ数ヶ月何かの絵に取り付かれたように気に入って見ていたようだよ。どんな絵かは妹さんに効かないと良く分からないけど……』
『おいちょっと待て、ソレって呪いの絵画とかじゃねぇよな!?』
伊達龍之介は訝しげな声をあげる。
『絵?今もあるのかそれ』
『絵…ですか。家に残っているのかしらね?妹さんに確認しないと』
ラクリマとXQの台詞を聞きながら、キリーはミナの居る方に向かっていると、
「あの冒険者さま、なにかわかりましたか?」
ミナは戻って来たキリーを見つけ、近付き尋ねる。
「ここ数ヶ月お姉さん、何かの絵を気に入っていなかった?出来ればその絵を見せて欲しいんだけど」
「えっとあの絵のことですね」
「どんな絵なの?」
「じつはその絵画も姉さんがいなくなったときに一緒になくなっていて……。私もしっかり見せてもらえたの一回きりなのですがとっても綺麗な男の方の絵でした」
「え?絵を持っていなくなったの?他に無くなったものはない?着替えとか・・・」
「いえ。特に持ち出されたようなものは・・・目立ったものはなかったと思います」
「絵が白紙になっていたとかじゃないよね・・・・・・。絵と一緒に居なくなったでいいのかな?」
キリーは非常に嫌な予感をひしひしと感じていた。
「たぶんそうだととても大事にしてたので額とかはしっかり覚えてますし」
「ふむ、男の人意外に背景とかで覚えてる事無い?例えば、この周辺の景色だったとか・・・」
「いえ。どこか見たことのない”洋館”の中のような風景でした」
「洋館かぁ~。ここ周辺に洋館ってある?」
「いえ。田舎ですしそのようなものは・・・あっ、そういえば昔はこのあたりに大きなお屋敷があったっていう話なら聞いたことが……でも随分昔になくなったそうです」
「廃墟になってるって訳ね。大まかな場所とか分かるかな?」
「廃墟というか建物自体が完全になくなって今は……確かなことは言えないのですがあの畑のあたりがそうなんじゃないかと」
指をさし大まかな場合を教える。
「なるほど、あの辺の畑ね。荒らさないように調べないとね。ありがと、また何かあったら聞きに来るね」
「はい。姉さんを頼みます」
畑のほうに向かっていくキリーにミナは深々と頭を下げて見送る。
━━━━━君たちは選ばないといけない
その結果がどうなるであれ、選ぶ権利をもつのが冒険者だから
運命に贖うことができる権利を持つ者たちよ心して挑むがいい━━━━
キリーが畑を調べようと向かった頃、ラクリマもまた自らの意思で気になっていたことを調べていた。「(ふむ…これなら村の方が彼らで十分だな…もう少し外れを調べるか)」と思い、森の深くに入って行く。
森は里までの街道とは違い鬱蒼としげり足元は蔦などの下草も整えられることなく生えている。「(大地人がここを通るのは至難…このあたりに住んでる奴ならよく知ってるだろうから、このあたりに居る可能性は低いな)」
「さて…次はエネミーの分布でも調べるか」
ラクリマは特技を発動させて、森を駆け抜けると、その匂いを嗅ぎつけたのか、いくつかの気配が取り囲むように集まってくる。走るラクリマの速度についてこれないのか若干遅れながらも追跡をやめない影。
「狼…自然系か」
暴れてさらに集めるため、木の幹を蹴り後ろに居るエネミーに突撃すると、突然の反転に対応が遅れた狼が無用心にラクリマへと近づいてしまう。その数は5体
「ふん。Lv50ぐらいか…フィールドとしては当然だな」
アサルトスタンスは起動せず、ワイバーンキックや基本攻撃を織り交ぜながらしばらく五体を翻弄する。
ラクリマの高速機動戦闘にスペックが付いてこれない狼たちが、その数を次第に減らしていく。
「(分布の種類、レベルともに正常。噂になっている新種のエネミーの可能性も低い…と見ていいか。まだ出てきていないだけかもしれないが)」
瞬く間にエネミーを一掃するとラクリマは再び森の探索へと戻りながらPT念話を起動する。
『エネミーの生態と森の探索をしてみたが、大地人が入れそうな場所じゃなかった。それに、分布は主に自然系、Lvは50ぐらいと正常だ。表だってエネミーの変化は起こっていない。私はこのまま周辺の調査を行う。村はお前たちに任せた。何かあれば念話を頼む』
『了解。まだ色々と不鮮明な情報も多い。気をつけて』
伊達龍之介は引き続き警戒を呼び掛ける。
『流石ラクリマさんですわね。野犬が出たので周辺の魔物分布を調査されていたんですの。村のことはお任せを。しばらくは村を調査致しますわ』
XQはラクリマを褒め、引き続き村の調査を請け負う。
『ああ。長女の誘拐にエネミーが関わっているなら、森にいると思ってな。そっちも気を付けろ』
ラクリマは皆に注意喚起する。
『ありがとうございます、言い出しっぺの私がするべきでしたのに・・・』
カエデはラクリマ一人に森の生態調査を押し付けた様に感じ謝った。
『気にするな。私が近くに居たからな』
ラクリマは気にするなと言う様に笑う。
「では、手がかりを調べに参りましょうか」
XQは再び村の調査に向かった。
一方、PTチャットの裏でラクリマとキリーは個人念話で密談していた。
『阻止が一番だが、もしできなかったときのためにボスエリアへの入り口を周辺で探しておく。そっちは村の中を頼む』
『分かった。十分に気をつけろよ』
キリーとラクリマは円卓より他のPTメンバーには隠した追加依頼を受けていて、そのせいで少々強引な事をやらなければならない可能性があるのだ。
山の天気はうつろいやすい先ほど晴れたかと思えば再び雨雲を風が誘う。
「また雨か・・・」
キリーはげんなりした表情になる。先ほどのようにずぶ濡れにならぬよう軒下へと退避するも遅々として進まない目撃情報に苛立ちを隠せない。
「まったく!また濡れてしまいましたわ…」
「まぁまぁ、天気ばかりは仕方ありませんよ」
XQは再び降り出した雨に苛立たち、カエデが彼女を宥める。
「とはいえ調査に支障が出ますわね。傘を買いたい所ですわ…」
XQはそっとボヤいた。
「…森の中の雨は、やめてほしいな」
森の中ではラクリマもため息混じりでボヤいていた。
◆XQ、ラクリマ、キリーはを【疲労:25】受けて、伊達龍之介、カエデは因果力1が下がった。
伊達龍之介は村にある資料館古い文献を調べる為にミナの案内で村長の館の蔵に向かう。蔵の中は整理が行き届いてないのかホコリが舞う手狭な建物だった。
「ああすまねぇミナさん。ちっと汚れるから下がっててな」
ほこりに塗れた書物を一つ一つ丁寧に伊達龍之介は読み解いていく。
一方、キリーは雨の中軒先で「(伊達に村の史実探しに行かせたけど大丈夫かな?)」黒剣騎士団たちと同類臭のする伊達が調べ物をする事に不安を感じていた。
「これかな・・・・?うぇぇ・・・カビ臭え・・・」
伊達が手にしてたのは村の伝記を記したものであった。
「えーっとどれどれ・・・『"月から来た大いなるモノ"、かつてこの館を治めたり』・・・」
「(なんか核心っぽいキーワードだけど、一体何なんだろう・・・)」伊達は断片的な情報に核心が掴めず悩むが、皆と情報共有をとPT念話が繋いだままだった事に気がつく。
『ともあれ聞いての通りだみんな。この一件、エネミーの類が絡んでいるのだとしたら、かなりの大物かもしれねえ』
と伊達の注意喚起にキリーも応じる
『そうだな、気をつけて調べていこう』
『なんつったって、ヤマトどころか地球まで飛び越えてやがる』
やや呆れ気味の伊達に
『ふむ…分かった。気を付けよう』
『分かりました・・・。』
『そんな所に情報があったとは…。しかも何かのキーワードみたいですわね』
ラクリマ、カエデ、XQの順で返答する。
『これはお約束だが、ゲーム時代の何らかのクエストが絡んでる可能性もあるな・・・』
『………可能性としては、ありそうだな』
伊達の呟きにラクリマが応える。
「出ていかんかぁ。村のことをこそこそと嗅ぎ回るハイエナどもめ!村のことにいちいち首をつっこむでないわ。」
「あら、おじいさんこんにちは」
突然カエデの前に現れた頑固そうな老人が怒鳴り込んできたので、彼女はにっこり笑って挨拶する。
『もしそうなら、導入のキーパーソンである長女が楽に見つかるとは思えないな。…どうした?』
ラクリマは念話越しにカエデの周辺が騒がしいのに気づく。
『100年前となると…βか、本サービス開始頃のクエストかしら』
XQは先程の情報からゲームだった頃の情報を思い出そうとしていた。
「黙れ小娘」
「うふふ」
「さっさと荷物を抱えてでていけ」
「・・・・・・・・・・」
「そうじゃ よそ者が口出しするでないわ」
「・・・・」
幾人か集まった老人たちが怒鳴り立てるのをカエデはニコニコと笑顔を崩さないまま、無言で話を聞いていた。
「(ハイエナねぇ・・・)」伊達は老人たちの言葉に何か引っかかっり、ラクリマ「(面倒なのに絡まれてるな…)」と思う。
老人たちはひとしきり怒鳴りつけた後、カエデのもとから去っていった。
「カエデさん すみません」
騒ぎを聞きつけたミナが駆け寄り謝る。
『・・・あー、助かったぜ、カエデ』
『何がでしょう?ご年配の方の意見はお聞きしませんと、うふふ。村思いの良い方たちですね』
『あ、ああ・・・そうだな・・・』
伊達はカエデに労いの言葉をかけるが、カエデはニコニコと笑顔のままで返答するので若干ひき気味になる。
『カナデさんはお強いんですのね。…けど、また調子にのって絡んで来たら私も容赦しなくてよ』
『うふふ、あの手合いのお相手は私にお任せ下さいませ。それよりも情報を集めませんと・・・。』
XQの怒りにカエデはなんでもないと言う様に笑い宥める。この時、カエデ以外の全員の意見は誰とも知らず一致していた「(カエデは怒らせてはいけない)」と……。
強がってはいるものの罵倒されるという行為はその心に大きく負担をかける。そしてその行為を止められなかったという思いもまた重くのしかかる。
◆ラクリマのソウルインフュージョンと カエデのディバインフェイバーにより全員消耗なしになる
キリーは離れた畑の周辺で異常探知を利用した調査をしている。カエデが老人たちに絡まれていたようだが、義兄の伊達もいることだし、我感知せずを貫く。100年以上前とはいえ、同じ場所に村があるので下の地層になってないと目星をつけ捜索すると違和感を感じたので、精査するとこの周辺の土地に膨大な魔法行使の形跡を感じ取る。〈森羅変転〉脳裏にその言葉がよぎった。
「ここが・・・」
キリーはふぅと息を吐きながら呟くと、PT念話にて全員に過去にこの場所で大規模な魔法を使った形跡があったと教える。
『大規模な魔法・・・ですか?』
『大規模魔法…ですの?』
『ますますヤバそーな相手だってのは分かったな・・・』
カエデとXQの呟きを拾うように伊達は渋面になりながら言う。
『100年以上前の洋館、月から来た大いなるもの、大規模魔法…。どうにも怪しげな場所ですわね、ここは』
XQも何か大事になりそうな予感を感じていた。
一方、キリー はため息をつきながらラクリマと密談していた。
『どうやら、こっちが本命のようだ』
『召喚、封印……どちらでもとれるな…。ゲーム時代のイベント時、か。それかただの背景かもしれんか?そこから不死系エネミーが噴出した可能性があると?』
『ああ、ここが不死系のエネミーが出た場所さ。イベントが終わってから、イベントがなかった事にされた痕跡だよ』
『分かった。なら村に情報があるとみるべきだな。こちらも戻ろう』
ラクリマは足早に村に戻った。
「貴重な情報、感謝する」
ラクリマは村外れで会った老婆に礼を言い、再び裏手の山に向かいながらPT念話を起動し、
『追加情報だ。裏手の山に、何かを祀った祠があるようだ。そこに月から来た何かが封印されてるらしい。今から確認してくる。念話はつないでおくが、もし何かあれば頼むぞ』
『祀った祠ですか・・・裏手の山・・・人目を憚るような場所に祠ですか・・・人目を忍んで祀る必要があったと・・・。』
『それは重要そうですわ。全員で向かった方がよいのではなくて?』
ラクリマの報告にカエデは考え込み、XQは単独で調査に向うラクリマを心配する。
『悪いが時間が惜しい。私は一足先に向かう』
武闘家の特技を発動させ足早に祠に向う。
『そんな、単独行動は危険です!ラクリマさん!』
心配するカエデにラクリマは
『先行調査は基本だろう。もし何かあった場合、お前らを引き連れていくより私一人の方が生存率が高い。まだつかんでない情報もある、そっちを優先してくれ』
と一蹴する。
『言い出したら聞きませんからね、ラクリマさんは。私たちも急いで向かいましょう』
XQはため息をつきながら、カエデを宥める。
『・・・・・・死ぬなよ、ラクリマ』
『ふん。容易くやられはせん』
『―――死んだらお前のこと、リラックマって呼んでやる』
『____』
ラクリマは伊達の台詞に絶句する。
『兄上様の言う通りですね、だから、絶対無事で帰還して下さい・・・!』
『………ああ、それは、死ねんな……』
カエデにも言われてしまうラクリマにキリーは
「・・・・リラックマ」
と呟き影で失笑していた。
「仕方ありません、先行偵察はラクリマさんに任せて買い出しに行きましょう 備えは必要です」
「そうですね、腹が減っては、と言いますし、ラクリマ様の分のごはんもご用意しませんとね」
仕方のない人だと呆れ気味のXQにカエデも同意していた。
一方、キリーは影で笑いながらもラクリマと真面目に密談していた。
『レイドボスの封印だ気をつけろよ。もう少し調べてから向かう』
『ああ。できれば円卓の依頼通り、こっから先はなるべく表に出したくない。他のやつらを頼む』
『そうだな。出来るなら穏便に済ませたいよ。おそらくそっちに彼女が居ると思われる。用心しろよ』
『ああ。分かった』
◆ラクリマの所持金が50G減った。
XQはついに姉の情報を掴んだ。どうやら数日前の深夜姉がうらやまの祠へ向かう姿を見たものがいたらしい。
「ご協力感謝しますわ」
年配の女性にお礼を言うと、すぐにPT念話で連絡する。
『やっぱりな・・・』
とキリーは呟き、暗い表情になる。
『読みは当たりという事か…。分かった、連絡感謝する』
ラクリマはXQに礼を言うと、
『ラクリマさん、そこは大当たりですわ。今から向かいますから、決して深く進まないようお願いしますわね』
彼女から無理はするなと釘を刺される。
『祠にセリアさんが・・・では過去の大規模魔法は召喚の可能性が高そうですかね・・・』
カエデは何か考えながら呟いていた。
『すまねえがもうちっとだけ待っててくれ』
『問題ない。そっちはゆっくり来ていいぞ』
伊達の言葉にラクリマはさらにスピードを速めていった。
『当たって欲しくないんだけどね・・・。はぁ~。無理はするなよラクリマ』
『無理はせん。危なくなれば離脱する』
キリーは二重の意味で嫌な予感に渋面になりながらも、ラクリマに注意喚起する。
『すみません、お願いします。調べたいことができたので、そちらを片づけてから伺います。あ、お土産持っていきますからね?ラクリマさん』
『楽しみにでもしていよう』
カエデは何か引っかかっるものがあったのか、引き続き調査してから向うので無事でいて欲しいとの願いに似た言葉にラクリマは短く応えた。その胸中では最悪の場合、非情になる覚悟をしていた。
「さってと、ここらへんが潮時かな・・・」
「早く行かないとラクリマと彼女が危なくなるぞ。過去どんな災いがあったか記録に残ってないのなら仕方無いだろ。いかにして防ぐかが重要じゃないのか?」
キリーの言葉で調べ物に随分と時間がかかってしまったのに気付いた。本来は姉のセリア嬢の情報が手に入った時点で祠へと急行するべきだったが……
伊達の中の何かが、胸騒ぎを起こしてそれをさせなかった。虫の知らせともいうべきだろうか。ともあれ、少ない時間で集められる情報は集めたつもりだ。いくらかガラじゃないやり方もしたが……。せめて今この瞬間だけでも、この胸騒ぎを少しでも止めたかったのだ。
突撃弩を背に担ぎ、雨上がりで泥濘んだ道をひた走る。既に日は傾き始めている。されど、それを畏れている時間はない。走る、走る、走る――――
迫る夕闇から逃げるように。暗闇の中から、僅かな希望を見つけるために―――
◆食料はXQはポトフを2個購入。キリーはベリーのタルトを2個購入して、カエデが購入したポトフ5個のうち4個を預かる。伊達は購入なし
◆ラクリマは体力消耗表にて疲労5を適用し、合計で疲労30となった
【TO BE CONTINUE...】
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やま:ではではこれにて第一夜を締めとさせていただきます
XQ:はゃーい。お疲れ様でした!
ラクリマ:はーい!お疲れ様でしたー!
伊達龍之介:うぇーい!お疲れ様でしたー!
ラクリマ:楽しかったです(*´▽`*)初日から好きなことで来て良かった
キリー:お疲れ様
やま:いかがでしたかな?物語の掴みとしてはw
カエデ:楽しかったですよー♪シリアスブレイクの危機もあってww
ラクリマ:ドキドキしますね!こういうシナリオ好きなのでとても楽しいです(*´▽`*)
伊達龍之介:あれはひどかったwww
XQ:皆様のおかげで背景までガッツリ情報得れましたねー
やま:ここまでがっつり調べてもらえてGMとしても嬉しいですな。裏情報まで作りこんでるのはこのシナリオだけなので
伊達龍之介:ヤマさん(のシナリオ)を丸裸にしてやるぜ・・・!
XQ:しかしそこはかとなく漂うクトゥルフの香り。これは核心に迫るほど得た情報が生きるでしょうなぁ
ラクリマ:皆さんガッツリ調べててすごかったなあ
やま:うむ だけど知ってしまったが故に選びにくいことってあるかもね(げへへ
カエデ:伊達さん・・・!?そんな、私のやまさんを丸裸に・・・!?くっ!やっぱり伊達さんも丸裸にしておくべきでしたか・・・!!
やま:wwww
ラクリマ:カエデさんwwwwwwwww
XQ:www
伊達龍之介:言うと思ったよww
次は長くまたせません。とはいえ、スマホで合間合間に書いていますのでちょっとペースは遅いのですが……。
このシナリオは第一夜から第四夜まであり、四部編成になっています。
一応、編集済みのストックがありますが、一気に投稿すると次を急いで出そうと無理をして雑になったり、体調を崩してしまいますので、申し訳ないですが、次は2週間後の投稿とさせていただきます。