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番外編 (願い1)月とカルフォス

「カルフォス!!!!!」


揺れる世界の中で眩しい青銀の光が見えた。


私には、眩しすぎる光。




「・・シ・・・ル・・・・月・・私の・・月・・・・・。」


泣くな


泣くな・・・月。


体中が温かい


温かくて寒い


私は、死ぬのか?


月を、我が子を置いて・・












「・・・・・・苦しい・・・苦しいです・・・カルフォス。」


そう言いながら、月は、カルフォスの


髪に、頬に、肩に、腕に触れる。


その胸に手を触れ頬を寄せる。




「お前に触れたいのに・・・、お前を抱きたいのに


私は、お前を傷つける・・・何故、私は、お前に触れられないのだ・・」


触れると、どうしてお前を苦しめてしまうのか・・


問いかけながらも、カルフォスにはよく分かっていた。


この手が清き女神に触れるには穢れすぎているのだと、




「お父上の事を、許せませんか?


貴方の手を血に染めなければ、お父上の残されたこの国を守れませんか?」


見上げる瞳には、零れ落ちる純粋で美しい涙があった。




(それ以外に私が持っているものなどは無い。


この心にある憎しみと、父上の国を守るという想いだけ)


そして、手を心を血で染める方法しか、私には分からないのだ。




「・・・・月、私から離れるな・・・・この私が、お前を傷つけ、


穢し、壊したとしても・・・・私の傍に居て、私を愛してくれ・・。」


「カルフォス、貴方の心の中にある、大きな傷を、


今だ血を流し続けるそれを、私が癒せたら良いのに・・・・・」


貴方に愛を・・・溢れるばかりの愛を・・・


愛しい貴方の心に溢れさせられれば良いのに・・




カルフォスの瞳が切なげに揺れる。


月は考えた、どうしたら、どうしたらカルフォスの心を満たせるのか、


この愛しい人の魂を救うのに自分はどうしたら良いのかを




「・・・・カルフォス・・・・貴方に、私の命をあげましょう


私は、この女神の身では、貴方の傍には居れない


どんなに傍に居たくても・・・・触れ合い続けていればいずれ


貴方の穢れで私は消滅してしまうでしょう。


しかし、その前に貴方に私の命の欠片を残す事が出来たなら、


もし、そうなのならば、その欠片は、ずっと貴方と共に在れるでしょう」


世界を見守る女神としては、願ってはならぬ願い


しかし、月は、カルフォスに全てを与えたかった。


月は、離れる事無くカルフォスと共に居たいと願った。

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