ある自転車屋の日常。
当店は、爺さんの代から続く、人口70万人程度の地方都市の郊外の自転車屋である。
親父の代にオート三輪・軽自動車、バイクの取り扱いも始めたようだが、
基本的に正統派の自転車屋である。
専門量販である「サイクルベース〇さ◇」「イ〇ンバイク」と違い、
個人経営の小規模店である。
この小説は、ネタになるお客が多い為、書きたくて書きたくてしょうがなくなった為、書いてしまった「王様の耳はロバの耳」的なものである。
・2016年1月2日のとあるお客様の持ち込み修理の内容。
以前、中古で販売した某TREKクロスバイクの後輪が、走行中にゴツンゴツンと突き上げるようになるというので、タイヤを見ると空気が入っていない。
とりあえず、エアを65psiに調整してみた。
販売時にフレンチバルブのエア注入を実演説明したが、忘却していた様だ。
調整後もゴツンゴツンと突き上げる。
ああ、これはチューブがタイヤの中で片寄りをしており、チューブを嵌め直さないと修復不能だ。
タイヤも溝が減っており、「ご一緒にタイヤ交換は如何ですか?」状態だ。
金額を告げると、やや不満顔で、修理を断られてしまった。
3か月前に1万円で売った中古クロスバイク(1年使用済み)が、空気無補充で不具合になったってしょうがないではないか。
無償修理を要求するんじゃないと声を上げたかったが、
ヘタレな私は「またのご来店をお待ちしております。」と告げ、
御見送りをしておりました。
新年早々、疲れてしまいました・・・。