第三夜 絶対の理由などありはしない
「くそッ!」
ドンッと自分のデスクを拳で叩いた。
主は橋儀警部。
イライラするのも無理はない。
“道丘高校のポニーテールが出来る女生徒をあらえ”
そう言った次の日にこれだ。
遊ばれているようで腹が立つ。
まるで自分が犯人だと言っているようなものだ。
何故なんだ・・・・?
何故・・こんなことを・・・?
疑問が次から次へと浮かんでくる。
そのころ道丘高校の葎のクラスは例の事件で持ちきりだった。
このクラスに限らず、地域ではこの話が嫌でも耳に入る。
「あれ?笹木さん、今日は髪下ろしてるの?」
「え・・?あぁ、コレ?今日寝坊しちゃって、時間がなかったのよ。」
「あー!わかるわかる!大変だよね、髪が長いと。私も伸ばそうとしたけど、あきらめた。」
「何故?」
「だって・・伸びるまでが暑くて。」
「そうだね、中途半端の長さになると夏は暑いよね。私もそうだった。」
「でも例の殺人鬼もそうだよね。寝坊とか言って、真似とか?!」
「・・・・・えぇ。当たり。」
「えー、というわけで、夜は家から出ないように。それでは今日のHRは終わる。気をつけて帰れよ。」
「はぁ〜・・・。夜怖くてコンビニにも行けないよー・・・。」
「だよねー・・。」
「なんでこんなことするんだろうねー。」
「だよね。なんか恨みでもあったのかな?」
「ポニーテールからいきなり髪を下ろすなんて、まるで自分が犯人だーって言ってるようなものだしねぇ。」
---何故?
そんな理由なんてあるわけないじゃない。
だって本能だもの。
なーんかあの色が見たいんだ。
それが殺人者・・人殺しでしょ。
--あとがき--
うー・・・・
怖くしたいのですが、そんなに怖く出来てない気が・・・
感想などいただければ、これからの作品に役立てていきたいです。
それではまたお会いできる日まで。




