第七話 士官学校入学?
「ええええええええええええええええええええ?!」
執務室の扉からリンが飛び出してきた。
「あらあら、リンちゃんもしかして盗み聞きしてたの?だめよ?上官の部屋を盗み聞きするの」
テラは上官として叱った?があまり怖くないというか逆に可愛かった。
「結構長かったので……」
リンは少し申し訳なさそうにしていたが、テラに俺が士官学校で学ぶことについて問い詰めた。
「それはそうとテラ中将!まだ回復したばっかで身が持たないと思いますよ!」
リンは俺の肩に手をおいて物申した。
「テラ中将って堅苦しくなくていいわよ?いつも通りでね?ねーリンちゃん」
リンは恥ずかしそうに答える
「わかりましたよ……あと絶対に人前でリンちゃんとか言わないでくださいね!」
肩が痛い。恥ずかしいのは分かるけど方に力を入れるのはやめてくれ。
……意外と力は強いんだな
「今失礼なこと考えましたか?!」
「思ってないです!!!」
俺は身の危険を感じた。
この子怒らせると怖いタイプだぞこれ
「それはそうと質問に答えてください!なんで急にそんな話になったんですか!」
そうリンが質問するとテラは少し考えて答えた。
「そうねぇ……ハルトくんもわかりやすく説明するとー」
テラは俺にわかりやすく説明を始めた。
「この国、つまりパルメリア帝国って言うんだけれどもこの国で穏健派と強硬派が対立しているの」
それを聞いたリンはため息をついて俺に補足してくれた。
「確かにパルメリア帝国は穏健派と強硬派がいるの……この先は少しややこしいですけど大丈夫?」
リンの心配に俺は頷く。
「穏健派というのは秩序・制度・関係改善を重視しているの。つまり力での政治より寄り添うような形で国家運営をする集団のこと」
「それってつまり平和主義ってことか?」
俺が説明するとテラが少し補足した。
「そうそう、今帝国で起きてるテロや反対勢力に対して力ではなく話し合いで解決しましょーっていうことよ。私も穏健派に入ってるみたい」
「入ってるみたい?それって自分で入ったわけじゃないのか?」
「なんか知らないうちにそうなっちゃったの……」
なんでテラは少し悲しそうなんだ……
「だって先輩はどう見ても穏健派っぽいですからね」
リンはジト目でテラを見つめていた。
「それで強硬派っていうのは外交や反対勢力に対して力で押さえつけることを支持している集団ね」
リンが少しめんどくさそうに話していた。
「この集団っていうのはノヴァリア革命戦線っていう方面に沢山いるの」
「それはどうしてだ?」
「あそこは帝国を恨んでいる人々が多いからテロとかが頻繁に起きてるの。だからその被害者達が話し合いでは解決できない、だから力を使って押さえつけろっていう意見が沢山出てるの」
その話にテラは反応した。
「確かに被害は尋常じゃないわね。彼らに対して復讐したいのは分かるけれども……それでも力を使うのはすこしねぇ~?」
「なんでノヴァリア革命戦線はテロを起こすんだ?」
そう聞くとテラは答えた。
「昔あそこの地域は各国で奴隷としてこき使われていた人種や民族がいたの」
「それで一度大きな戦争が起きたあとの混乱でその人達は独立したのだけれど過去を忘れない、やられたことを奪われたものを取り返すためにいま話した通りに色んな運動をしているってわけよ」
俺は考えた。
最初はノヴァリア革命戦線が悪だと。
しかしその話を聞くと彼らなりの正義があるのだと。
「それはそうと……穏健派と強硬派の話だったわね?」
テラが話を戻すと俺に説明し始めた。
「最近強硬派が皇帝に対して暗殺を企ててるっていう噂が出てるのよ」
それを聞いたリンが驚いた。
「なら今すぐ皇帝の警備を固めましょうよ!」
そう答えるとテラはなだめるように答えた
「一応皇帝直属の親衛隊は警備を固めてるらしいわよ?でも情報が全く無いから動こうにも動けないってわけ」
「そしてその情報を得るために軍司令部は秘密裏に私に依頼してきたのよ」
リンと俺はまだ分かっていなかった。
「その話と俺の士官学校に何のつながりが……?」
そう話すとテラは答えた。
「士官学校を卒業したら私の下で秘密裏に調査してほしいの」
「そんな任務俺には……」
最後まで言おうとした瞬間テラに指で優しく口を抑えられた。
「あの言葉忘れないわよ?」
その言葉を聞いてリンは何のことだと頭をかしげた。
「それで、ここにその入学書類を準備しておきましたー!」
「「はやっ!」」
俺とリンは驚いた。
あまりにも準備が早すぎないか!
「後はここの名前の欄に貴方のサインと名前を書いたら終わりよ」
渡された資料を見ると士官学校入学書類と書かれた紙だった。
……ん?親族の欄にテラの名前……?
俺は見間違いかと思い見直したが、間違いではなかった。
「な……なぁテラ?なんで親族のところにテラの名前が書いてあるんだ?」
そう聞くとテラは恥ずかしそうに答えた。
「だって親がいないと入学出来ないからね?」
「つまりそれって……」
リンが恐る恐る聞くと
「今日からハルトくんの親は私になりまーす!」
俺とリンは唖然するしかなかった。
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