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第三話 迷うリンと揉む俺

俺はテラ中将の部屋へと向かった。

横にはリンがいる……が、物凄く心配そうにしていた。

「ハルトくん本当に車椅子使わなくて大丈夫?苦しくない?」


俺は笑顔で大丈夫と何度も答えたが、それでもリンは心配そうだった。


そんなこんな廊下を歩いていると今まで戦闘服をきた兵士は見かけなくなり、制服などを着た将校や士官などをよく見るようになった。

そしてすれ違うと士官などはリンに対して敬礼をしていた。


「本当にリンは大佐なんだな……」

そう答えるとリンはぷりぷりと怒り出した。

「失礼ですね!一応これでも部下を沢山持っているのですからね!」

「そういえば陸軍衛生部ってどのくらいの規模なんだ?」

俺は気になって聞いてみた。


「そうねぇ・・・まあ陸軍の衛生関連全てを担当してるからざっと……18万以上?」

俺はびっくりした。18万ということはリンの階級の大佐というものは物凄く偉いのだ。

「な……なあリン。他の大佐クラスの人も同じように病院で治療行為とかしてるのか?」

恐る恐る聞いてみるとリンは当たり前かのように答えた。


「そうよ?陸軍衛生部はいくら高官とか士官でも治療に当たらないと行けないわよ?」

「私たちはぬくぬく命令を出してるだけだと救える命も救えなくなる」

リンは続けて説明する。

「それに現場のことを知らないで指示をするのはあり得ないと私は思ってる」

「前線で戦って、前線で治療をしている兵士達の声を聞き取ってあげないと、それが上司の定めってやつよ」


俺は感心と共にリンを尊敬した。


「それはそうとハルトくんは意外と軍のこと詳しいの?」

そう言われ、俺は考えた。


確かに目を覚ましたあと俺はすんなりと軍の施設だと気付いた。

それに加え階級のことも。


それでもなぜか思い出せない。

なぜ俺はそのことを知っていて、過去のことを思い出せないのか。


「あっ……ごめんねハルトくん。まだ思い出せないよね?」

そう言われて俺はハッとした。

「ああ、大丈夫だよ。それよりテラ中将の部屋ってどこなんだ?」


そう聞くとリンはポケットから紙を出し始めた。

「おっかしいなぁ……ここらへんだった気がするんだけど」

俺は嫌な予感を感じた。

「な……なぁリン?」

リンは首をかしげてこっちを向いた。

「もしかして道を覚えてないのか?」


そう言うとリンは可愛く舌を出した。

「てへっ!まだここに来て間もないんだ!」

俺は苦笑いするしかなかった。



―――10分後


「あっれー?ここじゃないのー?」

リンと俺はまだ迷っていた。


―――5分後


「し、失礼しましたー!!!」

リンは間違えて会議中の部屋へと入ってしまった。


―――5分後


「ここかな……?ってだめ!ハルトくん見ちゃだめ!!!」

俺は急にリンに視界を遮られてしまった。

混乱してる俺をリンが体で押し出すように誘導されていった。


リンの指の間からチラッと見えたのだが、そこは下着姿の女性達がこちらを見ていた。


「ハルトくん……?何興奮してるの?」

リンの声が低く怒るように俺の耳を貫いた。


俺は焦ってその場から逃げるように離れた。


―――5分後

俺とリンはクタクタになりながら地図を見ながら部屋を探していくと、ようやくテラ中将の部屋についたのだった。


「ようやくついた……」

俺はクタクタになりながらリンの方を見ると拳を強く握り、「よしっ!」と少し喜んでいた。


「それじゃあここがテラ中将の部屋だよ。この先は私は入れないからあとは頑張って!」

俺は頷き、テラ中将扉の前にたった。


「ハルトくんが終わるまでここにいるから、もしなにかあったら呼んでね?」

俺はここまで連れてきてくれたリンに感謝して、ドアノブに手をかけようとした瞬間目の前のドアが急に開いた。


俺は入ろうとした体勢だったため、バランスを崩し前に倒れそうになる瞬間顔になにか柔らかくいい匂いがする物体に包みこまれた。


「ん……なんだこれ?」

……柔らかい。吸い込まれるような感覚。

俺は無意識のまま、その感触に手を伸ばしてしまっていた。

その瞬間病室で聞いたことのある声がした。


「あらあらハルトくん。大胆ねぇ?」


そしてリンの鋭い声が後ろからした。

「ハルトくん……?何をしてるのかな?」




俺の物語はここで終わりなのかぁ……

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