部屋戸を閉めてはいけない部屋【WEB】
部屋戸を閉めてはいけない部屋
コンコン! コンコン!
狐ちゃんが、コンコン言っている訳ではありません。
白い狐は部屋の天井でクルリンしていますけど。
コンコン! コンコン!
わたしはお眠についています。
わたしは何時も寝不足なんですよ。
眠れる時に爆睡しておかないと、生身の軆はもたないんですからね。
ゲームに夢中になって夜更かしなんてもっての他です。
たまにやっちゃいますが。
コンコン! コンコン!
天井でクルリンしておりました白い狐ちゃんがチラッとわたしを睨んでいます。
チラッとですからね。
ずっと睨んでる訳ではないですからね。
コンコン! コンコン! コンコン! コンコン!
ドンドン! ドンドン!
おっ! これは流石に夢の世界からお戻りせねばだめですよ! わたし! 起きろ!
ドンドン! ドンドン! ドンドン!
ドンドン! ドンドン! ドンドンドン!
ピンポーン! ピンポーン! ピンポーン!
どうやらわたしはかなり深い所までいってしまっているようですよ。
巴里で知らないパリジェンヌにオウ、ナイトウオーカーなんていわれてますよ? なんのこっちゃです。
バシン! と、後頭部にふわふわの後の鞭の様な衝撃が走って、お目目がきっと飛び出ちゃってますって!
ジェリーのような空間に頭からダイブです。
ヌチョ~……。
白い狐が目の前に現れました。
どうやら、今夜の夢も終わりのようです。
白狐さんに股がってわたしのお部屋へと戻ります。
ピンポンピンポンピンポン! ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!
わたしのお部屋のドアの前で大渋滞です。
そりゃあ白い狐さんも来ちゃいますよね。
スースー良い子ちゃんですやすやネムネムしているわたしに合体!
フェードイン!
白い狐ちゃんの尻尾が遠慮なくわたしのホッペを何往復もしています。
パチリ、お目覚めです。
狐ちゃん起きた起きた起きたから! もういいからあ!
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!
慌てて起き上がったわたしは玄関へとダッシュして、がチャリと鋼鉄のドアを明けはなたちます。
どうぞ! ごめんなさいね。
ここは真夜中の通り道の上にたっているお部屋なんですよ。
わたしら何時も寝不足なんですよ。