表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人外討魔伝記  作者: 一ノ瀬カイヒロ
第三章 穢れた胎の叫び
67/85

第66話 30年前の再戦

コチラはセツとフレネの空中戦です。

魔力の翼を大きく羽ばたかせて、音速でフレネに突っ込んでいくセツ。


フレネが笑顔で死霊を飛ばしながら迎え撃ち、セツの大型拳銃グリズリーが火を吹いて、それが戦闘の合図となった。


死霊と銃弾がつかり合い、激しい魔力爆発を起こして、爆風と熱風が両者をがす。爆煙の中から二人が音速で飛び交って、空中で二人の蹴り合いが炸裂する。


戦闘機の様に飛び回りながら蹴り合い、セツはガン・カタの零距離射撃、フレネは呪手じゅしゅで互いに読み合う。


互いに打つ手を知っている分、実力は拮抗きっこうしているかと思われたが、お互いに知らないカードを持っていた為に、そのカードをいつ切るかのタイミングを見極めていた。



「アッハァ♡!! 楽しいね、ブレッドウィッチ!!」



この音速の戦いを一人楽しむフレネ。


30年前に一度殺されたものの、寄生転生をした今回はフレネにとって好都合だった。


ネットの普及で、今まで自分が知らなかった記録を追うことが出来て、自分の知らない使えそうな罪人の魂を見繕みつくろう事が出来る。


しかも今の日本も彼女にとって都合が良い。


犯罪が多くなって、使役しえきしやすい魂の持ち主の多さで歓喜の声を上げた。新たに肉体を作り直した時には、目を付けた人間を次々に自殺や事故死に追い込んで、死霊として拘束。その中にはもちろん日本人も入っているが、その大半を占めていたのは外国人犯罪者だった。


フレネが肉体を作り、乗り替えてから集めた罪人の魂の数は、およそ1.800。


しかもそのほとんどは、一度警察に逮捕されたものの、不起訴処分ふきそしょぶんとされて釈放しゃくほうされた者たちばかりだった。


現状の法律では、警察は逮捕から立件起訴りっけんきそして48時間以内に検察に送検しなければならない。だが、悪知恵の働く者は日本語を話せないと嘘をついて、通訳を呼ぶ時間で48時間を超過ちょうかさせて不起訴を狙い、見事に不起訴をむしり取る。


こういう日本の法律の抜け道を見出して、日本は犯罪天国と一部ではささやかれていた。



そしてここで、過去セツはどうやってフレネを殺したのか言及げんきゅうする。


セツはフレネを殺す際に、フレネが集めて攻守に使っている死霊達に呼び掛けた事で、隙を生むことが出来て殺す事が出来た。


ありがちだが、集めた死霊の中には健全な魂がいた。


その魂のみが、フレネの死霊術ネクロマンスに抵抗をしめして乱れを起こし、ポルターガイストが上手く働かなくなり、隙となって心臓と頭に銃弾を叩き込む事が出来た。


今世のフレネはその失敗を学び、所謂(いわゆる)罪人と呼ばれる人間に限定した魂、禍逆魂(まがさかたま)のみを厳選げんせんしてかき集めた。

たまに動物霊も禍逆魂(まがさかたま)いたる事もあるが、主に人間な理由は、自然界の弱肉強食の世界にも秩序ちつじょがあり、その自然界の秩序ちつじょすら逸脱いつだつするのが人間だけな為だ。


そしてもともと死霊術は、死者が安らかに眠れるようきよめる為に作られたもの。だが、いつからか死した罪人に反省の意を落とし込むさ為に利用され、そうした事も相まって、禍逆魂(まがさかたま)と死霊術との相性、拘束力、使役性は抜群に良く、禍逆魂(まがさかたま)なげき、叫ぶ事でさらなる拘束力を発揮した。


そしてその死霊達をエネルギーとして変換して放たれるモノが、『破壊(ファンタズマ)光線(・シュトラール)』。そしてこのエネルギーに変換されたら、その魂は生まれ変わることができない。



つまり、転生出来ずに消滅してしまう。

輪廻転生の輪から外されてしまう。



その破壊(ファンタズマ)光線(・シュトラール)をバカスカとセツに向けて撃ち続けるフレネ。


魔人化したセツは大型拳銃グリズリーを撃って迎撃していき、魔力爆発の爆煙で視界がさえぎられたら加速して接近戦を持ち込んでいく。


何度目の接近戦で、セツは右手の大型拳銃グリズリーをフレネの眉間に突き付けて撃つが、フレネは首をひねって回避すると同時にセツの首に呪手じゅしゅで突こうとする。

だがその呪手じゅしゅはセツの魔力の翼によってはばまれる。


高温の魔力で作られた翼がフレネの手を覆っていた呪いごと焼き、彼女の手に火傷を負わす。


驚いたフレネは咄嗟とっさに手を引こうとするが、その手をセツが逆に掴んで引き寄せて眉間に銃口を押し付ける。だが持っていた銃は大型拳銃グリズリーではなく、ショットガンである水平二連銃ソードオフ


しかも弾丸は、以前に龍太郎りょうたろうの腹に風穴を開けたスラッグ弾のリーサル型。ただし、魔人化している為に込められた魔力は過剰な為に、威力はおよそ5倍。


それを零距離射撃!!




「……っっ!!」




人間の頭でやれば確実に脳が無くなる威力、確殺かくさつだ。


だが、フレネはポルターガイストを鎧の代わりにすることが出来る為、額を少し血が流れた程度で済んだ。が、代わりに大きく吹っ飛ばされる事になって、プロジェクションマッピングで彩られた県庁舎に叩き付けられた。

追撃にセツは銃を大型拳銃グリズリーに持ち直すと、ありったけの魔力を込めて魔電(デーモン·)瞬撃砲(レールキャノン)を連射!!


着弾0秒の弾丸がフレネを確実に捉えて、着弾と同時に魔力爆発を起こして追加ダメージを叩き込み、県庁舎は支柱を失って見事に倒壊し、フレネは下敷きになる。


コレで死んでくれたのなら御の字だが、セツの魔眼はジッと倒壊した県庁舎を見つめ続ける。



「っプハ!

あ〜あ〜w、建物壊したら現実世界でも同じように壊れるのに、潰しちゃったね♫」



瓦礫がれきと化した県庁舎の中から、セーラー服が破れたフレネが出てくる………。


「この身体、顔も良いしスタイルもスレンダーで悪くないんだよね〜♡

同性でもこの身体の裸見たいと思う気持ち、わかるよ〜♡」


口元を大きく歪ませて、歓喜の声を上げながらセツに向けて多数の魔法陣を展開し、死霊達をまるでミサイルか何かのように撃ち出す!


撃ち出された死霊をセツは大型拳銃グリズリーで撃ち抜いて魔力爆発を起こすと、爆煙の中から音速で飛んでくるフレネ……の幻影が視え、後ろを視るとフレネ……の幻影また現れる!


どっちもフェイクだった。


本物は、セツの真下から破壊ファンタズマ光線(・シュトラール)を放ち、セツは身体をらしてかわし、真下に向けて大型拳銃グリズリーの銃口を向けてた!


だが、またフレネの姿が消えた!


痕跡こんせき辿たどろうと眼をらすと、フレネは爆煙の近くに居た。右手に爆破された死霊達の残滓ざんしを急速に集めて、死霊になってまで殺された禍逆魂まがさかたまの怨念と呪詛が、死霊達をエネルギー変換して作り出された破壊の光を混ぜ合わせ、なげさけぶ破壊の光を生み出し、その光を右手にとどめ、トップスピードでセツに突っ込んできた!!




報復の(ネメシス)破壊光(・シュトラール)!!」




音速で飛んでくる呪詛と怨念を追加して、生きている魂にすら干渉かんしょうしてくる破壊光。まともに受ければタダでは済まない。


フレネに対抗して、セツも悪魔の知識を借りた力を発揮する事にした。



ニュートリノというものを知っているだろうか?


太陽や超新星爆発などで、毎秒数百兆個が地球を貫通する、ほぼ質量ゼロの“幽霊粒子”。

弱い相互作用しかせず、物質をすり抜けるため、検出器でも1個捕まえるのに膨大な労力を要する粒子だ。


光速に極めて近くを動き、3種類(電子・ミュオン・タウ)のフレーバーで振動する。

「宇宙で最も無垢で、最も無関心な粒子」と呼ばれてる。



だがこの粒子には、人間が認知することの出来ない、悪魔だけがその存在を知るニュートリノ粒子が存在する。



名を、エレボス・ニュートリノ。



宇宙誕生から10⁻³⁶秒以内、光すら存在しなかった極初期宇宙に一瞬だけ存在したとされ、理論上はもう二度と生成されない“原初の闇のニュートリノ”。


エレボス・ニュートリノは、物質をすり抜けるニュートリノとは違い、すり抜けるたものを「完全に分解・蒸発させる

」事が出来る。


つまり、物質やその他を消滅する力を秘めているという事だ。



彼女はソレを、自身の右足に収束しゅうそくさせる。



人の身で扱えば、彼女の右足は既に消滅しているだろう。悪魔の身体を……魔人化しているからこそ扱えるものだったが、一歩扱いを間違えば魔人化していても危ないハイリスク・ハイリターンの力。


セツはそのまま突っ込んでくるフレネに向かって、魔力の翼を羽ばたかせて右足を彼女に向ける!



虚無槍蹴り(ヴォイドランス)



音速で互いの拳と蹴りがつかり合い、大気を震わせる大きな衝撃が街に響き渡った!


良いところやけど、ここからまた場面が変わります。


今回は以上です∠(`・ω・´)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ