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人外討魔伝記  作者: 一ノ瀬カイヒロ
第三章 穢れた胎の叫び
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第64話 魔人化

お疲れ様ですよ〜∠(`・ω・´)


ほな、戦闘開始です!!

ポル・ポト。


動画やネットなんかではその生い立ちや政策などを書いているけど、調べようと思わなければ知る機会が無い独裁者。


私も当然知らなかった。


だって、何かのキッカケでもないとホントに知る機会が無い。

けど、セツさんはポル・ポトの事を知っていた。


フレネとポル・ポトの両名に怒りをあらわにして、大型拳銃グリズリーの引き金に手を伸ばす。


「ホントに……テメェはホントにロクでもなさだけは一人前だな、F,E?」

「フフ、褒め言葉として受け取っとくわ」


セツさんの怒気を意に返さずに、不敵な笑みを浮かべ続けるフレネ。さっきの重苦しい空気から解放された龍太郎りょうたろう純也じゅんやくんも、召喚されたポル・ポトがとんでもなくヤバいモノだと肌で感じて、2人とも武器を構える。


「フフ、んじゃ、コレの力でも見せてもらおっかな?

行け、¥%€>~#=.《¿!!」


聞き取れない言葉でフレネがポル・ポトに命令をすると、ガチガチギチギチと金属をこすり合わせた音を立てて、力いっぱいに踏み込んで私達に突進してきた!!


セツさんがいち早く大型拳銃グリズリーを撃つけど、身体に刺さりまくってる農具が鎧代わりになって銃弾をはじいて、奇声を発しながら右手からシャベルを生やしてセツさんに突きにきた!!


セツさんはかわそうと身をひるがえしかけた時に、ゾワッした悪寒が走り、迫って来るシャベルを大型拳銃グリズリーで受け止めた。直後、右手のシャベルが大砲のように撃ち出されて、セツさんは衝撃で私の所まで後に吹っ飛ばされた!


あのままセツさんが避けてれば、撃ち出されたシャベルは真っ直ぐ私に命中していた……。


フレネに視線を送ると、彼女は狂気染きょうきじみた笑みを私に返す………。



(今の………私を狙ってた!?)



急激に背中が冷えてきて血の気が引く………。


私が恐怖している間にも、戦闘の状況が変わっていく。



純也じゅんやくんがトップスピードでポル・ポトのふところに入り込んで、右手に持った(アルカード)の血を右手に集中、力を乱回転させたパンチを繰り出す!


「スパイラル・アルカード!!」


物凄い衝撃音が走って、そのパワーがとんでもないものだと分かる純也じゅんやくんのパンチ。

けど、ポル・ポトの身体に刺さっている農具が複雑に絡み合っていて、純也じゅんやくんのパワーを受け止めてしまっていた!


ポル・ポトの反撃が飛んでくる!


受け止めたパンチを農具がトラバサミのような形を取りだして、純也じゅんやくんの右腕を噛み千切ろうしてくる!

純也じゅんやくんは即座に距離を取って農具の噛み付きはくうを切るが、去り際に純也じゅんやくんの(アルカード)の一撃が入る。


バチィンっ!!と大きな音が響くけど、ポル・ポトは両足にクワを生やして、コンクリートの地面を何の抵抗もなく突き刺して吹っ飛ばされないようにした!

それと同時に、もう1本両足にクワを生やしてコンクリートに挿し込むと、今度はそのコンクリートの塊をくり抜いて私に向けて投げてきた!!


射線上に龍太郎りょうたろうが割り込んで、刀でコンクリートの塊を両断する。


そして直ぐ様姿勢を低くして突っ込んで行き、ポル・ポトが左手に備中鰍びっちゅうかじかを生やして龍太郎りょうたろうたがやかそうとしてくる。龍太郎りょうたろうはポル・ポトの攻撃をギリギリまで引き付けて見切みきりで備中鰍びっちゅうかじかの柄を斬り飛ばしてり抜けて、刀の刃を切り返して羅刹紅蓮らせくぐれんを発現。


ポル・ポトの左手を斬り落とそうとした!


そこにフレネが、私から見て龍太郎りょうたろうの背後に重なるような位置から、破壊(ファンタズマ・)光線(シュトラール)を人差し指から私に向けて撃ってきた!!


フレネの殺気に反応した龍太郎りょうたろうが、舌打ちをしながら体を無理やりひねって刀の軌道きどうを変えて破壊(ファンタズマ・)光線(シュトラール)縦一文字たていちもんじに斬り裂いた!


斬られた光線が地面をえぐって、断面が超高温に焼き切られて赤熱化してる………。


「んにゃろっ!!」


少し目を離した隙に、ポル・ポトが龍太郎りょうたろうに向けて手に複数のカマを生やして、それを高速回転させて、まるで風車……いや、丸鋸まるのこみたいにして龍太郎りょうたろうに振りかざした!!

龍太郎りょうたろうは地面を転がってそれを回避するけど、ポル・ポトがカマを今度は回転させた勢いのままに切り離して、散弾のように四方八方に飛んできた!!


まさかの攻撃に龍太郎りょうたろうは躱しきれず、一部を刀ではじいた直後にお腹に刺さった。


ポル・ポトは両手を龍太郎りょうたろうに向けて、今度は子供が使うような小さなスコップを銃弾のように撃ち出してきた!!


「ふっざけんなーー!!」


撃ち出されたスコップ全てを刀で斬り裂きながら急速接近して、アッという間にポル・ポトの懐に潜り込むと、羅刹紅蓮らせくぐれんの炎をまとった逆袈裟斬ぎゃくけさぎり。

しかしポル・ポトは思った以上のこなしで回避して、龍太郎りょうたろうの一撃はグラウンドと、校舎へと続くコンクリートの階段に斬り跡を残した。



その瞬間だった。



『きゃああぁぁぁ!!』



第三者の悲鳴が響き渡った!


私達以外誰も居ないはずのこの空間に響いた悲鳴に咄嗟とっさに反応した龍太郎りょうたろう

だけも誰も居ない。


その隙をポル・ポトは見逃さなかった。


大きな大斧を生やして、両手で保持してソレを龍太郎に振りかざす!!

刀で受け止めると、凄まじい衝撃とともに龍太郎の身体がきしんで、力負けしそうになった。


そこに純也じゅんやくんがジャンプして、真上から(アルカード)でポル・ポトの腕を絡め取る。そして自前の馬鹿げたパワーでポル・ポトを校舎の真上に投げ落とした!!


「よいっしょおおぉぉぉぉぉーーーー!!」


屋上から一階まで段々に落とされて校舎に穴が開いた。


お腹に刺さったかまを抜き取った龍太郎りょうたろうの隣に純也じゅんやくんが降り立った。


「どうしたよ?いつもよりキレがねえんじゃねぇか?」

「うるせー」


お腹から血を流す龍太郎りょうたろうに手を貸す純也じゅんやくん。


龍太郎りょうたろう純也じゅんやくんの2人なら、このまま行けばポル・ポトを倒せるかもしれないと思っていると、また誰かの悲鳴が聞こえてきた。


今度は男の人??


みんなどこから聞こえてくるのか分からず、聞こえてきた方向にチラっと目を向けるも、そこには誰も居ない。

フレネが張った倫理的な罠なのかもしれないけど、もしこの悲鳴が本物なら、いったい何がどうなってるのか皆目見当もつかない。


セツさんがフレネの方を見ると、上空に居た彼女はさらに醜悪しゅうあくな笑みを浮かべて、セツさんは背中に悪寒が走った。


朱里しゅり!今直ぐこの空間がどうなってるか調べられるか!?」

「え!?急に何!?」

「もしかしたら、F,Eの奴はこの空間をいじくったかもしれない!どこかに変化があるはずだ、ワタシの千里眼を通して探してくれ!!」


セツは千里眼を使って視野を大きく広げた。


今のセツさんと朱里しゅりさんはフレネの魔眼封じ(ジャミング)を打ち消す為に朱里しゅりさんと陰陽術でリンクしている。陰陽術は死者に関するものもあるから、陰陽術のスペシャリストの朱里しゅりさんに、セツさんはフレネが作ったこの空間の変化を見つける為に、視える全てを朱里しゅりさんに情報の全てを送る。


突然きた情報にビックリしていたけど、朱里しゅりさんは深呼吸を一つしてから調べ始める。


その間にもフレネから妨害がくるけど、セツさんが大型拳銃グリズリーを撃って撃ち落としたり足止めしたりしてどうにかしいる。

龍太郎りょうたろうの方も、瓦礫がれきの中からポル・ポトがギチギチガキガキ音を立てながら履いて出来た。


そのタイミングで、朱里しゅりさんが変化を見つけ出した!


「マズイ! 龍太郎りょうたろう、全力で戦っちゃダメ!!」

「あ!?急になんだ!?」

「この空間が作り変えられてて、建物や地面を壊したら、それが現実世界にもリンクして壊れる様になってる!!」


さっきの悲鳴は、その建物やグラウンドの被害に遭った現実世界の人達の声らしい。


今の時間帯は、部活で学校に残ってる人達も多い。

あの声は、部活をしている生徒と仕事中の先生達のこえだったんだ!!


純也じゅんやくんなんかちょっと青ざめてる。


「え……じゃアレ、ヤバくね?」

「チッ、面倒臭いもんを」


これで龍太郎りょうたろう達に戦い方に制限がかけられてしまった。


龍太郎りょうたろうはあの真紅の炎を、純也じゅんやくんは吸血鬼の馬鹿力を封じられた事になる。


「面白くなってきたでしょ?ねぇブレッドウィッチ、そろそろ私達だけで遊ばない?」

「そう何度も挑発に乗るか………って言いたいが、佳鈴(この子)の安全も確保しておきたいからな。イイぜ、久しぶりに本気で殺しに行ってやるよ」

「あは♡ 時間も経ってるから、あの時の悪魔の力をもっと引き出せたのかな?」

「確かめてみるか?」


フレネがセツさんを挑発して、それに乗った。


セツさんは朱里しゅりさんと目配せをすると、朱里しゅりさんは式神しきがみを一体だけ作り出してセツさんの胸ポケットに忍ばせた。


「お守りよ、その子を身に着けてたら、魔眼封じはある程度軽減されるわ」

「ある程度なのか?」

「時間が無いからコレが精一杯よ、それでもアンタなら大丈夫でしょ?」

「ああ、まかせてくれ。そっちも、彼女を頼むぞ」


私は朱里しゅりさんの指示のもと、彼女について行ってこの場から離れていった。


そしてこの場には、人外しか居なくなる。



龍太郎りょうたろうっ、ソッチはまかせるぞ!!」



そう言うとセツさんは、さっきから準備していた魔力を解放する。



胸の妖傷が、今までで一番強く紅く灯り、激しく脈打つ。




その瞬間、彼女の影が膨れ上がった。




地面を這うように広がる赤黒い魔力が、まるで生き物のように彼女の足元から這い上がり、長い紅い髪を逆立て、肌を妖しく照らす。


服が燃えるように逆巻さかまき、赤黒い魔力が彼女を中心に渦を巻いて爆ぜ、それが魔力の外套がいとうとなる。


瞳が縦に裂け、深紅の光が溢れた。

白い肌に黒朱こくしゅの紋様が走り、爪が鋭く伸びる。肌にはところどころ黒い鱗が浮かび、指先から零れる魔力が空気を焦がす。


背中から二枚の翼が開いた。


骨も肉もない、純粋な紅蓮の魔力が形作るベールの翼。

薄く透ける膜は血の色に揺らめき、端から端まで十メートルを超える大きさで空を覆う。

羽ばたくたびに熱風が巻き起こり、地面が軽く溶け始める。


それでいて、セツさん自身の顔立ちは変わらない。

むしろ、悪魔の力が加わったことで、紅い髪は艶を増してなびいて、人間だった頃よりも遥かに美しく、遥かに恐ろしくなっていた。




「アッハァ♡!! スゴイスゴーーイ!!

ブレッドウィッチ、ホントに悪魔みた〜い!♫」




子供のように目を輝かせてはしゃぐフレネ。


そしてセツさんに見惚れてポ〜っとしてる純也じゅんやくん。


その純也じゅんやくんの頭に峰打みねうちする龍太郎りょうたろう


「あでっ!」

「よそ見するな、来るぞ!」


ポル・ポトが動き出す!


それと同時に、セツさんはグラウンドを蹴って魔力の翼で空に居るフレネに突撃して行った!!


ポル・ポトVS龍太郎と純也


フレネVS魔人化セツ

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