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人外討魔伝記  作者: 一ノ瀬カイヒロ
第三章 穢れた胎の叫び
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第58話 莉桜を穢すもの

お疲れ様ですよ〜∠(`・ω・´)


さあ、そろそろ色々書いていきましょうか!


「ゲホッ、ゲホッ、ヒューっ、ヒューっ!」



ガンガラガッシャン!



床と机や椅子に身体を打ち付け、痛みが全身を貫く。


首の皮膚はロープで抉られ、赤黒い血が滲み、擦り傷が焼けるようにうずく。

気管は圧迫のせいでれ上がり、呼吸がゴロゴロと湿った音を立ててる。

肺が空気を求め、胸が痙攣するように動くが、最初はわずかな空気しか吸えない。


「ハアッ、ハアッ!」


浅い、苦しい。


酸素が少しずつ肺に戻り、焼けつくような感覚が胸を支配する。指先がピクピクと動き、爪で床を引っかいてしまった。


意識が戻りかけるが、頭はまだ霧に包まれたようでガンガンズキズキする。



机と椅子と床に身体を打ち付けた鈍い痛みと、喉が焼けるように痛い。

気管がまだ狭くて、息を吸うたびに鋭い痛みが走り、唾液と血が混じった泡が口からあふれる。


視界はぼやけてて、充血した目から涙が止まらない。


体が震え、筋肉が痙攣けいれんの後遺症で硬直しだす。心臓の鼓動が不規則に鳴り響いて、胸が締めつけられる。


「生きてる……?」


自分に問いかける声は、かすれ、ほとんど聞こえない。教室の空気が冷たく、汗で濡れた制服が肌に張り付いて、

膝がガクガクと震え、私は床に膝をついた。



「あらら、縄が千切れちゃったね?」



私の側で莉桜りおちゃんがあっけらかんとした口調で千切れた縄と、私の首に巻かれている縄をチラッと見ながら、少し残念そうにしていた。


「大丈夫〜? すぐに新しく首をくくれるようにするから♫」


私に向けて莉桜りおちゃんは手を差し伸ばして、私を立たせようとしてくる。


けど………




パンッ!




私は、()()の手を払い除けた。





「アナタ、誰なの……?」




震える声で、私は問いを投げた。


「ん?何言ってんの?私は…」

「アナタは莉桜りおちゃんじゃない!」


涙目のままだけど、私は目の前()()の目を見ながら断言した。


顔も、口調も、声も、仕草も、莉桜りおちゃんと同じ。だけど、莉桜りおちゃんの根底にある優しい雰囲気とでもいうのか……とにかく、私の心が「目の前のは莉桜りおちゃんじゃない!」と確信していた!


「私の知ってる莉桜りおちゃんは、笑顔で死んでなんて口が裂けても言わない!

アナタ、いったい誰なの!?」


喉がヒリヒリして声を出す度に痛い。けど、莉桜りおちゃんの姿をした何かは私をジッと見ながら、深くため息をついた。


と同時に、何が可笑しいのか急に笑い始めた。


「…………プッ、クククハハハハハハw」


笑い声が教室内に響いて、莉桜りおちゃんの姿をした何かから……言葉では表せない不気味な空気を出した。


なに……?っと思った瞬間だった。




ボゴッ!!




「ごっ!」




お腹に突然強い衝撃が走り、机や椅子を巻き込んで吹っ飛ばされて、教室後の荷物入れ身体を思いっ切り打ち付けられた!


息が詰まるような衝撃が全身を駆け巡り、内臓が圧迫されて、吐き気と冷や汗が一気に押し寄せてくる!


「あ〜あ〜、ちょっと素を出し過ぎたかな~?」


裸足でヒタヒタと歩み寄って来る莉桜りおちゃんの姿をした何か……苦しんでる私を見下しながら、莉桜りおちゃんの顔でニヤニヤしてる………気持ち悪い!


「フフっ」


軽く笑い、指をクンっと上げる仕草をすると、両手を掴まれる感触がして、見えない何かに掴まえ上げられて身体を起こされる。すると、さらにお腹に強い衝撃が連続して走る。


何度目かの衝撃に内臓が圧迫されて、私は嘔吐しそうになるが、


「はい、戻しちゃダメだよ〜♡」


口の中に見えない何かが入ってきて、込み上げてきた吐瀉物としゃぶつを私の胃の中に押し返してくる。


食道を何かが通ってる感触が苦しくてさらに吐きそうになって気持ち悪い!


「うボォ………ゴ……ゲホッ、ゲホッ」

「ヤダ、キタな〜いw」


完全に押し戻されて、見えない何かに解放されて咳き込む私を見てケラケラ笑う莉桜りおちゃんの姿をした何か。


気持ち悪さと痛みが相俟あいまって、少し意識が混濁こんだくする……。


「イイ顔になったね、佳鈴かりんちゃんw」


生気の少し薄れた私の顔を見て、イヤな笑顔を見せてくる……。

私と目が合うと、莉桜りおちゃんの顔をした何かは、私の口端くちはしから漏れ出た、ヨダレなのか胃液なのかわからないものに舌を這わせて舐めてくる。


「にが〜いw 女の子ならちゃんと色々衛生的にしないとダメだよ」


恍惚こうこつな表情をしながらそんな事を言ってくる。私にした事を棚上げにして、私の状態を責めてきて、私は彼女の眼をキッと睨みつけた。


「なにその目?キレてんの?」

「………………」

「まぁ答えられる訳ないかw」


近くの机に足を組んで座る莉桜りおちゃんの姿をした何か。


裸足にセーラー服の格好をしているせいなのか、どこか色気の様なものを感じる。


「私が誰か、よね?」


緑色の眼で私を品定めする様な眼で見てくる。


「私に名前は無いんだけど、知ってる奴は私の事をF,Eって呼んでくるわ」

「F…E……?」

「でもその呼ばれ方好きじゃないんだよね〜、何が良いかな〜?」


足をプラプラさせながら悩む仕草をする。


その間も気持ち悪さと痛みが続いていたけど、少しだけ回復してきて、意識も少しハッキリしてきた。


「そだ! フレネってのはどうかな?」

「フレ…ネ……?」

「そ! そっちの方がなんかカワイイ響きだしw」


莉桜りおちゃ………フレネと名乗った何かは、嬉しそうに、楽しそうに足をプラプラ大きく振って「私の名前はフレネ〜♫」と何かの鼻歌を歌ってご機嫌になる。


「んじゃ、改めて自己紹介としましょうか」


フレネが指を振ると、気持ち悪さと痛みと何かに掴まれて動けない私の身体が宙に浮き、ゆっくりとフレネの眼前にまで運ばれた。


「はじめまして佳鈴かりんちゃん、私はフレネ♡

現代の死霊使い(ネクロマンサー)よ」

「ネクロ…マンサー?」

「そ、ファンタジーによく出てくる、死者や幽霊を操ったり、闇魔法を使ったりするアレだよ〜w」


今私を押さえているのも、死者の魂を利用してポルターガイストを使っていると嬉々として言うフレネ。吐きそうになった時に吐瀉物としゃぶつを押し返したのも、ポルターガイストを利用したと嬉々として語った。


その証明に、ポルターガイストに使っている死霊を可視化させて私に見える様にしてきた。


無数の骸骨ガイコツの塊の様なものや触手の様なものが混ざり合っていて、ソレが私の手首に集まって絡み合っている……!



そして……莉桜りおちゃんのお母さん、瑞希みきさんを殺したのも自分だと満面の笑みで答えた!



コイツが……おばさんを………!!


「なん、で……」

「ん?そりゃ、この身体を作るために死んでもらっただけだよ?」


………なに……言ってるの?


私は思考が止まり、目の前の…フレネが言っている事が分からなかった。

身体を……作る……??



「うん♡ スマホを操作して鳴らして、佳鈴かりんちゃんをカマキリに襲わせる所まで上手くいったんだけどね、この身体の持ち主に余計な事されて死んじゃったからね。

メンド臭かったけど、新たに身体を作ることにしたんだ〜w」



……………ホントに何言ってるの?


前の……身体?

カマキリって………


「アレ? 分かんない?」


マジ?って顔をしながら私の表情を見ながら、フレネが自身の唇に指を這わせる。


「う〜ん、それじゃあ、私が何かってところから教えてくあげるわね♫」


どこか教師っぽく振る舞いながら、フレネは私ごと黒板まで移動して、チョークをポルターガイストで操りながら黒板に何かを描いていく。


「まず言っておくとね、私は死霊使い(ネクロマンサー)のフレネであり、佳鈴かりんちゃんの幼馴染み『月見里 莉桜(やまなし りお)』でもある」

「……?」

「私はね、死んだら誰に生まれ変われるかを選べる特別な存在なんだ」


自称じしょう、特別な死霊使い(ネクロマンサー)らしく、フレネは生まれ変わり…転生を繰り返して今日まで生きてきたと言う。


そして…趣味で人殺しをしているという。

特に仲良くなって身近な関係…仲良しな友達を殺す事が好きだと言った……。


狂ってる………。


それじゃあ、私も狙われていたってこと?


「うん♪ せっかく佳鈴かりんちゃんを殺してこの身体の持ち主の精神を殺して乗っ取ろうしたのに、佳鈴かりんちゃんを助けようとして自分が死んじゃったんだもん。あの時はビックリしたなぁ〜w」


……?

身体の……持ち主…?


転生を繰り返して、莉桜りおちゃんに転生して、そして私を殺そうとしてた。身体の持ち主って……いったい何を言って……


「あぁ、ソレはね、私が選んだ身体の持ち主、ホントなら流産するはずだったのよ」


流産すると分かっていたから莉桜りおちゃんの身体を乗っ取ろうした。

でも、たまに命が潰えそうになった時に人は思わぬ生命力をみせる時がある。それは胎児にも言えることだった。

莉桜りおちゃんの生命力を甘く見て魂を定着させてしまった為に、莉桜りおちゃんの魂に寄生する形で転生してしまった。


つまり、莉桜りおちゃんは一つの身体に2つの魂を、莉桜りおちゃんとフレネの魂を宿した重魂者(じゅうこんしゃ)だったという。


「誤算だったんだ〜w

まさか死ぬ直前になって生命力発揮してくるんだもん。そのままじゃ私の魂が取り込まれる可能性もあったから、とりあえず寄生するとこまでは良かったのよw」


さらなる誤算として、龍太郎りょうたろうが妖魔狩りを生業なりわいとしてる鬼の一族だったことも含まれていると上機嫌に話した。


ケラケラ笑いながら悍ましい事を……莉桜りおちゃんの顔で語るフレネに、物凄い嫌悪感が私の中で渦巻く。

莉桜ちゃんことごとけがしているみたいに思えて……。


「でも……」


フレネが私の顎をクイッと上げて、顔を間近に近付ける。


「嬉しい棚ぼたもあったのも事実」


棚ぼた……?


佳鈴かりんちゃんっていう、まれの心臓を持ってる女の子と出会えたw」


私……?

言ってる意味がわからない……


「なんかよく分かんないけど、アジアの幻獣みたいなの?

角生えてなんかスゴイのの心臓を持ってるみたいよ佳鈴かりんちゃんは」


人伝ひとづてに聞いたことだったらしく、よく覚えていないらしいが、目の前のこの狂人の目的は……私の心臓だと明言した。


「だから佳鈴かりんちゃんには、死にたくなるようになるまで追い詰めさせて貰うからね♡」


理由もわからず、私は目の前の…莉桜りおちゃんの顔をした狂人死霊使い(ネクロマンサー)に、拷問宣言を受けてしまった。



ジョン·ジェーンでJJも居るし、イニシャルで呼ぶキャラクターはコイツだけにしたくて、F,Eはフレネにしました。


フレンドエネミーからフレネ。

安直やけどえっか!(≧▽≦)

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