第50話 不穏な噂と見えない影
お疲れ様ですよ〜∠(`・ω・´)
頑張って書いていたらもう50話!
ホントに読んでくださる皆様には感謝しかありません。
今後もよろしくお願いします∠(`・ω・´)
あとそろそろ戦闘シーン書きたいけど、もうちょいお付き合いくださいませ。
翌日。
「痛っ……つ〜〜〜っ」
トイレで私はボ◯ギノールを塗ってた。
ちょっと切れてました。
まだジクジク痛む……。
子どものイタズラは何回か受けた事あるとはいえ、まさかカンチョーしてくるとは思わなかった。
普通女の子にカンチョーしたるするかなぁ……?
トイレから出て手を洗って、私はリビングに戻って朝ご飯を食べに行く。
机の上に出汁巻きと焼いた鮭の切り身にみそ汁とご飯のいい匂いがして来た。
「大丈夫か?」
「うん、とりあえず大丈夫」
昨日のことでお尻の負担を減らすように、龍太郎は畳の部屋から座布団を私の座る椅子に乗っけてくれてた。
「学校にこれ持って行っとけ」
っと、私のカバンに入る小さなクッションを手渡してくれた。
私は龍太郎に感謝しながら、つい昨日のことが気になって朱里さんの姿を探した。
「どした?」
「え、あ〜……うん……………ねぇ龍太郎、そういえば朱里さんは?」
「アイツなら用事があるとか言って、朝早くから出て行ってるぞ」
「そう…なんだ」
「どした?」
「え!? ううん!なんでもないの!アハハ…」
「?」
ドモってしまう私に龍太郎は首を傾げてたけど、私は笑って誤魔化してしまう。
だって、朱里さんがVTubeeしてるなんて思ってもみなかったし……。
本人に色々聞いてみたい事あったけど、セツさんが関わってたみたいだし、今日の帰りにでも訪ねてみようかな?
今日は日直だから早めに家を龍太郎と一緒に登校して、今日も1日……と思っていたけど、この日は少し不穏な事を聞いて、それが気になる1日になってしまった。
それを聞いたのは朝のHRが始まる前、友達と喋っている時だった。隣の席の子達が、1週間前に集団飛び降り自殺した先輩の事を話していた。
龍太郎から少し聞いていたからか、私はついその会話に聞き耳を立ててしまった。
「ねぇ、そういえば聞いたアレ?」
「ん?なに?」
「例の自殺した先輩の会社、倒産したんだって」
「ええ?たしか超大手のゼネコンだったよね?
なんで倒産したの?」
「なんでも先輩のお父さん、社長が自殺したんだって」
「え?マジ?」
「首吊り自殺だって。しかも昨日」
「昨日? え、アンタなんでそんな事知ってるの?」
「いや〜、ウチの部長がさ、その先輩の彼女だったんだけど、部長実は先輩の赤ちゃん妊娠してたんだ。ワタシ部長と仲良いし相談されてたんだよ」
望んで妊娠した訳ではなく、その部長さんが気付いた時には既に堕ろすことが出来ない状態だったらしい。
「部長がさ、死んだん先輩の子どもの為に、せめて先輩の親に認知とか色々してもらおうとして連絡してて会う約束してたんだって。そしたら……」
訪ねた社長室で首を吊っていたらしい。
「しかも、何故か社長だけじゃなくて、先輩の取り巻きだった人達も一緒になって首吊ってたて」
「え………マジ?」
社長室での集団首吊り自殺。
部長さんのみならず、彼女を案内した社員さんも腰を抜かしたらしく、警察に連絡するまで茫然としていたらしい。話を聞いていた友達もドン引きしていた。
「んで、その時にありえないものを見たって、震えて言ってたんだ」
「ありえないもの?」
「うん。部長が言うには、窓の外にセーラー服を着た裸足の女の子が笑ってコッチを見てたって」
「え、ここで心霊?」
目が合ったと思った瞬間にセーラー服の女の子は消えていたらしい。
「もしかしたら、そのセーラー服の子も先輩に酷い目に遭わされて死んじゃって、その恨みで先輩の関係者を呪い殺してるんじゃないかなって」
…あの先輩ならありえそうって思ってしまう。
龍太郎が言うには、妖魔に魅入られる人はの特徴は、虚栄心が強い、自己愛が強い、損得勘定が強い。他にも承認欲求や執着心が強いことや、嫉妬深いこと。
先輩の場合だと、虚栄心と損得勘定がそれに当てはまってたみたい。
「で、ここからは大きな声で言えないんだけど、そのセーラー服の子、眼が緑色だったんだって」
…………え?
心臓が嫌な感じで跳ね上がった。
「えっ………ねぇそれって…………」
「うん、栗原さんの手前だから大きい声で言えないけど、もしかしたら………」
友達が小声でそう言っていたけど、そんな事はない。
だって莉桜ちゃんは……私の目の前で……………
「でも、だったらなんでセーラー服なの?」
「わかんない。だから見間違いかもしれなかったから、警察にも言ってないみたい」
「そりゃそうでしょ、そんな幽霊見ました〜、なんて言ってもねぇ」
2人の会話に、私は否応なくあの時のことを思い出して、嫌な汗が吹き出る。
事情を知らない人達から見ればそう映るかもしれないけど………
「…………」
莉桜ちゃんの事が頭を過ぎり、それと同時に莉桜ちゃんのお母さんの瑞希さんの顔が浮かんだ。
そういえば葬儀のあの時以来、瑞希さんとはまだ顔を合わせていない。
あんな話を聞いてしまったせいか、莉桜ちゃんの所にお線香を上げに行こうと思う。
後で龍太郎にも付き合ってもらおう。
友達の会話が聞こえていたのか、龍太郎も彼女らの会話に耳を傾けながら、私の様子を見ていた。
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警察&??side
佳鈴の父親、栗原 晋也警部は頭を抱えていた。
つい1週間前み集団飛び降り自殺があったのに、今度はその自殺した1人の…父親とその関係者達が集団自殺。
息子の問題行動を揉み消し続けてきたロクでなしで死んでも誰も悲しまないとは言え、こうも連続して集団自殺が起きるなんて異常極まりない。
「警部、司法解剖の結果が出ました」
部下の一人から手渡された7人分の司法解剖の結果に目を通す。
死因はやはり首吊りによる窒息死で間違いない。
「スマホやパソコンは?」
「調べましたが、彼等がネットを通じて接触した痕跡はありませんでした」
栗原警部は「そうか…」とため息をつく。
前の集団飛び降り自殺の時もそうだった。
飛び降りた人物たちに連絡を取り合った痕跡が無い。
ネットやスマホでダメなら、手紙や郵便でのやり取りかとも思ったが、郵便履歴をみても何の痕跡も無かった。
唯一の接点と言えば、どの連中も性格に問題があった事くらいだろう。
「パワハラに暴力に万引き、どいつもこいつも多少犯歴があるか、隠れて何かしらやってることくらいしか共通点が無い……いったいどうなってるんだ?」
端的に言えば人間のクズとも言える連中だが、自殺する動機が不明。関係者達を色々と洗ってはいるが、何もでなさすぎて捜査は難航。
もう一つ考えられるのは、そういった人物をターゲットにした仕置人のような事をする愉快犯、っといった線があるが………
(こっちもこっちで何も捜査線上に浮かばない。いったい何がどうなってるんだ……)
そうして警察達が頭を悩ませていた時、その警察署上空で裸足のセーラー服の少女がニヤニヤした顔で見下していた。
クスクス笑い、頑張って捜査して事件解決への情報を集めているその様子が滑稽に見え、彼女は自身の周りに浮かせている菓子パンを手に取り食べはじめた。
「ププッ、ムダムダw
科学捜査や人間の情報収集なんかで分かることなんて無いのに、ホントにおツトメご苦労サマw」
甘いクリームを舌で転がしながら、次はペットボトルに入った甘い炭酸飲料で流し込む。
「ホンっト、パパさんは仕事熱心だよね〜w
アンタ達の事をこれでもかっ!って調べてくれてるわよ」
彼女の周りは、霊感を持っていなければ眼には見えない悍ましい光景があった。
彼女の手によって自殺させられた者達は、魂を鎖で繋がれ、死んだ時の痛みと苦しみを延々と繰り返し与えられ続け、苦悶の表情と悲壮の嘆きを上げており、彼女はその声を肴にして菓子パンと甘い炭酸飲料を呷った。
そしてチラッと下に視線を向けると、1人の外国人に目を付けた。
その外国人は、許容量を超える工事現場の廃材をトラックの荷台に積み重ねていて、ちょっと運転を誤れば大惨事になるような状況で運転していた。
「お、イイじゃんイイじゃん♪」
彼女の眼には、その外国人が黒い映っていた。
それは悪意のモヤとも言うものか………
「どれどれ〜?」
その外国人に彼女は一つの霊を取り憑かせた。
「ふ〜ん…………悪党ってよりも、考える方向を間違えたただのアホって感じね」
取り憑かせた霊からその外国人の事を読み取り、彼女はニヤついた。
人差し指をクンと回すと、霊がトラックのタイヤに入り込み破裂させた。
パンッ!!っと大きな破裂音が響き、トラックはアッという間に横転して他車を巻き込み、歩道と車道に荷物をブチ撒けて通行止めにした。
運転していた外国人は、トラックの荷物の中の一つにあった10ミリの鉄筋が衝撃とともにトラックの錆び付いたボディを貫き、後頭部を貫いて口から鉄筋が出ていた。
「はい、回収回収〜♪」
死んだ外国人の魂を即座に抜き取り、鎖で縛る。
未だに自分が死んだ事に気付いていない外国人は何かを言っているが、彼女はニヤついてから鎖に力を込めると、その魂が声にならない悲鳴を上げた。
「アンタも不運よねw
私に見つかったからこういう事になったんだよ」
鎖を握り、魂から恐怖と似た感情が鎖を通して伝わってくる。
「しんどい事、ツラい事、キツイ事、難しい事から逃げて、悪知恵ばかり働かせて、自分の都合の良いようにして来たからこうなったんだよ?
自由に生きたかったら、自由の責任を取らないとね?♪」
言う事を聞かない子どもに教えるような口調でそう言うと、彼女は魂を鎖で引っ張り、鎖の出ている魔法陣の中に魂を閉じ込めた。
「さて、そろそろ見つけてくれるかな〜?♪」
指をクルクルして霊を操り、食べて飲んだ菓子パンの袋と空のペットボトルをコンビニのゴミ箱に入れて、彼女は再び宙を歩き出す。
「仕込みはしっかりしとかないとね〜♪」
期待した未来を夢見ながら、彼女は悪意マシマシの行動を開始する。
「ちゃんと絶望してね佳鈴ちゃん♪
でないと、もっとヒドい事しちゃうからね♫」
薄々感づいてる方もいるかも知れませんが、もう少しお待ちくださいね(^_-)-☆




