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人外討魔伝記  作者: 一ノ瀬カイヒロ
第二章 弾丸の魔女
31/85

第30話 愛称

お疲れ様ですよ〜∠(`・ω・´)


みんなお酒飲むときはほどほどにな〜ヽ(=´▽`=)ノ

では、続きですよ〜!

「ごんメンね、こがわらせチャて」

「だ…大丈夫………です」


全身物体Xまみれにされベアードはドムが井戸からんだ水をぶっかけられて意識を取り戻し、同じく物体Xの上で寝てる彼の奥さん、マリアの足を掴んでってお風呂場に突っ込んだ。


んで、さすがに人の奥さんを…………ってか物体Xで汚れてる奥さん(酔っ払い)には触りたくないらしく、『サッサと洗ってこい』とドムに言われ、ベアードはハイと頷くしかなかった………。


ベアードがお風呂の間、ドムはマリアが壊した扉の付け替え。外にあった倉庫に何個も扉のストックがあったのは驚いたけど……。


今でもあの時のことを思い出すと、かなりの酒臭さと物体Xの酸っぱい臭いが鼻を突くように思える………。


「カじょハ、ボクのメ、マリア、ダジョぶだか、あんしシテ」


自分のお嫁さんだから怖がらなくても大丈夫だとよとは言ってくれたが、正直あんな醜態しゅうたいを見せられてからじゃ全然説得力せっとくりょくは無かった……。


現に今も…………


『………んにゃはぁ……………ふぁへへはぁ♡』


ソファの上で、へそ天で寝コケる大型犬のようなダラシない格好と寝相と寝顔を見せていた…………。


最初二人は私を身綺麗みぎれいにする為にマリアにお願いするつもりだったらしいが、こんな状態じゃ頼めない。

この時はまだ助けてくれたドムとベアードでも、車に乗り降りする時に抱き上げてもらったり、ドムが頭を優しく撫でてはくれていたが、私の体が強張こわばった事に気付いた二人。


あかも目立ってにおうとはいえ、変態ども(グリムネスト)にされた事を考えればそこに行き着く。


ご飯を食べさせてくれたおかげで幾分いくぶん

は心が軽くなってはいても、まだ大人の男の人には抵抗はあった。


………………マリアとベアードとの物体X(リバース)合戦の時は想定外だったけど。



『ふにゃ〜?』


風呂に入れて洗っても起きなかったマリアが寝惚ねぼけた声を上げながらいきなり起き上がり、私は突然動き出した彼女にビクッとしてドムの後に隠れた。


『あれ〜?ベアード帰ってたの〜?おかえり〜』

『ただいまと言いたいけど、マリア、頼むから酒は………』

『ゴクッゴクッ』

『…………言ったそばから』


水の代わりのように密造酒ムーンシャインのどうるおしてまた酒臭くなる…。


『あ、ドムもおかえり〜!』

『おぅ』


ドムのない挨拶あいさつにもニッコニコの笑顔で応えたマリアだったが、ドムの後に隠れる私を見つけて?が浮かんだ。


黒い髪に黒目の私、ドム、そしてマリア自身を交互に見て何を思ったのか、


『アタシ〜、ドムの子供産んだっけ??』

『俺にも選ぶ権利くらいあるぞ』


黒い髪と目はドム、肌は自分かな?っと解釈かいしゃくして頓狂とんきょうな事を思ったらしい………。

この時から色々とバグってる。


『んじゃ〜?その子だれ?ドムの隠し子??』


このままじゃらちかないので、簡潔かんけつに私のことを話した。



『ズビっ……うぅ………な、なんて不幸なの〜!!』



酒が回っている為か鼻水混じりで泣いたマリア。

完全な泣き上戸。


『そんな訳で、この子を……』

『この子ここで一緒の暮らすんだよね!子育て初めてたけど、アタシ頑張るよ!』


一時的に保護して日本に返すと言おうとしたが、マリアは肝心かんじんなところを聞いておらず、この時点で私を養うことを決めてた。


ベアードが違うと言うも、完全にスイッチの入ったマリアは誰にも止められなかった………。


『今日からアタシがママだよーー!!♡♡♡♡』


全身からあふれんばかりの愛情表現で私に抱き着こうとするマリアに、私もベアードと同じ目に合うと勘違いをしてドムを盾にし、彼が流れでマリアの顔を掴んでガードしてくれた。


『ちょっと!なにするのドム!アタシはママなんだぞ〜!』

『何がママだよ、完全におびえてんじゃねぇか』

『この子はアタシがメイイッパイの愛情込めてそだてるの!』

『だったら怖がらせんじゃねぇ』

『ハっ!もしかしてドムもこの子のパパなりたいの!?じゃあ一緒に育てるぞー!!』

『ダメだ会話にならねぇ……』


それからも、『アタシがママになるんだーー!』とわめいて私を追い回し、ドムの周りをグルグルグルグル走り回って何周か目に捕まってしまい、キスしてこようとしたから全力で拒否きょひったのが懐かしい……。


さすがに吐いてはこなかったが、あの時は本気マジで嫌だったなぁ………。

まぁ結局キスはされたけど……………。


ファーストキスは酒と胃液の味だった………。


==================================


『で、この子なんて名前なの??』

『………そこからかよ』


散々キスされて落ち込んだ私にベアードが必死でフォローをしてくれているなか、マリアは私が酷い目に遭ったということ以外を全部忘れてた…。


酒とマリアのアホが混ざるとポンコツを生み出すのはベアードとドムにとっては日常茶飯事にちじょうさはんじれていたが、私にとっては未知………というか日本でもここまでブッ飛んだ人は会ったこと無い。


無さ過ぎてマリアが最早恐怖もはやきょうふ象徴しょうちょうになっていて、ベアードの後に隠れて小型犬のようにブルブル震えてた。


『セツコって名前だそうだ』

『セツ……コ?不思議な名前だね〜?』

『日本人だとよ』

『ニホン……ジン?』


戦争していた相手の国も把握してない……。


『う〜ん……じゃあセツだね!よろしくねセツ〜!』


少し悩んで私の愛称を勝手に決めて、隠れてた私を抱き上げてクルクル回ってマリアは喜んだ。


ベアードの後に隠れてたのにも関わらずいつの間にか抱き上げられてたことに「!?」と混乱してマリアのすがままにされて固まり、そのままお風呂へと連行されていき、アッという間にスッポンポンにされて、私はもう大人おとなしくマリアのされるがままにされた……。


でも、久しぶりのお風呂はホントに気持ち良かった。

しばらくして、






『おっ待たせ〜!!セツがカワイイくなったよ〜!♡』



ホントに気持ち良かった……。

あの酒臭い人がどうやったらここまで気持ち良く出来たんだか、今でも謎だ。


まぁ服はマリアの着れなくなったシャツを1枚、ダボダボだったけどとりあえず着せてくれ、初めて履いた布の簡素なスリッパで足を保護。

家の中で靴を脱がない文化風習には驚いたなぁ。


そんで伸び放題だった髪もマリアの手によってキレイに整えられた。

戦時中は髪の毛はもっぱらオカッパ頭だったけど、初めて長くなった髪をマリアは簡単にローテールに仕上げて、目元もハッキリ見えるように前髪を整えてくれた。

多少大きなハサミだったのがちょっと怖かったけど。


「Wow, this is amazing.」


ベアードが笑顔で私を英語で褒めてくれた。


まだあの時は意味は分からなかったけど、褒めてくれたというのはなんとなく分かったからちょっと気恥ずかしいとも思った。


ドムはタバコを吸いながらチラッと一瞥いちべつして『ま、良いんじゃねぇのか』とぶっきらぼうに言って、そのままタバコをくゆらせる。


『ドム!もっとセツにカワイイ!って言って!』


で、ドムの反応にマリアが頬を膨らませて、私を抱き寄せて抗議した。人形の様に振り回されて私は目が点なんだけど、マリアは気にしないどころか気付いてない。視野狭窄しやきょうさく


『なんだよ、なんか文句でも……』

『そんなんじゃ立派なお父さん(イイパパ)にはなれないよ!セツ()がせっかくカワイイ顔を見せたんだから、ちゃんとホメて!じゃないとっ、おっぱい窒息の刑にするよ!』


はたから聞けば随分ずいぶんうらやましいと思うけいなんだけど、ドムの顔は心底嫌しんそこいやそうな顔をした。


顔と胸の圧すごい………。


『さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ!!』


詰めに詰め寄っているけど、そのおっぱい窒息の刑になんで私が処されてるんだよ………。

私の頭はマリアのデカすぎる胸に挟まれて一緒にドムに迫り、マリアが動くたびに胸の圧が頭と顔を圧迫する……。


さすがに見てられないとドムが折れ、マリアから解放された私はドムの前に………。


『…………………』

「…えっ…と…………」


しばしの沈黙ちんもくが私とドムの間に流れたが、ドムは車の中でしてくれた様に私の頭に手を置いて優しくポンポンと撫でて、


「Isn't that a good match?」


私と目線を合わせず、そっぽを向きながら優しく撫で続けた。


『う〜ん……60点ってとこだけど、ドムにしては上出来かな?♡』

『その点数はどこから?』

『頭ポンポンがうらやましいから!♡』

『やれやれ』


ハニカムベアードにツッコまれながら、騒がしくもホッコリとした空気が私の心の氷を少し溶かしていく様に思えた。


それにそろそろ全員お腹も空いてきた頃だ。


『さて、そろそろ焼けたかな?』


ベアードは私がお風呂に入れられている間にオーブンでチキンステーキを焼いていて、香ばしい肉の香りが部屋に広がって、私のお腹の虫がまた「ぐ〜」と鳴った。

お腹の音を聞かれて顔を真っ赤にした私にベアードとマリアがニコニコして、ドムは気にせずに頭をポンポンする。


『さて、ご飯にしよう!』

『わ~い!ご飯なにかな〜♡』

チキンステーキをお皿に乗せていて両手に塞がっているベアードの横にマリアが近寄り、ピーピーと音が鳴る圧力鍋を手に取ってロックを力尽ちからずくで外した……直後




ボンッッッ!!!!




圧力鍋が突然爆発した。



爆発の衝撃で鍋のフタがキッチンの天井にブッ刺さり、鍋の中身も盛大に宙を舞い、ベアードとマリアはその中身を雨のように浴びた……………。


中身は牛乳で煮込んだオートミール。


『アッツーーーー!!』

『アレ〜??』


二人同じくらい浴びたのにこの差…………。


ベアードは転げ回り、マリアは『なんで〜?』といった顔。


で、爆発に驚いた私はドムにまたしがみついてガクブル………。ドムは動じずにタバコをプカプカ。

チキンステーキは牛乳とオートミールがトッピングされていた。




『マ〜リ〜ア〜!!』

『エヘヘ、なんかゴメン♡』




悪気無くやったマリアだった。


アメリカのホームドラマに出て来るおバカなゴールデンレトリバーかよ……ハァ。

この度、依頼してた絵師さんから完成した絵を頂きました!ヽ(=´▽`=)ノ

第1話の冒頭に設置しますので、是非ともご覧ください!

絵師さんは木乃国きのくにかなさん!

今後も依頼しますのでご期待ください!∠(`・ω・´)

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