11 魔物とは?
毎週日曜日と水曜に投稿するようにします。
俺達は野営の準備を始めていた。
「どんなのが出てくるのだろうな…」
「俺はこの戦いが終わったら………」
「待て待て待てストップ!フラグを立てるな。」
こんな会話が繰り広げられていて、
「みんな余裕過ぎんか?」
「そんなもんじゃないんですか?
仮にも最高位のクラスである、Sクラスですし!」
俺の頭では
『ですしおすし』
が流れていたが気のせいだろう。
「俺はこの戦いはわからない。」
「と、おっしゃいますと?」
「嫌な予感がするんだ…」
「はぁ、」
「ま、思い過ごしだと思いたいな!」
「そうですね~!」
弛んだ声が聞こえる。
ただなんだろう。嫌な予感がするのだ。
予測ではなく本能的な何かが俺の中でうずいていた。
「「「「グギャオオオ」」」」
魔物の声が聞こえた。
俺は考えた。
その結果今回の魔物には理性がありこの時間帯が好機だと知っている可能性がある、と。
目にも止まらぬ速さで駆け巡り、
『万能結界』
『広域身体強化』
『テラフレイム テラフレイム テラウォーターボール』
これは俺が開発した、水蒸気爆発魔法だ。
常人の魔力量じゃテラフレイム一回しか打てない。
爆ぜろ
俺は祈った。
消費魔力がえげつない。
身体強化のかかった足で戦場を駆ける。
剣でオークを切りながら。
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やつが居た。
魔物のような見た目だった。
なのに神のような風格を備えていた。
言うなれば、邪神…………
まさかこいつがっ!?
「オイオイ、コンナコゾウガオレノグンヲトッパシタノカヨ。」
「お前は誰だ?」
「オレハカミノキシダンダンチョウ、マジンジュウニニンショウ、キジンノミカエルトハオレノコトダゾ」
「誰だかはしらないが、その圧倒的な風格が只者ではないことが、分かる。」
「コシヌケガ。」
お前も十分腰抜けだ。
俺と会話している時点でな。
と、言いたいところだが、火に油を注ぐだけなのでダンマリを決め込む。
「神の騎士団団長、といったか?」
「アアソウダ。」
魔物が神の騎士とはどうなっているんだ一体!?
「魔物とは一体?」
「メイドノミヤゲニオシエテヤロウ。
テンカイノクニルベリオスト、セイオウコクルベリオスノアイダニイチスル、カミノキョジョウデマモノハセイサンサレテイルノダ。
カミヘノカギヲシッテイルカ?」
なんだそれは?
「サァ?知らないな。」
「フッ、ダロウナ。カミノカギヲ12コミツケタトギ、トビラハヒラカレン。」
やばい、脳内がはてなマークで埋め尽くされる。
「お前は何を?」
「スコシ、シャベリスギタナ。
タタカオウ。
サア、マオウ、オドリクオウ、ソシテシネ!」
よし、考えるのをやめよう!
「ああ、そうか。レッツダンシングと行こうじゃないか!
土斬」
「ナニッ?
ハッ、ショウジキナメスギテイタナ。」
「結構なこった。」
魔法を使う暇が全くと言っていいほどない。
なんとかして隙を作るしかないのだが、
それには、モートンとニニールが必須だ。
ヒットアンドアウェイ。これに尽きる。
『相手よりこちらが遅ければ、最小限の動きで回避する。』
『相手のほうが力が強ければ、いなす。』
これが、足止め戦法だし実際相手の体力を削っている。
「チッ、コシャクナ。」
「俺は、援軍をまつだけでいいんだよ!」
「ハッ、ナサケナイナ。」
次打つのは最後にしないと体力が持たない。
だから、首を狙うか、脚を狙うかだ。
この場合足を狙ったほうがいいのだろう。
「炎斬」
「ナニッ、タダモウヒッカカラヌゾ。
オマエノコウゲキハミキッタ。」
「ああそうだオマエに攻撃を当てれないんだよ。」
「ナラコウサンシロ。」
「勘違いするなよ!」
「攻撃するのは師匠だけではありませんよ。」
「遅かったな…」
「すみません…師匠」
「私のこと無視しないでくれる!?」
遅れた分際で物を言うなよな。
「悪いなニニ!
助かったよ!正直もうすぐ魔力切れだった。
魔力回復役持ってないか?」
「持ってるわよ」
ポイっと飛んでくる。
「ありがとな!」
「師匠!
早く広域身体強化魔法をかけてくださいよ!」
「了解!」
「助かるわ」
「一気に攻めるぞ!『体力を魔力に変換する。これは、契約だ。』」
「コイツラ、ニンゲンノクセニナンデオレトドウトウニタタカエルンダ?」
「お前にはないものがあるからだよっ!」
「ソレハ、ナンダ?」
「仲間だよ!」
「フッ、クダラナイ。」
「そして、お前はそのくだらないもののせいで負けるんだよ。滑稽だ」
「フザケルナ。
オレハメガミサマカラジキメイヲイタダイタノダ。
シッパイハユルサレナイノダァ」
「所詮こんぼうを振り回す脳しかないのか、、、」
「ダマレ!コレハメガミサマカライタダイタキョウメツコンボウナノダ。
オマエラガモッテイルナマクラトイッショニスルナ!」
「そうかよ!
じゃあ死ね!!!」
「クッ、オレガシンダラアノカタニメイワクガカカルノダ。
シヌワケニハイカナイナ。」
「『真実魔法、真実を語れ。』
オマエは主を裏切ることになる。
残念だったな。」
実はこの魔法、結構魔力消費が多いから、大罪人にしか使われなかったりする。
「クッ」
「年貢の納めどきだな。」
「カミトハ、ワレラヲウミダシテクレタオンジンデアリチチダ。」
「神とは戦えるのか?」
「カミノサイコウケッサクノ12タイタオシ、カギヲテニイレルヒツヨウガアル。
ソシテ、サンシュノチカラガヒツヨウダ
ソレハ、サンシュノジンギヤヒトトシテモッテイルベキモノナドトイワレテイルガオレハシラナイ。」
「ふむ、神は何ができるのか?」
「ワレワレヲツクリダスコトダ。」
「最後の質問だ。
鍵の保持者はどこにいる?」
「ワカラナイガココニイル。
オレハカギノホジシャダ。」
「そうかよ!
だったらしね!!」
「アリガトウ…」
不適な笑みを浮かべながらいう。
「不思議なやつだったわね。」
「ものすごい強敵でしたよね…」
その瞬間奴の背中から、黒いモヤが溢れ出し………




