♥ 高級レストラン ３ ／ 豪華なディナー ３ ／ 個室 ２ ／ 観光デート ２０
皿に盛り付けられている料理は何れも見た目が綺麗で、食べるのが勿体無くなる。
凡人には思い付かない料理長のセンスの良さが光って見えるよ…。
レストランだから、シェフかな？？
美味しそうだけど、何れも盛り付けられてる量が少ない。
フルコースって一皿に少ししか盛り付けられてないから嫌いだ。
セロフィート
「 マオ、フルコースが終わったら好きなだけお代わりしてください 」
マオ
「 いいの？
だって高いんだろ？ 」
セロフィート
「 良いに決まってます。
何の為に個室を予約したと思います？ 」
マオ
「 …………オレの為……だよな？（////）」
セロフィート
「 量の少ない一皿にマオが満足するとは思ってません。
気に入った料理があれば、好きなだけお代わりしてください 」
マオ
「 う、うん！
有り難な、セロ！ 」
セロフィート
「 ふふふ…。
さぁ、冷めない内にいただきましょう 」
マオ
「 だな！ 」
オレは〈 大陸神 〉へ食前の祈りを捧げた。
──＊──＊──＊── １時間後
フルコース料理のデザート迄食べ終えたオレは、もう１度食べたいと思った料理を大盛りでお代わりした。
ウェイターに見せてもらったメニューの中から、気になる料理も大盛りで頼んで完食した。
デザートも１０種類は頼んだ。
高級なフルコースを食べて、気になる料理を大盛りで食べれるなんて、夢でも見てるみたいだ！
人目を気にしないで、思い切り好きなだけ食べれるのって、最高だな〜〜〜（////）
マオ
「 …………セロ、此ってさ、夢じゃないよな？ 」
セロフィート
「 夢…です？
現実ですけど？
明日は１０件目の依頼を受けますし 」
マオ
「 もう明日なんだな…。
──でさ、明日はどんな依頼を受けるんだ？ 」
セロフィート
「 山へ入り、野生のボアを退治します 」
マオ
「 ボア？
ボアって何だ？ 」
セロフィート
「 サイ程の大きさで気性の荒く猪に似た怪物です。
〈 時空の亀裂 〉の悪影響を受けて突然変異でもしたのでしょう。
群れで行動しますし、縄張り意識が強く、ボアの縄張りへ入ると獰猛になり集団で襲い掛かって来る厄介な怪物です 」
マオ
「 何か大変そうな依頼だな… 」
セロフィート
「 依頼主は領地の山でトミュルと呼ばれる高級品の茸を育ててます。
収穫時期になるとボアの群れがトミュルを掘り起こして食べてしまうそうです 」
マオ
「 トミュル？？
トリュフとは違うのか？ 」
セロフィート
「 トリュフより長くて太い立派な茸です。
芳醇な香りがと黄色が特徴です。
“ 黄金のトリュフ ” とも呼ばれてます。
ボアは鼻が良いので、トミュルを掘り起こすと根迄食い荒らしてしまうそうです。
根を食べられてしまうと来年からはトミュルが生えなくなるそうです 」
マオ
「 ふぅん…。
トミュルが掘り起こされる前に、集団で山の中に生息してるボアを根絶やしにすればいいんだな？ 」
セロフィート
「 トミュルはボアにとっても御馳走です。
山の中にはボアの巣が幾つもある筈です 」
マオ
「 ボアの巣かぁ…。
どんな巣なんだろうな…。
倒したボアはどうするんだ？ 」
セロフィート
「 解体屋へ持って行き、解体してもらいます。
素材は冒険者ギルドが買い取ってくれます。
肉は必要なら貰えますし、必要なければ冒険者ギルドに買い取って貰えます 」
マオ
「 ボアの肉って食べれるのか？ 」
セロフィート
「 正しく下処理をして確り臭みを取れば食べれます 」
マオ
「 個人じゃ出来ない人はどうするんだ？ 」
セロフィート
「 主に宿泊している厨房に頼んで下処理や臭み取りをしてもらいます。
其の時に５分の１を御礼として厨房へ渡します 」
マオ
「 へぇ？
じゃあ、５頭分の肉を頼んだら１頭を渡す事になるんだな 」
セロフィート
「 そうです。
御世話になった人に渡すにしても、下処理と臭み取りを済ませてからの方が良いです 」
