♥ キルト展示場 1 / 観光デート 9
──*──*──*── キルト展示場
《 商店街 》にある生地屋へ入って、色んな絵柄の生地を見たり触ってみたりしていたセロとオレは、珍しい生地を沢山見られて満足した。
何も買わなかったけどな〜〜。
生地屋の店内を見て回っていた時に、キルト展示会のチラシが貼られているのに気付いた。
そんな訳で、セロとオレは色んなキルトが展示されているキルト展示場に来ていた。
街民の主婦や学生が手作りした自慢のキルト作品,パッチワークキルト作品が展示されていて、お触り禁止だけど、目で見て楽しめる様になっている。
様々な絵柄の生地を縫い合わせて作られたキルトやパッチワークキルトは、バッグ,財布,クッション,のれん,タペストリー,小物入れ,コースター,ランチョンマット,座布団,針刺し,ソファー掛け,カーペット,ブックカバー,ペンケースと小さいのから大きい作品が色々と作られている。
器用だよなぁ。
お触り禁止なのが残念だよ…。
セロフィート
「 マオ、此方に学生達の作品が展示されてます 」
マオ
「 ──わぁっ!
セロ、此の作品は小徒が作ったんだってさ!
ははは、手作りだって分かる出来だな 」
セロフィート
「 小徒で此程の作品を作れるのは大したものです 」
マオ
「 裁縫は出来るけど、パッチワークやキルトは作った事ないなぁ。
難しそうだし、時間が掛かりそうだし… 」
セロフィート
「 マオは先ず、クッションの刺繍を完成させるのが先でしょう 」
マオ
「 うぅ゛っ……そうだった! 」
≪ アレンカルダ大陸 ≫の≪ 街 ≫で買ったクッションキットの5キットが手付かずで残っているんだった。
マオ
「{ ──セロ、キルトやパッチワークキルトを大量生産したら、 “ ガッポリ ” 出来そうだな? }」
セロフィート
「{ 良い所に目を付けましたね。
自分の作品を販売してお小遣いを稼ぎたいと思うキルターは多いです。
一般の主婦がキルト作家となるのは大変ですけど、キルト作りが好きなキルターにはなれます。
キルターには年齢も性別も関係無くなれます。
キルターの作った作品を販売する手伝いをする店舗なら既にあります }」
マオ
「{ 既にあるんかい!!
──で、店の名前は何て言うんだ?? }」
セロフィート
「{ 店舗名は〈 キルト・セロッタ 〉ですけど? }」
マオ
「{ まんまかよ…。
じゃあ、結構 “ ガッポリ ” してるのか? }」
セロフィート
「{ ふふふ。
勿論 “ ガッポリ ” 出来てます。
此のキルト展示会を開催する為の展示場の手配もキルト展示会の主催も〈 セロッタ商会 〉が担ってますし }」
マオ
「{ えぇっ?!
マジなの??
〈 セロッタ商会 〉は何処迄手を出してるんだよ… }」
セロフィート
「{ さぁ?
何処迄だと思います? }」
マオ
「 オレが聞いてんのに… 」
セロフィート
「 マオ、あっちに作品の即売所があります。
行ってみます? 」
マオ
「 そうだな。
どんなのが売られてるのか気になるし、見てみたいよ 」
セロフィート
「 行きましょう 」
セロと一緒に展示場の中にある即売所へ行く事にした。




