セロフィート
「 態々気を付けなくてもワタシが〈 テフの源みなもと 〉へ変へん換かんします 」
マオ
「 だ〜か〜らぁ〜〜、駄だ目めだってば!
無む駄だに行ゆく方え不ふ明めい者しゃが増ふえるだろが!!
〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉に変へん換かんするのは禁きん止しだからな!! 」
セロフィート
「 残ざん念ねんです… 」
マオ
「 何なんで本ほん気きで残ざん念ねんがるんだよ…。
〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉に変へん換かんしなくったって、実じっモル験けんモ台だいットの補ほ充じゅうにすれば良いいだろ? 」
セロフィート
「 おや?
随ずい分ぶんな事ことを言いいますね。
〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉へ変へん換かんした方ほうが辛つらく苦くるしい体たい験けんをせず楽らくに逝いけるのに… 」
マオ
「 懲こらしめるんだから、セロの実じっ験けんのモル実じっモ験けんット台だいをするのは絶ぜっ好こうの償つぐないになるんじゃないのか? 」
セロフィート
「 そうですね。
では悪わるい勇ゆう者しゃもワタシの実じっモル験けんモ台だいットにするとしましょう 」
マオ
「 此これで勇ゆう者しゃ,野や盗とう,盗とう賊ぞくの処しょ遇ぐうは決きまりだな! 」
セロフィート
「 はい♪
出で会あえるのが楽たのしみです 」
マオ
「 出で会あわなくていいよ…。
──そう言いえばさ、トイチが読よんでた漫まん画がってのにも勇ゆう者しゃが出でてるのがあったよな? 」
セロフィート
「 そうですね。
転てん生せいもの,転てん移いものに多おおく見みられる設せっ定ていでしたね 」
マオ
「 漫まん画がだとさ、勇ゆう者しゃは世せ界かいを脅おびやかす “ 魔ま王おう ” って奴やつを倒たおす為ために旅たびをする話はなしが殆ほとんどだったよな?
地ち球きゅうテッラにも魔ま王おうって居いるのか? 」
セロフィート
「 魔ま王おう…です?
魔ま物ものマタムト,魔ま族ぞくディモム,悪あく魔まデモンは〈 時じ空くうの亀き裂れつ 〉を通とおって来きてますけど、魔ま王おうは未まだ居いません。
仮かりに魔ま王おうが〈 時じ空くうの亀き裂れつ 〉を通とおって来きた時ときには、直すぐに分わかりますし。
ワタシの許きょ可かも得えず地ち球きゅうテッラの破は滅めつ行こう為いをするなら、ワタシが直じき々じきに魔ま王おうを〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉へ変へん換かんします。
勇ゆう者しゃの出でる幕まくは微み塵じんもないです 」
マオ
「 …………うん…。
そうだよな…。
セロが地ち球きゅうテッラのラスボスみたいなもんだもんな… 」
セロフィート
「 はぁ?
ラスボス…です?
聞きき捨ずてなりませんけど? 」
マオ
「 だってそうだろ?
セロが其その気きになれば、此この地ち球きゅうテッラだって〈 テ原げん質しつフの源みなもと 〉に変へん換かん出で来きるだろ?
本ほん気きを出だしてないセロにすら誰だれも敵かなわないじゃないか。
だから、セロがラスボスみたいなもんなんだよ! 」
セロフィート
「 嬉うれしくないです… 」
マオ
「 何なんでだ?
事じ実じつなんだから素す直なおに受うけ入いれろよ。
オレはさ、セロより強つよい奴やつが居いなくてホッとしてるよ 」
セロフィート
「 はて?
何な故ぜです? 」
マオ
「 セロの期き限げんが来くる迄まで、ずっとセロと一いっ緒しょに楽たのしく過すごせるじゃないか。
セロを倒たおせる奴やつが地ち球きゅうテッラ上じょうに居いたら……、不ふ安あんになるし、怖こわいし、安あん心しんも出で来きないよ 」
セロフィート
「 マオ… 」
マオ
「 オレにとってのセロはさ、ラスボスで居いてくれた方ほうが良いいんだ 」
セロフィート
「 マオが安あん心しん出で来きるなら、ラスボスでも良よいです 」
マオ
「 セロぉ〜(////)」
セロフィート
「 ……ふむ?
魔ま王おうですか。
≪ ジェジロエンダ大たい陸りく ≫に突とつ如じょ、魔ま王おうと名な乗のる正しょう体たい不ふ明めいの者ものが現あらわれたら、面おも白しろくなるかも知しれませんね 」
マオ
「 はぁぁあ??
何なにを急きゅうに言いい出だすんだよ? 」
セロフィート
「 魔ま王おうが居いなければ、此方こちらで魔ま王おうを用よう意いすれば良よいだけです 」
マオ
「 いやいやいや、そんな事ことする必ひつ要よう無ないだろ!
魔ま王おうなんて居いなくていいってば! 」
セロフィート
「 何な故ぜこんな面おも白しろそうな事ことを今いま迄まで思おもい付つかなかったのか…。
早さっ速そく、魔ま王おうを用よう意いするとしましょう 」
マオ
「 一寸ちょっと待まてよ、セロ!! 」
セロフィート
「 どうしました? 」
マオ
「 『 どうしました? 』じゃ、ないだろが!
魔ま王おうなんて要いらないだろ!
無む駄だに人にん間げんを追おい詰つめる様ような事ことする必ひつ要ようなんてないだろ? 」
セロフィート
「 マオ、人じん生せいには時ときにスパイスが必ひつ要ようです 」
マオ
「 スパイスだぁ?? 」
セロフィート
「 今こん回かいは、スパイス =イコール 魔ま王おうです 」
マオ
「 スパイスなんて要いらないってば!
勝かっ手てに投とう入にゅうするなよ!! 」