♥ 宿屋 7 / 宿泊室 1 / カモッポゥロ・タイムズ 1
──*──*──*── 宿泊室
宿泊室に戻って来たセロとオレは、ベッドに腰を下ろして座る。
オレは早速、セロに買ってもらった新聞を読む事にした。
オレが新聞を広げると、オレの左横に座っているセロが読み易い様に新聞の端を持ってくれる。
セロに読んでもらうとオレが寝落ちしちゃうから、記事を読むのはオレの役目だ。
翻訳ルーペを右目に掛けて、新聞の記事を読んだ。
──*──*──*── 30分後
マオ
「 ──へぇ?
冒険者の事も記事になったりするんだな〜 」
セロフィート
「 どんな記事が載ってます? 」
マオ
「 う〜ん……あっ、エベトモダスト遺跡の事が載ってる!
ギルドから直々に来た依頼だったよな?
── “ エベトモダスト遺跡の探索及び調査が打ち切りになった ” って書いてある。
腕利きの冒険者パーティーの数組に、遺跡の探索と調査を依頼したんだけど、地下3階迄しか進めなくて断念したんだって。
遺跡に巣食う怪物が強くて、地下4階には降りれないみたいだよ 」
セロフィート
「 ははぁ…。
其で〈 SG 〉に依頼が来た訳ですか 」
マオ
「 地下3階に巣食ってる怪物も相当な強さみたいだ。
負傷者が続出して、中には全治5ヵ月の傷を負った冒険者も出たんだってさ。
其に遺跡の中は予想外な広さで、地図の作成も一苦労だったって 」
セロフィート
「 中々楽しめそうな遺跡ですね 」
マオ
「 …………楽しいのはセロだけだろ〜〜 」
セロフィート
「 マオはワタシとの遺跡デート、楽しみたくないです? 」
マオ
「 遺跡デート!?
そ、そうだよな。
セロと2人で遺跡の中に入るんだから、デートだよな?
美味しいお弁当とかスイーツとか沢山用意して行かないとだな! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
遺跡の依頼、楽しみですね♪ 」
マオ
「 う、うん(////)」
広い遺跡の中をセロとイチャイチャしながら探索するのも良いかも知れないな〜〜(////)
ふへへ(////)
セロフィート
「 マオ、他にも冒険者の記事が載ってます 」
マオ
「 本当だな。
──何々……行方知れずの冒険者が増加。
【 冒険者失踪の謎に迫る!! 】だってさ。
冒険者って失踪するもんなのかな?? 」
セロフィート
「 極稀に失踪する冒険者は居ます。
此だけの数の冒険者が行方知れずなのは “ 何か ” ありそうです 」
マオ
「 何かが冒険者の間で起きてるって事か? 」
セロフィート
「 気になります? 」
マオ
「 う〜〜〜ん…。
知っちゃったからな……気にはなるけど…。
──だけど、オレは冒険者よりも、セロとのデートを優先するよ!
セロもオレとのデートを優先したいだろ? 」
セロフィート
「 ………………そう、ですね? 」
マオ
「 其の間は何だよっ!!
何で疑問系だよ!!
其処は『 そうですね 』って同意する所だろがっ!! 」
セロフィート
「 面白そうな事が起きそうな気がして… 」
マオ
「 ──セロっ!!
『 デートしよう 』って言ったのはセロだからな!
忘れてないよな〜? 」
セロフィート
「 覚えてます。
ドアを《 創造主の館 》に繋げました。
何時でも厨房を使えます 」
マオ
「 有り難な!
食材も調味料も好きなだけ使って良いよな? 」
セロフィート
「 勿論です。
幾らでも使ってください 」
マオ
「 うん(////)」
セロフィート
「 何か作ります? 」
マオ
「 一寸閃いちゃったんだよな!
セロ、明日の昼食は楽しみにしててくれよ! 」
セロフィート
「 期待しても良いです? 」
マオ
「 あ〜……期待はなるべくしてほしくないかも… 」
セロフィート
「 そうです? 」
マオ
「 期待には応えられないかもだけど、セロに喜んでもらいたいから頑張るよ!! 」
セロフィート
「 マオ…(////)
では、明日迄、期待しないで楽しみにしてます 」
マオ
「 うん!
──じゃあ、残りの記事を読んじゃうからな 」




