♥ 宿屋街 5 / 宿屋 5 / 宿泊室 3
マオ
「 ガッカリ??
ガッカリする様な事が待ってるのか?
難易度も危険度も高いのに?? 」
セロフィート
「 実際に行って見れば分かります。
楽しみですね♪ 」
マオ
「 そだな…。
他には何の依頼を解決させるんだ? 」
セロフィート
「 マオが気になる依頼は有ります? 」
マオ
「 う〜ん……、ガンヤローの捕獲とか?
“ 強力な足蹴りに注意 ” って書かれてる。
あっ、此は?
デメリギョッチの捕獲!
デメリギョッチが何なのか分からないけど…… 」
セロフィート
「 湖に異常繁殖している生物です。
そうですね…トイチが絵に描いて話してくれた事があるでしょう? 」
マオ
「 何だっけ?? 」
セロフィート
「 水田の中で泳いでいる兜鰕…でした?
泥を掻き混ぜて水田の除草をしてくれると言ってました 」
マオ
「 あ〜〜…彼の!
大量発生して、水中をカサカサ泳ぐ “ 生きた化石 ” だっけ??
ウジャウジャ居ると気持ち悪いヤツだな! 」
セロフィート
「 白亜紀から姿を保ち続けている原始的な甲殻類で、人類が誕生する遥か昔──、恐竜が大地を闊歩する時代から生き続けている種族が水田…という人工的な環境で繁栄しているそうです。
太古への浪漫を感じる──とトイチは熱弁してましたね 」
マオ
「 兜鰕は小さいんだよな?
デメリギョッチも小さいのか?
兜鰕に似てるなんて何か嫌だよ… 」
セロフィート
「 デメリギョッチは兜鰕より大きいですよ。
兜蟹より大きいかと 」
マオ
「 え゛っ?!
デカいの?! 」
セロフィート
「 頭から尻尾の先迄約80 〜100cmあります。
雌の方が大柄です。
雄も雌も尻尾から猛毒を出し、周囲にいる生物の動きを封じ喰べます 」
マオ
「 はぁ?!
毒を持ってるのかよ?!
危険じゃんか! 」
セロフィート
「 危険度は高いです。
デメリギョッチは肉食ですし、顎と牙が発達してますから、骨も噛み砕いて喰べます 」
マオ
「 そいつを捕獲…するんだよな?
だけどさ、そんな物騒極まりないデメリギョッチを捕獲してどうするんだ? 」
セロフィート
「 食べるそうです 」
マオ
「 食べる?!
デメリギョッチって食べれるのか?! 」
セロフィート
「 卵が美味なのだとか。
高級食材として高値で取り引きされるそうです。
海亀の卵程の大きさで、最低でも1個100Mgはするそうです 」
マオ
「 デメリギョッチの卵が1個100Mg?!
ボロ儲け出来るじゃんか! 」
セロフィート
「 命の危険の伴うデメリギョッチの捕獲には、毎年必ず死人が出るそうです。
油断していると腕や足を喰い千切られてしまうとか 」
マオ
「 ………………えげつない…。
だから、冒険者も受け様としないんだな? 」
セロフィート
「 そういう事です。
不老不死のマオの為に用意された依頼だと思いません? 」
マオ
「 思わないよっ!!
大体、不老不死とか関係あるのか? 」
セロフィート
「 腕や足を喰い千切られても死にません。
血も出ませんし、直ぐに〈 テフ
マオ
「 …………痛
セロフィート
「 勿
限
マオ
「 …………。
限
じゃあ、限
セロフィート
「 そうなります。
大
ワタシが応
マオ
「 応
セロフィート
「 え〜〜〜……。
デメリギョッチの捕
マオ
「 何
オレばっか危
セロフィート
「 はいはい。
考
マオ
「 ………………本
セロフィート
「 マオだけのセロフィートを信
明
マオ
「 初
◎ 100Mg