♥ クエスト 5 - 5 / 8本首の大蛇を討伐,大蛇の眼球を回収しろ!
メィデュードの懐に入り込めたオレは、左側に生えている大蛇の首を双刀で斬り落とす事に成功した!!
──よし、先ずは4本!!
次は右側に生えている大蛇の首だ!
気配殺しを発動したまま、慎重に右側へ移動する。
4本の大蛇を1度に失って、残りの大蛇の首はパニックを起こしている様だ。
大蛇の口からはランダムにブレスが吐き出されている。
大蛇の懐に入り込んでいるオレは、ブレスを受けないで済んでいる。
右側の4本首の下に着いた。
オレは双刀を振り、残りの大蛇の首も斬り落とした!!
──よし、後は本体の胴体から首を跳ねるだけだ!
あっ、違う。
髪の毛みたいな蛇がウネウネしてる頭を切り刻むんだった……。
………………普通なら、こんな非道な行いに大して、良心の呵責に苛まれたりするんだろうけど……。
「 痛ましい 」と思うオレから良心が無くなった訳じゃないと信じたい。
…………幾ら生命力が強いメィデュードだからって、侮らない為に態々頭を切り刻む必要はあるのかな??
やり過ぎなんじゃないかな?
人間に危害を加える怪物だから──ってのは、切り刻んでも構わない理由にはならないと思う。
勝手に作られて生まれた〈 合成獣 〉にだって、幸せに生きて、天寿を全うする権利はあると思うし、其を奪う権利なんて人間にもオレにも勿論、セロだってないと思う。
此のメィデュードだって、何時から洞窟に居るか分からないけど、洞窟内を蛇で埋め尽くしてはいるけど、 “ 村人に危害を加えた ” なんて情報は1つだってないんだ。
村人達が染料を作るのに使うマンジュシャゲの採取が出来ないって理由だけで、洞窟で暮らしてるメィデュードを倒してしまうのは、どうなんだろう……。
メィデュードに対して此処迄酷い事をしといて今更だとは思うんだけど……。
…………セロなら態々メィデュードを倒さなくても依頼を解決させる事が出来る筈だ!
何でオレは何時も気付くのが遅いんだろう!
初めからメィデュードを傷付けないで済む方法なんて考えたら幾らでもあるじゃないか!!
オレはセロに誘導されたのかな??
オレはセロに利用されたのかな??
兎に角だ、セロに直談判しよう!!
メィデュードを殺さないで保護をするんだ!
メィデュードを元通りに治しせるかは分からないけど、セロに頼んでみよう!
メィデュードを助けてもらうんだ!!
オレは双刀を鞘に収めると、気配殺しを発動させたまま、セロの元へ戻った。
セロは相変わらずカーディガンを編んでいた。
オレ用のカーディガンだったら嬉しいんだけどな(////)
だけど、男用にしては明るくて綺麗な色の毛糸を使ってるよな…。
男用じゃないかも…。
セロフィート
「 ──マオ、何故メィデュードを生かしてます?
早く倒してください 」
オレに目を向ける事もしないで、セロはカーディガンを編みながら言って来た。
マオ
「 メィデュードの事なんだけどさ、倒さないで保護とか出来ないかな? 」
セロフィート
「 保護…です? 」
マオ
「 うん…。
メィデュードは見た目も恐いし好戦的だと思うけど、村人達には今迄何の危害も加えてないんだろ?
メィデュードが居なければマンジュシャゲの採取が出来るって言うなら、何も倒す必要はないと思うんだ。
セロならメィデュードを倒さないで、メィデュードを退かす事ぐらい朝飯前だろ? 」
セロフィート
「 気付いてしまいましたか。
意外と遅かったですね。
殺す手前で思い止まるのは流石です 」
マオ
「 セロ!
じゃあ、メィデュードを倒さなくても良いんだな? 」
セロフィート
「 そうですね。
退けるとしても方法はどうします? 」
マオ
「 えぇっ?!
其はセロに考えて欲しいんだけど… 」
セロフィート
「 メィデュードを助けたいのはマオでしょう。
君が考えなさい 」




