♥ クエスト 5 - 3 / 8本首の大蛇を討伐,大蛇の眼球を回収しろ!
マオ
「 ──セロ、彼の大きな翼を斬り落としたいんだけど、何か方法はないかな? 」
オレはセロに助け船を出してもらう事にした。
マオ
「 ──って、おいっ!
セロ、コラーーーーッッッ!!
何してるんだよ!! 」
セロを見たら、何時もと同じ様に椅子に座って読書をしていた。
マオ
「 ──もうっ、オレの事は放ったらかしかよ!! 」
セロフィート
「 メィデュードの討伐はマオに任せましたし 」
マオ
「 だからって、読書に耽るなよ!
然も、自分だけ魔法陣の中に居るなんて狡いだろ!!
オレに丸投げすんな! 」
セロフィート
「 丸投げにしてません。
マオに託してるだけです 」
マオ
「 だったら本なんて読んでないで、オレをサポートしろよ!! 」
セロフィート
「 要ります? 」
マオ
「 要るわっ!!
オレにはセロの知識が必要なんだよ!! 」
セロフィート
「 はぁ?
知識…です?
ワタシではなくて? 」
マオ
「 ──セロです!!
セロ自身が必要です!! 」
セロフィート
「 ………………。
今回は聞かなかった事にしましょう 」
マオ
「 有り難う御座いますっ!! 」
セロフィート
「 マオ、来てください 」
マオ
「 う、うん… 」
セロに呼ばれたオレは、素直にセロの言葉に従った。
セロの前に立ったオレに、セロは手を翳して来た。
何の為に手を翳すのか分からないから聞いてみたいけど、セロの機嫌を損ねたくないから黙ってる事にした。
セロフィート
「 重力変化の影響を受けなくしました。
此で多少は楽に戦えます 」
マオ
「 ……多少は??
はぁ?!
何で多少なんだよ?!
強風とか飛んで来る羽根とかは防いでくれないのかよ?! 」
セロフィート
「 全てを防いでしまっては面白くないですし 」
マオ
「 見てるだけのセロの基準で決めんなよっ!!
実際に戦うのは、オレなんだぞ!! 」
セロフィート
「 奮闘しながらメィデュードと戦うマオを見たいです。
思う存分、心おきなく奮闘してください♪ 」
マオ
「 セロっ!! 」
セロフィート
「 強風に吹き飛ばされても、羽根で傷付いても、傷口は直ぐ塞がります。
痛みに耐えて辛抱するのは少しの間だけです 」
マオ
「 セぇロぉ〜〜〜…… 」
セロフィート
「 成長しているマオの勇姿をワタシに見せてください 」
マオ
「 他人事だと思ってぇ〜〜〜 」
笑顔でオレを見詰めているセロを一睨みしてから、オレはメィデュードに再度挑む事にした。
再び双刀を構えると、メィデュードに向かって走った。
メィデュードの両目が怪しく光りだして、またメィデュードが歌を歌い始めた。
さっきみたいに身体が重くなる感じがしない!!
左右の翼が交互に動いて強風が吹くと同時に羽根が飛んで来る。
容赦なくオレに向かって飛んで来る羽根を強風で操ってるみたいだ。
器用な事するなぁ。
兎に角今は、強風を起こして、羽根を飛ばして来る大きな翼を斬り落とす事に専念しないとだ!
大きな羽根を刀で落としながら、メィデュードに向かって走る。
身体が軽いから、動き易い!!
此なら行ける!!
オレは双刀でメィデュードの右側に生えている翼を斬り落とした。
メィデュードは悲鳴の様な声をけたたましく上げる。
斬り口から大量の血が噴き出すと、洞窟の壁と地面を真っ赤に染めた。
オレから見たら右側側にある翼になるんだけど、メィデュード側からすれば、左側の翼を失った事になる。
メィデュードが翼を無くした左側へ傾いて、大きくバランスを崩した!
メィデュード側からすれば、右側の翼が上に上がっている状態だ。
チャンスだと思って直ぐ様もう片方の翼も斬り落とした!!
翼が落ちると大量の血が噴き出す。
メィデュードの口から再び、けたたましい悲鳴が上がる。
余程痛いんだろう。
左右の翼を失った事で、メィデュードのバランスは元に戻った。




