セロフィート
「 ──マオ、お小遣いは幾ら欲しいです? 」
マオ
「 えっ?
お小遣い?? 」
セロフィート
「 マオが倒した怪物ですし 」
マオ
「 貰っても使い切れないっての! 」
セロフィート
「 そう言わずに。
あって困る物でもないですし 」
マオ
「 小遣い与え過ぎだよ… 」
セロフィート
「 そんな事ないです。
全額マオのセロカに振り込みます 」
マオ
「 …………好きにしてよ… 」
セロフィート
「 マオ、≪ 村落 ≫へ行きましょう 」
マオ
「 うん… 」
セロにしてみれば、お金なんて物は幾らでも〈 テフの源みなもと 〉で構こう成せい出で来きてしまうから、価か値ちある物ものじゃないんだろうな…。
まるで子こ供どもに大たい量りょうのお・は・じ・き・をあげる感かん覚かくなのかも知しれない。
オレの金きん銭せん感かん覚かくが狂くるってしまわないか心しん配ぱいで…不ふ安あんになる。
もう既すでに狂くるってしまっているかも知しれないけど……。
セロが古こ代だいエンシェント魔ま法ほうマジックを発はつ動どうさせる。
絨じゅうカーペ毯たんペットの上うえに転てん移い魔ま法ほう陣じんが現あらわれた。
セロとオレは現あらわれた転てん移い魔ま法ほう陣じんの中なかに立たっている状じょう態たいだ。
魔ま法ほうマジカル陣じんサークルが光ひかりだす。
魔ま法ほうマジカル陣じんサークルは発はつ動どうする時ときには、必かならず光ひかる訳わけだけど、光ひかり方かた,光ひかりの強きょう弱じゃく,眩まぶしさ,眩まばゆさ,色いろ…とか何い時つも違ちがう。
何なんで違ちがうのかは〈 ノマ 〉のオレには分わからない。
セロ曰いわく、魔ま法ほうマジカル陣じんサークルが発はつ動どうする際さいに光ひかるのは、“ 演えん出しゅつみたいなもの ” らしい。
“ 唯ただの演えん出しゅつ ” だから、魔ま法ほうマジカル陣じんサークルが発はつ動どうする時ときに態わざ々わざ光ひからせる必ひつ要ようはないみたいだ。
光ひからせた方ほうが “ 発はつ動どうしてる感かん ” ってのを目めで見みて楽たのしめるから、発はつ動どうする度たびに発はっ生せいする光ひかりの色いろ,光ひかりの強きょう弱じゃく,眩まぶしさなんかもランダムにしてるんだとか。
光ひからない魔ま法ほうマジカル陣じんサークルを見みていると、物もの足たりなさを感かんじるらしい。
「 次つぎはどんな色いろで光ひかるんだろう? 」とか「 次つぎの光ひかりは強つよいのかな? 」とか「 次つぎの光ひかりの眩まぶしさはどのぐらいかな? 」とか色いろ々いろと想そう像ぞうすると魔ま法ほうマジックを使つかうのが楽たのしくなるんだとか。
まぁ…確たしかに、そうやって言いわれたらそうかも知しれない。
毎まい回かい決きまった光ひかりばかりだと、途と中ちゅうで飽あきちゃって、「 違ちがう色いろで光ひかったらいいのにな 」 って思おもう時ときもあるかも知しれない。
今こん回かいの光ひかりは、オーロラみたいな光ひかりが出でていて、あんまり眩まぶしくなった。
“ 眩まぶしくない ” って良いいよな!
此これからは “ 眩まぶししさ控ひかえ目め ” に変かえてもらおうかな?
オレの視し界かいはオーロラみたいな光ひかりに遮さえぎられてしまって、部へ屋やの中なかが見みえなくなった。