♥ 冒険者ギルド 7 / 受け付けカウンター 2
マオ
「 染料?
へぇ〜……使うの?? 」
セロフィート
「 マンジュシャゲの染料は高値で売買されます。
高級な生地を美しく染める仕上げに使われます。
マンジュシャゲの染料を使わずに染めた布とマンジュシャゲの染料を仕上げに使い染め上げた布とでは金貨で700Mk程の差が出ます 」
マオ
「 そんなに違うのか? 」
セロフィート
「 染料にする迄の行程には時間と手間が掛かります。
良質で上質な染料を作る為には手抜きは出来ません。
人件費も掛かりますし 」
マオ
「 へ…へぇ……。
結構儲かってるんだな? 」
セロフィート
「 そうですね。
──マオ、集計が終わった様です。
行きましょう 」
マオ
「 うん 」
回収袋を持ってバックに下がっていた受付嬢のお姉さんが受け付けカウンターに出て来て、「 御待たせ致しました。5番の番号札の冒険者様〜〜 」と呼んでる。
ソファーから腰を浮かせて立ち上がったオレは、先に立ち上がっていたセロと一緒に受け付けカウンターへ向かって歩いた。
──*──*──*── 受付カウンター
受付嬢のお姉さんから、中身が空になって丁寧に折り畳まれた回収袋を受け取った。
返された回収袋は3枚ある。
今回のドロップアイテムの回収に使った分とガンヤロー,デメリギョッチを回収した時に使った分だ。
ちゃんと返して貰えて良かった。
受付嬢のお姉さんが報酬袋とは色違いの布袋をカウンターの上に置いた。
ドロップアイテムと交換した現金が入っている布袋だ。
かなりの量みたいで、布袋が4つある。
凄い……。
受付嬢のお姉さんがカウンターの上に出した書類にセロが美文字で記入して空白を埋めていく。
受付嬢のお姉さんは、セロとセロの美文字に見惚れていた。
記入を終えたセロは、腰に付けているポーチバッグの中に4つの布袋を入れた。
セロフィート
「 マオ、行きましょう 」
マオ
「 うん 」
オレはセロに見惚れている受付嬢のお姉さんに「 またね! 」と手を振った。
受付嬢のお姉さんにはオレなんて眼中にないのか、オレの姿が見えてないみたいで、オレの声も聞こえてないみたいだ。
セロがドアを開けて待ってくれている。
オレはセロと一緒に冒険者ギルドを出た。
◎ 700Mk ─→ 金貨 700枚 = 700万円




