♥ 冒険者ギルド 4 / ギルド長室 3 / 依頼報告 4
セロフィート
「 実際には “ 序で ” 処では済まなかった訳ですけど。
依頼帳や依頼書を回収しなかったのは、定期的に怪物を序でに倒してもらおうと思ったからです。
今迄はポズンガマが生息していた事もあり、誰も怪しく思わなかったのでしょう。
今回は違いました 」
マオ
「 ポズンガマが居なかったから… 」
セロフィート
「 そうです。
何故、下水道からポズンガマが消えたのか、調べる必要があります 」
マオ
「 下水道に調査隊を派遣させるって事か? 」
セロフィート
「 そうです。
調査をすれば、ポズンガマが下水道から消えた理由も判明します 」
マオ
「 怪物は増えたりしないのか? 」
セロフィート
「 マオの殺気が下水道の中に残ってます。
4日なら怪物は下水道へ近寄りません 」
マオ
「 マジかよ…。
殺気って現場に残るものなんだな 」
セロフィート
「 普通は残りません。
殺気は直ぐに消えます 」
マオ
「 じゃあ、なんで?? 」
セロフィート
「 ワタシが其の様にしました。
4日を過ぎれば、下水道に怪物が巣食い始めます。
調査を始めるなら、早目が良いです 」
ギルド長
「 …………検討しよう 」
マオ
「 …………彼の、ギルド長……昨日、セロとオレに毒を盛った犯人は見付かったのかな??
早く捕まえてほしいんだけど… 」
ギルド長
「 …………表立っては出来ないが、調査はしている。
時間は掛かるだろうが、犯人は必ず捕らえると約束しよう 」
マオ
「 ギルド長、有り難う!
出来る限り早く捕まえて、保護してあげてね。
セロが先に犯人を捕まえたら、100%酷い目に遭うから! 」
セロフィート
「 酷い目とは何ですか。
見せしめに冒険者ギルドの前で逆さ吊りにするだけです 」
マオ
「 全裸でだろが!! 」
セロフィート
「 当然の報いです。
自身の羞恥を世間へ晒し、自己の行いを悔やませます 」
マオ
「 そんなやり方したら悔やまないかも知れないだろ!
セロの罰ゲームはハードで酷いんだよ 」
セロフィート
「 酷くないです。
犯人が悔い改めれる様に鞭を付けて、通行人が自由に鞭打ちを出来る様にしましょう 」
マオ
「 勝手にグレードアップさせるなよ! 」
ギルド長
「 全力で犯人の捜索に専念しよう 」
マオ
「 う、うん。
宜しくお願いします 」
セロフィート
「 ワタシが見付けてあげます 」
ギルド長
「 貴殿は何もしないでくれ!
我々に任せてもらおう 」
セロフィート
「 そうです? 」
マオ
「 ──そ、そうだ!
ポズンガマは居なかったけど、大量の怪物を倒した後に回収したのを見てもらおうよ!
どんな怪物が巣食っていたか分かると思うしさ!
今後の参考になるかも知れないし! 」
セロフィート
「 そうでしたね 」
そう言ったセロは回収袋をテーブルの上に出した。
回収袋の中に入っている戦利品をテーブルの上に出して行く。
テーブルの上に並べた戦利品は怪物が落とした怪物の1部で、怪物に寄って物が違うんだ。
≪ ジェジロエンダ大陸 ≫では、ドロップアイテムとか言われていて、此等を冒険者ギルドの受け付けに提出すると現金と交換して貰える仕組みになっている。
何れぐらいの価値があるんだろう??
ドロップアイテムを見ているギルド長の顔色が変わってる。
青冷めてるみたいだ。
ギルド長…青冷めてばっかだな…。
何か問題のある物でも混ざってるのかな??
マオ
「 ギルド長……顔色が優れないみたいだけど大丈夫? 」
ギルド長
「 あ…あぁ…大丈夫だよ、マオ君…。
何でもないよ…ははは… 」
何でもない様に見えないから声を掛けたんだけどな…。
ギルド長
「 此のドロップアイテムは全部…… 」
セロフィート
「 マオが1人で倒した怪物が落とした物です 」




