♥ クエスト 4 - 4 / ポズンガマを討伐しろ!
マオ
「 ガッポリって……。
悪ふざけも程々にしてくれよ?
冒険者ギルドが関与してなかったら、上の御偉いさんが捻り込んだ不正になるんだよな? 」
セロフィート
「 そうでしょうね。
人間の考える不正を暴くのは簡単です。
暫くは退屈しないで済みそうです♪ 」
マオ
「 ……程々にな? 」
──*──*──*── 1時間後
怪物に囲まれて全滅させて以来、怪物は出て来ない。
あれで下水道に巣食っていた怪物は倒してしまったのかも知れない。
セロフィート
「 ──マオ、下水道の奥です。
此の先がポズンガマの巣になってます 」
マオ
「 ポズンガマが1匹も出て来なかったけどな…。
本当にポズンガマの巣なんてあるのかよ…… 」
セロフィート
「 行きましょう 」
マオ
「 うん! 」
セロとオレは目的地になっているポズンガマの巣へ向かった。
──*──*──*── ポズンガマの巣
マオ
「 ──な゛っ……何だ此ぇっ?!
何で壁にこんなに…… 」
セロフィート
「 ははぁ…。
此は中々な趣味をしてます 」
マオ
「 感心してる場合かよ!
此処はポズンガマの巣じゃないのかよ!! 」
セロフィート
「 地図では此処が “ ポズンガマの巣 ” と書かれてます。
場所に間違いはないでしょう。
ポズンガマ討伐の依頼はフェイクだった訳です。
故意に隠された本来の依頼内容は別にある様です 」
マオ
「 マジかよ……。
誰も居ないみたいだし、どうしよう… 」
セロフィート
「 壁に飾られているハンティング・トロフィーを全て回収しましょう。
不正の証拠品として押収します 」
マオ
「 ハンティング・トロフィー??
此の剥製の事か? 」
セロフィート
「 他にあります? 」
マオ
「 …………無いです… 」
ポズンガマの巣だと思って踏み込んだ場所には誰も居なかった。
豪華で高級そうな椅子が1脚だけポツンとあるだけだった。
何よりもオレが驚いたのは、壁一面に飾られている剥製だった。
動物の剥製ならオレだって見た事はある。
だけど、此処の壁に飾られている剥製は、動物の剥製なんかじゃなかった。
何の剥製かと言うと、人間の剥製だ。
多分だけど、今迄に下水道へ入ったきり戻って来なかった冒険者達や国の兵士達だと思う。
冒険者と兵士の死体を剥製にして飾っているんだろう。
一体誰が、何の為に、何の目的があって、冒険者や兵士を剥製にして飾ってるんだろう…。
こんなの…人間のする事じゃないよ!!
セロならやりそうだけどな!
オレは横目でチラリとセロを見てみた。
セロは壁に飾られている人間の剥製を物珍しそうに見ている。
興味津々だよぉぉぉぉ!!
マオ
「 ──セロ、此の剥製を作ったのってさ…… 」
セロフィート
「 マオ、回収してください 」
マオ
「 うん… 」
オレは回収袋の口を開けて、壁一面を埋め尽くして飾られている剥製を回収した。
マオ
「 セロ、終わったよ 」
セロフィート
「 マオ、此の椅子を退けてください 」
マオ
「 へ?
椅子なんて退けてどうするんだ? 」
セロフィート
「 妙だと思いません?
こんな所に椅子が置かれてるのを見て 」
マオ
「 まぁ、確かに?
怪しいっちゃあ、怪しいっていうか… 」
セロフィート
「 椅子はフェイクかも知れません。
退けたら下に──とか 」
マオ
「 隠し通路とか隠し部屋があるとか? 」
セロフィート
「 さぁ?
椅子を動かせば分かります 」
オレはセロに言われて、椅子を動かす事にした。
豪華で高級そうな椅子は、無駄に贅沢な椅子だった。
どう贅沢なのかと言うと、色んな種類の宝石が埋め込まれている。
此の1脚の椅子が何れ程の価値があるのか気になる。
マオ
「 セロ、此の椅子も証拠品として押収するのか? 」
セロフィート
「 そうですね。
回収してください 」
◎ 動物の剥製は見た事ありますけど、人間の剥製ってあるのでしょうか??
仮にあったとしても見たくないですね。
ファンタジーなので、人間の剥製を沢山登場させてみました。




