♥ クエスト 4 - 3 / ポズンガマを討伐しろ!
中刀を構えたオレの前に怪物が姿を現した。
確かにセロの言う通り──って言うか、セロとオレは逃げ場のない状態で怪物に囲まれている。
どの怪物も戦闘モードなのが分かる。
怪物の殺気をビンビン感じる。
オレは気配殺し,殺気殺し,気配読み,殺気読みを駆使して、怪物へ向かって駆け出した。
──*──*──*── 15分後
マオ
「 ──ふぅ…。
大分減ったな 」
確かに──セロだけは怪物に避けられてるな…。
やっぱり、何か狡いっ!!
怪物に一切相手にされず、其処に居ないみたいに扱われているセロは、古代魔法で出した椅子に座って読書に耽っていた。
解せない……。
マオ
「 ──セロ!
本なんか読んでないでオレをフォローしろよぉ!! 」
セロフィート
「 フォローが必要な程、マオは弱い子です? 」
マオ
「 ──ぅ゛う゛っ、弱くないですっ 」
セロフィート
「 ワタシに構わず、目の前の怪物に専念してください 」
マオ
「 ──後で覚えてろよっ!! 」
セロフィート
「 はいはい 」
本から目を離す事なくオレと会話してるセロに苛つく。
此の行き場のないセロへの怒りを怪物にぶつける事にした。
オレは沸々と込み上げて来る怒りを殺気に変換する。
殺気殺しだけを解除して、殺気を全開にした。
オレの全身から放たれる殺気に怯んで後退りを始める怪物が何体か居たけど、オレは構わずに怪物を倒していく。
オレから逃げ様とした怪物は見えない壁にぶつかって先へ進めないでいる。
きっとセロが古代魔法で、1度入ったら出られない結界でも張ったんだろう。
ちゃっかりしてるよ。
最後に逃げたいのに逃げられない怪物を倒すと、辺りには怪物が居なくなってスッキリした。
マオ
「 ──終わったなぁ…… 」
セロフィート
「 マオ、御苦労様です。
先へ進みましょう 」
マオ
「 次はセロも手伝ってくれよな! 」
セロフィート
「 はいはい 」
にこりと微笑みながら、セロはオレを抱き寄せると抱擁してくれた(////)
嬉しいけど、場所を考えてほしい(////)
セロフィート
「 有り難う、ワタシのマオ 」
マオ
「 セロ…(////)」
セロフィート
「 落ちている怪物の1部を回収してください 」
オレを抱きしめてくれたセロは、どさくさに紛れて回収袋をオレに押し付けて来た。
オレ1人で回収するんかーーーい!!
まぁ、するけどな!
セロから押し付けられた回収袋の口を開けて、地面に落ちている戦利品を1つ残らず回収した。
マオ
「 よし!
回収終わり〜!
倒した怪物の中にポズンガマは居なかったな。
大繁殖して大量発生したポズンガマの討伐依頼なのに変だよな? 」
セロフィート
「 巣へ行けば分かります。
此の依頼が本当にポズンガマの討伐依頼なのか、本命の目的を誤魔化す為のフェイクなのか 」
マオ
「 依頼書に嘘の内容を書いて、本当の依頼を序でに解決させようって事か?
何でそんな回りくどくて面倒な事をする必要があるんだよ?
正直に依頼書に書いて、出せばいいじゃないか 」
セロフィート
「 其が出来ない事情があるのでしょう。
冒険者ギルドもグルなのか、知らされてないのか… 」
マオ
「 冒険者ギルドが、依頼内容の不正に関与してたらアウトだろ… 」
セロフィート
「 大義名分の下では、どの様な不正も不正にされないものです 」
マオ
「 権力者の特権でか? 」
セロフィート
「 ふふふ。
冒険者ギルドが不正で真っ黒黒なら、面白い事になります。
“ ガッポリ ” 出来ますし♪ 」




