♥ クエスト 4 - 1 / ポズンガマを討伐しろ!
「 三日目 」の始まりです。
──*──*──*── 3日目
──*──*──*── 下水道入り口
白い雪が深々と降り積もる中、セロとオレは下水道の入り口に来ていた。
セロとオレの目の前には、下水道へと繋がるどデカい入り口がある。
ぶっちゃけ入りたくない。
全く明かりが無いから下水道の中は、何処迄も深い深い闇が続いているみたいに見えて不気味だ。
其に何かの鳴き声も聞こえて来るし……。
マオ
「 …………セロ、本当に此の中に入るのか? 」
セロフィート
「 大繁殖して大量発生しているポズンガマの巣は下水道の奥にありますし 」
マオ
「 ガンヤローと言い、デメリギョッチと言い……繁殖し過ぎじゃないかな〜〜〜 」
セロフィート
「 巣へ辿りに着く迄にはポズンガマ以外にも様々な怪物が襲い掛かって来ます。
気を引き締めて進んでください 」
マオ
「 セロは何時もみたいにオレの後ろを歩いて傍観してる訳だな? 」
セロフィート
「 人聞きの悪い事、言わないでください。
応援しながらマオの勇姿を観戦してます 」
マオ
「 観戦って……。
言い方を変えても傍観に変わりないだろ!
──で、中は明かりも無くて真っ暗だけど、どうするんだ? 」
セロフィート
「 明かりなら光魔法を使います。
そうですね…取り敢えず半径10mにしときましょう 」
マオ
「 セロもさ明かり以外でオレをサポートしてよ 」
セロフィート
「 怪物を引き寄る魔法でも使います? 」
マオ
「 違わい!!
襲い掛かって来る怪物の足止めをするとか、動きを遅くしたりとかだよ!
そういう魔法もあるんだろ? 」
セロフィート
「 襲い掛かる怪物へ勇猛果敢に挑むマオの勇姿が見れなくなります。
ワタシの楽しみを減らさないでください 」
マオ
「 オレの勇姿なんか見なくていいから手伝えよ!! 」
セロフィート
「 ………………嫌です 」
マオ
「 たっぷりと間を取ってから言うな!! 」
セロフィート
「 善処はします 」
マオ
「 頼むからな! 」
セロフィート
「 はいはい 」
セロは笑顔で返事をしてくれたけど、此は期待したら駄目なヤツだ。
きっとセロのサポートは無いと思って戦った方が良いな……。
セロは古代魔法で光魔法を発動させた。
セロとオレの周りが明るくなって、下水道の中も見易くなった。
セロフィート
「 マオ、行きましょう 」
マオ
「 おう! 」
オレはセロより先に下水道の入り口へ入った。
足下が水で濡れているから滑らない様に気を付けて歩かないといけない。
上からもポタポタ…と水が落ちてる所がある。
明るいからどんどん歩けるけど、明かりが無かったら歩くのすら難しいかも知れない。
マオ
「 …………う〜ん…。
セロ、何も出て来ないけど、本当にポズンガマや怪物が居るのか? 」
セロフィート
「 居る筈です。
入り口の近くには居ないのかも知れません 」
マオ
「 セロ、下水道の地図とかないのかよ?
分かれ道があったら迷うだろ 」
セロフィート
「 地図なら冒険者ギルドで借りてます。
ナビゲートはワタシに任せてください 」
マオ
「 セロは楽な役しかしないのな! 」
セロフィート
「 ワタシは無力でか弱い吟遊詩人です♪ 」
マオ
「 何処が無力でか弱いんだよ… 」
セロフィート
「 ──マオ、左へ進んでください 」
マオ
「 うん… 」
早速、分かれ道に差し掛かった。
セロに教えてもらった通りに境目を左側へ進んでいると僅かに空気が変わった気がした。
マオ
「 …………セロ、何か…変かも… 」
セロフィート
「 良く気付けましたね。
流石です、マオ 」
マオ
「 セロは何時から気付いたんだ? 」
セロフィート
「 入り口の前に立ってからです 」
マオ
「 初っぱなからかよ… 」
セロフィート
「 マオ、今日の依頼は意外に楽しめるかも知れません 」
マオ
「 オレは楽しみたくないよ… 」
セロフィート
「 怪物は当分、出ません。
進める限り進みましょう 」
マオ
「 うん…。
だけどさ、何で怪物が出て来ないんだろうな? 」
◎ 「 ポズンガマ 」のイメージは、曙ぐらいの大蛙です。
毒を分泌する長い舌で獲物を捕まえて喰べる肉食のモンスターです。
子供の大きさは、北極熊ぐらいあります。




