♥ クエスト 2 - 1 / ガンヤローを捕獲しろ!
──*──*──*── 荒野
依頼主に詳しい事情を聞いたセロとオレは、ガンヤローを捕獲する為に荒れ果てた野原へやって来た。
野原が荒れているのは、大量発生しているガンヤローの所為らしい。
マオ
「 うわぁ〜〜〜。
沢山居るなぁ。
彼のガンヤローをオレ1人で捕獲するのかよ… 」
セロフィート
「 ガンヤローの足蹴りだけでなく、ジャンプ力と尻尾にも注意してください 」
マオ
「 えぇっ?!
尻尾とジャンプ力にも気を付けないと駄目なのかよ〜〜〜 」
セロフィート
「 頑張ってください。
応援してます 」
マオ
「 安全な場所で傍観してるだけだろ! 」
セロフィート
「 マオが気絶させたガンヤローの回収は、ワタシに任せてください 」
マオ
「 うん。
じゃあ、セロに任せるよ 」
セロフィート
「 マオ、此を使ってください。
刀や剣ではガンヤローを傷付けてしまいます。
殺してしまわない様に加減してください 」
マオ
「 うん 」
セロから手渡されたのは、棒術に使う棒だ。
オレの身長と同じぐらいの長さの棒だ。
──よし、ガンヤローの捕獲を始めるか!
勝手気儘にピョンピョン跳ているガンヤローに向かって、オレは1人で走り出した。
──*──*──*── 1時間後
マオ
「 ──ふぅ…。
大分減ったなぁ…。
後20匹弱かな? 」
オレが棒を使って気絶させたガンヤローは、セロが確りと回収してくれている。
順調にガンヤローを気絶させる事が出来てる!
ガンヤローは半端ない脚力でジャンプして足蹴りして来たり、尻尾を振って抵抗して来る。
ガンヤローは単体じゃなくて、複数でオレを狙って来るんだ。
顔は可愛いけど、体がムキムキ過ぎてて怖い。
だけど、オレは怯まず、1人でひたすらガンヤローを気絶させるんだ。
──*──*──*── 1時間後
マオ
「 もう、無理ぃ〜〜〜 」
残り20匹だと思って、張り切ってガンヤローを気絶させてたけど、20匹で終わりじゃなかった。
ガンヤローは可愛い顔とは不釣り合いな野太い鳴き声で、何処かに居る仲間を呼び寄せたんだ!
今は50体近くのガンヤローが荒野を我が物顔でピョンピョン跳び跳ねている。
仲間を呼ばれると、終わりが遠退くから、何とかしないとだ!
セロに相談しようと思う。
抑、相談が出来る相手がセロしか居ないんだから仕方無い。
マオ
「 セロぉ〜〜〜〜。
ガンヤローが仲間を呼べない様にする方法はないのかよ?
折角、数を減らしても仲間を呼ばれたら振り出しに戻っちゃうよ…… 」
助け船を期待してセロに声を掛けたのに、肝心のセロは優雅に紅茶を飲んでいた。
寛ぎ過ぎぃ〜〜〜。
オレが1人で必死にガンヤローを気絶させてる間、セロは1人で紅茶を飲みながら美味しいスイーツを食べていたんだ!!
マオ
「 ──おい、コラぁぁぁあああああッッッ!!!!
オレの応援はどうしたんだよ!!
何で1人で寛いでるんだよっ!! 」
セロフィート
「 ガンヤローの回収後は暇でしたし 」
マオ
「 暇ならオレを手伝えよ!! 」
セロフィート
「 『 加減が出来ない 』と言いました 」
マオ
「 其ばっかだな…。
兎に角、ガンヤローが仲間を呼べない様にしてよ!! 」
セロフィート
「 ワタシには出来ません 」
マオ
「 取り敢えず、ティーカップは置こうよ。
……何か方法はあるんだろ? 」
セロフィート
「 ガンヤローの繁殖力は、非常に高いです。
1匹見たら100匹は居ると思ってください 」
マオ
「 Gみたいに言うなよ…。
そんな事は微塵も聞いてないんだよ!!
ガンヤローの繁殖力なんてどうでもいいから!! 」
セロフィート
「 はいはい。
水魔法を使いガンヤローを水攻めにします 」
マオ
「 水攻め?? 」
セロフィート
「 顔の部分を水溜まりで覆います。
息が出来なくなったガンヤローは気を失います。
どうです?
ガンヤローを無傷で捕獲出来ます 」
マオ
「 いいな、其!
じゃあ、早速── 」
セロフィート
「 するのは良いですけど、一斉に顔を水溜まりで覆ってください 」
◎ ガンヤローのモデルは、「 テイルズ・オブ・エターニア 」に登場したマスコットキャラ(?)クイッキーです。
クイッキーの可愛い顔はそのままにして、体をムキムキのマッチョにてみました。
命名は「 ムキムクィッキー 」です。




